アイログ、最適化技術を基盤とした意思決定支援統合ソリューションを発売
アイログ、最適な業務プランニングやスケジューリングを可能にする
業界初の意思決定支援統合ソリューション、
「Optimization Decision Management System」(ILOG ODMS)を発表
ソフトウェア・コンポーネントの世界的なリーディング・プロバイダであるアイログ社の日本法人、アイログ株式会社(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:ブンタラ・イング、以下 アイログ)は本日、同社の最適化技術を基盤とした業界初の統合ソリューション、「ILOG Optimization Decision Management System」(以下ILOG ODMS)を発表しました。ILOG ODMSは、既存のアイログの最適化エンジン「ILOG CPLEX(R)」、アップデートされた最適化モデリングツール「ILOG OPL Studio(TM) v5.1」と、アプリケーション開発向けの新製品「ILOG ODM(TM)」(ILOG Optimization Decision Manager)の3製品を組み合わせた統合ソリューションで、業務プランニング及びスケジューリング・アプリケーションのカスタム構築に必要な全ての機能を網羅しています。また、業務上のあらゆる有限リソースを最適化するアプリケーション構築を可能にし、生産計画とスケジューリング、ネットワーク・プランニング、ポートフォリオ管理等、製造業、通信、金融を始めとする様々な業界で活用することができ、顧客企業の高度な意思決定を支援します。
ILOG ODMSの大きな特長は、システムを利用する企業内エンド・ユーザ、IT技術者、オペレーションズ・リサーチ*技術者が共有できるプラットフォームが提供されることです。利用者全員によるアプリケーションの構築や改良が可能となることで、業務に適した意思決定支援アプリケーションを開発できるようになり、企業内エンド・ユーザの業務目標に沿った意思決定を支援します。ODMSは、業務全体の工程に関わる戦略的なプランニング・アプリケーションから詳細な小工程スケジューリング・アプリケーションまで、最適化機能を基盤とする何種類ものアプリケーションの統合的開発を可能にします。モデルとアプリケーションの開発においても、短期間でのプロトタイプ作成から始め、モデルやアプリケーションの改良を経てアプリケーションの導入と保守に至る、全ての工程をサポートします。
*オペレーションズ・リサーチ(OR):オペレーションズ・リサーチ(Operations research、米)、もしくはオペレーショナル・リサーチ(Operational research、英)。数学的モデル、統計的モデル、アルゴリズムの利用によって、複雑なシステムの分析などにおける意思決定を支援し、意思決定の根拠を他人に説明するためのツール。ORは現在では、組織体(企業、非営利法人、自治体、政府、国際機関などすべて)の意思決定のための、合理的・科学的アプローチの 技術として必須のものとなっている。元々は軍事目的で第二次大戦中イギリスで生み出され、日本においても同時期数学や統計学の専門家を集めた同様の組織が存在した。
最適化ソフトウェアは、世界中の多くの企業で業務プランニングやスケジューリングの効率的な手法として利用されています。しかしながら従来は、最適化モデリングとアプリケーション開発用のツールを包括的に提供するパッケージがなかったことから、最適解を見つけ出す機能に制限があったり、独力でアプリケーションを構築しなければなりませんでした。そのため、意思決定を支援する上で必要となるレベルのwhat-if分析などが容易でなく、業務遂行に欠かせない最適解を得られないこともありました。 ILOG ODMSを活用すると、顧客企業は業界を問わず、リアルタイムに近いスケジューリングから長期戦略のプランニングに至るまで、業務遂行上の複雑な問題を解く最適な意思決定支援アプリケーションを開発できるようになります。
また、ILOG ODMSで開発したアプリケーションでは、what-if分析やシナリオ比較を実行できる為、企業内エンド・ユーザは様々な選択肢を理解し、互いに拮抗する業務目標間のバランスを容易に取れるようになります。
具体的な活用例としては、電力業界における発電所建設計画の最適な意思決定、契約条件を全うできる広告スケジュール決定、能力や希望、休暇予定などを考慮した作業担当者のスケジュール作成などが挙げられます。さらに、財務責任者やサプライチェーン管理者が更なるコスト削減を狙う場合や、マーケティング責任者が最適なキャンペーン戦略を決定する場合など、ILOG ODMSは、最適化技術を効果的に活用することで最善のビジネス解を得るためのベスト・ソリューションです。
今回のILOG ODMS日本国内販売開始に際し、新日鉄ソリューションズ株式会社 技術本部 先端アプリケーション研究部 部長 井上 和佳 氏は次のように述べています。
