日本IBM、複数のアプリケーションで新機能を作成する「Eclipse」対応の基盤ソフトを出荷
複数のアプリケーションを組み合わせて新しい機能を作成する基盤ソフト
- Eclipse環境で容易に実現 -
日本IBM(本社・東京都港区、社長・大歳卓麻、NYSE:IBM)は、複数のアプリケーションを組み合わせて新しい機能を作成する基盤ソフトウェア「Lotus (R) Expeditor V6.1」(ロータス・エクスペダイター)を、本日より出荷します。料金は、「Lotus Expeditor V6.1 Enterprise Edition 」が8,580,000円(1CPU・サーバー)、「Lotus Expeditor V6.1 Client 」が14,200円(1ユーザー)です。
「Lotus Expeditor V6.1」は、企業のITシステムにおける既存のアプリケーションを組み合わせて、新たなアプリケーションを作成するためのソフトウェアです。最大の特長は、オープンソースの開発環境であるEclipseに対応していることです。オープンであることにより、企業がアプリケーションの有用性を高めるために2つ以上のアプリケーションを繋ぎ合わせる先進的な方法である「マッシュアップ・コラボレーション」に取り組む際、その実現が簡素化・高速化されることです。
「マッシュアップ・コラボレーション」とは 、Web サービス、ニュースサイトやブログなどの最新記事の概要を表現しているフォーマットであるRSS(注) などで個別に提供されている複数のアプリケーションを組み合わせて、全く新しい1つの機能のようにみせて提供する仕組みです。例えば、位置情報システムと地図情報、天気予報、地域別レストラン情報を組み合わせることで、ネットワークにつながった端末から近場のレストランガイドを取り出し、今後の天候予想を合わせて表示するサービスなどが考えられます。既に先行事例として、電車の乗り換え経路検索サービスに、駅周辺情報と地図を組み合わせて提供しています。調査会社のレポートによると、「マッシュアップ・コラボレーション」は、アプリケーション・ソフトウェア開発の効率的な手段として急速に認知が高まってきており、企業とソフトウェアベンダーにとって、いわゆる「Web 2.0」 化の一部になりつつあります。
従来、Web サービスなどを組み合わせるためには、その都度サーバー側でアプリケーション・ソフトウェアの開発を行う必要がありましたが、「Lotus Expeditor V6.1」には Web サービスなどを組み合わせるために必要なJ2EE(注) の機能やWebサービスの情報を、クライアント側で実装できる機能を搭載しています。これにより、これまでより少ない時間と費用で「マッシュアップ・コラボレーション」を実現できることが期待でき、サーバー側の負荷軽減にも役立ちます。
また、これまでの Web アプリケーションは、ネットワークに接続されたオンライン環境でないと利用できませんでしたが、「Lotus Expeditor V6.1」は、必要な情報やロジックをクライアント側に取り込むことができるため、ユーザーは、ネットワークに接続していない環境においても、オンライン同様の作業ができるようになります。これにより、ユーザーの仕事の効率化が期待できます。
さらに、「Lotus Expeditor V6.1」を利用することにより、アプリケーション管理者の負担を軽減できます。これまで、アプリケーション・ソフトウェアのバージョン管理やアクセス管理は、企業の情報システム部門にとって大きな負担となっていました。今回発表の「Lotus Expeditor V6.1」のプロビジョニング機能により、自動的に最新のソフトウェアの配信が実行されることで、管理時間とコストが30%以上削減されることが期待できます。
「Lotus Expeditor」の技術は、既に「Lotus Sametime (R) 7.5」に採用されていますが、今後「Lotus Notes (R) 」の次世代クライアント「Hannover(開発コード名)」にも利用する予定です。さらに、今後開発されるLotus製品群および他社のソフトウェアやアプリケーションと組み合わせることができるようになります。これにより、操作性が統一されたクライアント環境が実現し、ユーザーに対して利用度の向上を提供します。
なお、今後1年間に、ビジネスパートナーである、ウイングアーク テクノロジーズ株式会社、エクセルソフト株式会社、グレープシティ株式会社、株式会社ジャストシステムをはじめ、20社以上のパッケージ・ソフトウェア会社が、「Lotus Expeditor V6.1」に対応したパッケージ・ソフトウェアを提供していく予定です。
以 上
(注1)「パスポート・アドバンテージ・エクスプレス」(PAX)を適用した場合のライセンス料金です(1年間のバージョンアップ・保守料金を含む。またサーバーは100Value Unitの場合)。サポートOSは、Windows (R) 2003 ServerおよびLinux (R) Server。クライアントは、Windows XP, Linux Client、およびWindows Mobile V5に対応しています。
(注2)Java 2 Platform, Enterprise Edition(J2EE)は、Javaの企業用機能セット。Java 2 Platform, Standard Edition(J2SE)の拡張機能の形で提供されます。
Lotus、Lotus Notes、SametimeはIBM Corporationの商標。
WindowsはMicrosoft Corporationの米国およびその他の国における商標。
LinuxはLinus Torvaldsの米国およびその他の国における商標。
その他の製品名および会社名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
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