大日本印刷、衝撃前後の映像を自動記録する車載カメラ向けカメラボードを開発
大日本印刷 車載カメラ向けMPEG-4小型カメラボードを開発
衝撃に反応して映像を自動的に記録
大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円、以下:DNP)は、衝撃に反応して、その前後の映像を自動的に記録できる車載カメラ向け組込用MPEG-4カメラボード『CB4200B』を開発し、2007年1月より販売を開始します。
車載カメラ向け組込用MPEG-4カメラボード『CB4200B』(※参考画像あり)
【背景】
航空機事故の原因究明の際には、運行状況を記録するフライトレコーダーが重要な証拠として活用されています。これに対して、自動車交通事故の原因究明は、当事者の話と目撃証言だけに頼っていたるため検証に多くの時間がかかるのが現状です。そのため、目撃者に代わり、事故の前後を画像として記録する車載カメラを搭載する車が、タクシーやトラックなど業務用途を中心に増えており、今後も市場の拡大が見込まれています。
DNPは、ネットワークカメラに対応した組込用MPEG-4小型カメラボードを販売してきましたが、今回、需要の拡大が見込まれる車載カメラ向け製品を開発し、販売することとしました。
【CB4200Bの特長・機能】
1.縦65mm×横75mmの小型ボードの上に、MPEG-4モジュールと画像補正IC、加速度センサー、SDカードソケット、NTSCカメラインターフェースなどを実装したものです。
2.追突や衝突、急ブレーキ、急ハンドルなどの衝撃が加わると、加速度センサーが反応し、反応前にさかのぼって映像・音声を最大35秒間記録します。
3.入力された映像と音声をMPEG-4フォーマットに圧縮し、低容量の映像ファイルで記録するため、長時間の映像をSDメモリーカードに保存できます。
4.夜間や逆光などの悪条件下での画像を補正し、視認性の高い映像として記録するICを搭載しています。
【売り上げ目標と今後の展開】
DNPは、電機メーカー、カメラメーカー、自動車用品メーカーなどにCB4200Bの販売を行うとともに、車載カメラメーカーを通じて自動車メーカー向けの製品開発を進めていきます。CB4200Bは、小口対応から顧客の要望に合わせたカスタマイズ品まで、各種用途に向けた販売を行い、関連製品を合わせて2007年度に約3億円の売り上げを見込んでいます。また、サンプル価格は8万円を予定しています。
また、SDメモリーカードに記録した映像を外部ディスプレイで再生表示することが可能であり、電子POPなどの映像システムへの利用も進めていきます。
今後は、データ暗号処理を通じて記録データの認証、改ざん防止などの機能開発を進め、より安全で安心な映像情報システムの展開を目指しています。