「当社では長年にわたってアイログの最適化製品を利用しており、顧客要件に沿ったプランニング・システムやスケジューリング・システムの構築に成功してきました。これはアイログの最適化製品の性能の高さと、弊社のモデリング能力によるものです。ただ従来は最適化モデルの開発・テスト・評価のために別途ソフトウェアを作成したり、アプリケーション用に独自の画面を開発するなどが必要でした。ILOG ODMSにより、プロトタイプ最適化モデルから実機アプリケーションまで、統一した環境で開発・テストを進めることが可能になります。よって、今後一層優れた意思決定アプリケーションを効率的に構築することが可能になるであろうと考えています。ILOG ODMSの登場により、アイログが市場のリーダーであることを再確認できました。」
業界初の意思決定支援統合ソリューション、「ILOG Optimization Decision Management System」は、12月8日より国内出荷を開始、製造業を始めとしたあらゆる業種を対象に、新日鉄ソリューションズ株式会社を始めとする同社の国内販売代理店を通じ販売を開始します。
また、初年度20ユーザの獲得を目標としています。
<ILOG ODMSについて>
ソリューション名:「ILOG Optimization Decision Management System」(略称:ILOG ODMS)
発売日:12月8日
販売方法:アイログ株式会社の国内販売代理店を通じた間接販売。
ILOG ODMSに含まれる各製品の価格:
ILOG CPLEX:262.5万円から
ILOG OPL Studio:210万円から
ILOG ODMS(ILOG CPLEX、ILOG OPL Studio、ILOG ODM):437.5万円から
* ILOG OPL StudioとILOG ODMは日本語化製品。
販売目標:初年度20ユーザ
ILOG ODMS構成製品概要:
-ILOG CPLEX:製造業や運輸・物流を始め、通信、軍事、金融、スポーツ産業などの分野におけるスケジューリングやプランニング業務で、現実的に最も効率が良く、かつ様々な制約・ルールを反映させた結果を導き出す、数理計画手法を用いたソフトウェア・コンポーネント。数式で表現したモデリングが必要となります。
-ILOG OPL Studio:ILOG OPL StudioはILOG CPLEXに解かせる問題をモデル化するプラットフォームです。ILOG OPL Studioが採用しているモデリング言語(OPL)により、最適化アプリケーションを開発するために必要なプログラミングを最小限に抑えることが出来るようになります。
ILOG OPL Studioはまた、ODMアプリケーションコードを自動生成する為、ODM環境におけるモデルの即時利用が可能になります。
-ILOG ODM: ILOG ODMは最適化に対するソリューションを視覚的に表示することから、非技術者にも業務上の課題が即座に分かるようになります。
ILOG ODMはまた、設定されたKPI (Key Performance Indicator, 数値目標)に対し、幾つかの代替シナリオを考える上での便宜性も提供します。これらの機能により、複雑な最適化の問題に対してシミュレーションを行うことが可能になり、まったく科学的な素養のないユーザにとっても、ビジネス的観点から、最善の解決策を選択できるようになります。
■アイログの最適化製品について
現在多くの企業がアイログの最適化ツール、最適化エンジン、最適化アプリケーションを利用しており、世界で最も難しいとされる計画作成やスケジューリングの課題を解決しています。その顧客の一部を以下にご紹介します。運輸およびロジスティクスの分野ではAPL、BASF、ジェイアール東日本情報システム、Maersk、Schneider、SNCF、United Airlines、米国郵便庁 (USPS)など。製造分野ではAirbus、Coors、Danone、Dell、Hansol Paper、Kraft、Michelin、三菱化学、日産、Porsche、Saint Gobain、Thyssen Krupp、トヨタなど。アイログの最適化製品はManhattan Associates、Oracle、SAPなど、サプライチェーン管理ソフトウェアの主要ベンダが採用しています。また、世界中の1,000を越える大学の研究プログラムにおいても利用されており、アイログの最適化製品はそのパフォーマンスとソリューション品質が、オペレーションズ・リサーチ業界より基準的製品として認められています。詳しい情報はアイログのホームページからアイログ最適化製品http://www.ilog.co.jp/products/optimization/をご参照ください。
■アイログ(ILOG(R))株式会社について
アイログ株式会社はアイログ社の日本法人です。アイログ社は、お客様がより迅速な意思決定を行い、変更および複雑度を管理するためのソフトウェアおよびサービスを提供しています。全世界で2,500社を超える企業や465社を超えるソフトウェア・ベンダが、市場をリードするアイログのBRMS(ビジネス・ルール管理システム)、最適化、可視化の各コンポーネントの活用により飛躍的な投資効率を達成し、市場を席巻する製品やサービスを立ち上げ、また、その競争力を強めています。
アイログ社は1987年に設立され、全世界に約730名の社員を有しています。詳細についてはhttp://www.ilog.co.jpをご覧ください。
*ILOGはILOG社の登録商標です。ILOG CPLEXはILOG社の登録商標です。ILOG OPL Studio、ILOG ODMはILOG 社の商標です。他の全ての社名および商品名はそれぞれを所有する各社の商標または登録商標です。