アイディールブレーン、オフィス向け床免震・フリーアクセスフロアシステム「フリーフロア」を開発
「床免震+フリーアクセスフロア」を開発
-タイルカーペットを張り替えるだけで床免震-
免震・制震技術のベンチャー企業、アイディールブレーン株式会社(東京都中央区、社長:佐藤孝典)は、オフィス向けの新しい機構の床免震・フリーアクセスフロアシステム「フリーフロア」を開発しました。当商品の発表は11/28・29に東京ビッグサイトで開催される不動産ソリューションフェアで行います。現地では、実物展示と併せ、震度7の振動実験によりその効果をご確認いただけます。
近年、兵庫県南部地震、新潟県中越地震をはじめとして日本列島周辺で大地震が続き、今後も東海・東南海地震をはじめとする大地震が警告されています。オフィスが地震に見舞われると、人的被害はもちろん営業上なくてはならない貴重なデータも失われ、地震後の事業の再開に向けた大きな支障となります。対策としては免震ビルへの移転が考えられますが、企業にとっては時間とコストの大きな負担となるほか、適切な物件がすぐには見つからないといった難しい問題が存在します。そのため既存建物をそのまま利用したフロア単位の床免震が現実的対策となるのですが、床免震もまた、高価かつ大規模な工事が必要なものとされてきました。
当社新商品「フリーフロア」では、1円玉と同じ大きさのステンレス製の凸曲面の「セル」と、特殊樹脂コーティングの「滑走プレート」の間で滑る、新しい機構の床免震システムを採用しています。25個のセルが10cmピッチに縦横に配置された50cm角の下板の上に、4枚の滑走プレートと一体化された50cm角の天板が載り、その上に通常のタイルカーペットが乗ります。天板同士は接合され、フロア全体が一体として動く構造になっています。地震の揺れ幅についても、部屋周囲に配置された「ローリングパネル」丸まって吸収されるしくみを採用しております。免震性能としては大地震の揺れを1/8~1/15程度に抑えられます。また、厚さはタイルカーペットを含めて27ミリ以上、配線や配管に応じて自由に設定できるので、天井高もほとんど変わりません。オフィスのレイアウト変更に合わせた作業も、短時間で可能です。
このように革新的な「フリーフロア」を生み出すことが出来たのは、復元用バネをシステムから除くことがポイントでした。地震後は手動で復帰することになりますが、当商品の摩擦係数が0.04なので、オフィスの部屋の全重量が仮に1トンあったとしても、40kgの人力、つまり2~3人で元に戻すことができます。また、固有周期が無限大となるので、近年問題となっている長周期地震に共振する心配もまったくありません。
商品の特長としては以下の通りとなります。
1.可動変位量は無制限なので、極めて高い安全性の免震床を提供することが出来ます。
2.フリーアクセスフロアも兼ねています。
3.厚みが小さく、施工後も天井高がほとんど変わりません。
4.既存ビルの床面にそのまま設置できます。
5.工期が短く、低価格(従来の1/2~1/3の価格)です。
6.設置・撤去が容易です。
7.メンテナンスフリーです。