サッポロ、ホップ抽出物の花粉症症状軽減機能を実証
ホップ抽出物の花粉症症状軽減機能の
ヒト試験データを花粉学会大会で発表
サッポロビール株式会社(本社・東京、社長・福永勝)は、花粉症の権威である日本赤十字社和歌山医療センター耳鼻咽喉科の榎本雅夫(えのもとただお)先生等と共同で、花粉症症状を誘発するヒスタミンの遊離を抑制(抗アレルギー性)する作用を有するホップ抽出物(※1)に花粉症症状軽減機能があることをヒト試験で実証し2006年10月14日の日本花粉学会第47回大会でヒト試験データを発表しました。サッポロビールでは1876年の創業以来130年間培ってきたビールの主原料である大麦とホップの育種・品種改良技術の蓄積から、ホップの有用性に関する研究を続けており、ホップ抽出物の製法(「ホップ水抽出法」※2)とアレルギー症状軽減機能について特許を出願しています。
ヒト試験では榎本雅夫先生の監修の下に花粉症者20名の被験者がホップ抽出物を添加した試験飲料水を連日摂取することにより、ホップ抽出物の機能と安全性を調べました。
試験では被験者20名の60%がくしゃみ症状、55%が鼻水症状の軽減を体感できました。耳鼻科医師による鼻所見でも改善傾向が認められ、被験者による症状スコア(※3)で対照品を摂取した被験者20名と比較して統計的に有意な症状軽減機能が確認されました。
サッポロビールではホップが持つ様々な可能性を広げるため今後も研究を継続していきます。
※1 ホップ抽出物
ホップ抽出物には主に「ホップフラボノール」成分が含まれる。「ホップフラボノール」はポリフェノールの一種で大豆のイソフラボンやお茶のカテキンなどの類縁物質である。
※2 ホップ水抽出法
ホップの雌花を水に長時間浸すことで、ヒスタミンの遊離抑制作用を阻止する物質の溶出を起こさず有効物質だけを抽出する製法で製法特許を出願中。
※3 症状スコア
花粉症を含むアレルギー性鼻炎に由来するくしゃみや鼻水、鼻づまり、日常生活の支障度などを回数や程度に応じて点数化して日々記録する。鼻アレルギー診療ガイドライン
2005年版の基準に基づく。