横河電機、シングルループコントローラ「YS1000シリーズ」を開発
シングルループコントローラ「YS1000シリーズ」開発・発売のお知らせ
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:内田 勲)は、上位システムとの接続性やプラント運転員の作業支援機能を強化したシングルループコントローラの新製品「YS1000シリーズ」を開発しましたので、お知らせします。
シングルループコントローラは制御部と操作部が一体化した制御システムです。温度補正制御や圧力補正制御といったプロセス制御を1ループ*単位で行うもので、分散形制御システム(大規模プロセス向け制御システム)のバックアップ用途やボイラーをはじめとするプラントの共通設備の制御用途で広く採用されています。
当社は、「YS1000シリーズ」を12月6日から8日までグランキューブ大阪で開催される“計測展2006 OSAKA”に出品します。
* 制御ループについて:
プロセス制御における“制御の単位”です。“検出端(センサ)→伝送器→コントローラ(制御部)→操作端(動作部)”という流れを1ループとして、生産プロセスを制御します。
■開発の背景
石油や化学などのプロセス系産業では収益性向上のため、プラント内の生産設備や共通設備の稼働率維持・向上に加えて、プラント運転やシステム構築に関してのコスト削減が求められます。
このため、これら設備の制御システムに対しても、高い信頼性だけではなく、エンジニアリングの効率化やプラント運転員の作業を支援する機能が求められるようになってきています。
当社は、高い信頼性を備えた従来機“YS80シリーズ/YS100シリーズ”を販売し、分散形制御システムのバックアップ用途や共通設備の制御向けに実績を重ねてきましたが、このたび、上位システムとの接続性や運転員の視認性向上といったユーザニーズを盛り込み、新製品「YS1000シリーズ」として発売することにしたものです。
■新製品の特長
1.上位システムとの接続性が向上
従来機でPCなどの上位システムと接続する際は、当社独自の通信方式を使って接続する必要がありました。「YS1000シリーズ」では、EthernetやModbusといった汎用的な通信方式を使ってPCなどの上位システムと接続できるようになりましたので、システム構築時の利便性が高まりました。
2.運転員の支援機能が向上
新たに採用したカラー液晶画面に、アラーム発生を伝えるメッセージを表示することができますので、運転員の視認性が高まり、操作ミスの削減を図れます。
3.小型・軽量
奥行きが当社従来製品と比較して7センチメートル短い25センチメートルになるとともに、重量が当社従来製品比4割減の1.6キログラムとなりました。その結果、制御盤を小型化することができ、システム構築時のコスト削減に貢献します。
【 主な対象ユーザ 】
石油、石油化学、化学などのプロセス系産業
【 用 途 】
各種生産設備や共通設備の操作、監視、制御
【 販売目標(海外での販売を含む) 】
2007年度 4,000台
2008年度 5,000台
以上
詳細は、 www.ys1700.com へ