いすゞ、小型トラック「エルフ」をフルモデルチェンジ
いすゞ エルフをフルモデルチェンジ
- クラス*初 重量車燃費基準を達成 -
いすゞ自動車株式会社(社長:井田義則)は、小型トラック『エルフ』を13年ぶりにフルモデルチェンジし、ハイキャブとワイドキャブは12月13日より、標準キャブは来年2月5日より全国一斉に発売します。
いすゞでは、今回のフルモデルチェンジにあたって、小型トラックと中型トラックを一つのグループとして考え、「SEE GLOBAL(シー・グローバル)」をコンセプトに、世界市場を見て、世界に通用するトラックを目指して開発しました。(社内呼称:700プロジェクト)
いすゞがこれまで、世界中の市場で学んできたトラックに求められるニーズを踏まえ、安全性、経済性、環境性能をグローバルな視点で徹底的に追究しています。
この700プロジェクトの第一弾となるのが、本日より日本市場へ投入する小型トラック『エルフ』です。
6代目となる新型『エルフ』は、環境規制の強化、免許制度の改正、労働人口の減少、事故・盗難の頻発、運行管理の重要性など、日本国内における小型トラックを取り巻く大きな環境変化を踏まえて開発しました。将来を見据えた「運ぶ道具」として、新しい3つの価値基準、「新普通免許最適車」、「新排出ガス基準時代の省エネ車」、「セーフティ・セキュリティ」を提案します。
なお、『エルフ』は、1959年に誕生して以来、時代の要請と市場ニーズに対して先進技術を先取りした商品で応え、日本をはじめ世界約100カ国で販売されており、累計生産台数は500万台を超えています。また、シェアは、日本でナンバー1※1、海外においても多くの国でナンバー1を獲得しており、ベストセラートラックとして世界中の物流を支えています。
新型エルフの主な特長は次の通りです。
●内外装の一新
(1)内外装を一新し、無駄を省いた機能的なデザインとしました。
【2006年度グッドデザイン賞受賞 (ハイキャブ、ワイドキャブ)】
(2)ハイキャブとワイドキャブは、フロントピラー、ボディサイドを直立化させることで、大きな室内空間を実現しました。
●新普通免許最適車の提案
(1)従来型エルフハイキャブを75mm広げて1770mmとし、クラス*唯一の普通車(1ナンバー)専用1.8m幅のハイキャブを開発しました。キャブ幅段差の縮小や、架装時のボディサイズのさらなる容積アップ(全幅拡大)を可能としました。
(2)エンジンの小排気量TC化、軽量キャブの新開発、フレーム/サスペンション/タイヤの改良など、車両全体で徹底した軽量化を実施しました。従来型エルフより200kgレベルの軽量化を実現し、新普通免許※2枠内でも充実した車型バリエーションの展開を可能にしました。
(3)ハイキャブにいすゞオリジナルの軽量ボディを組み合わせ、都市内配送に最適なドライバン完成車「Eカーゴ」を設定しました。
●新排出ガス基準時代の省エネ車の提案
(1)D-CORE(ディー・コア)※3 3リッター、4JJ1‐TCS型インタークーラーターボディーゼルエンジンを新開発し、主力エンジンとして搭載しました。排気量あたりのトルクを可能な限り高めるとともに軽量・コンパクト化を追求し、燃費、重量、排出ガスといったエンジンに求められる諸性能を根底から引き上げました。新長期排出ガス規制に適合すると共に、クラス*で初めて重量車燃費基準※4を達成※5しました。平成17年基準の低排出ガス重量車認定にも適合しています。
(2)アイドリングストップ&スタートシステムをクラス*で初めて標準装備しました。
●セーフティ・セキュリティの提案
(1)マニュアルトランスミッションの進化形であるスムーサーE シリーズを発展・改良した、スムーサーExを搭載しました。スムーサーExはマニュアルトランスミッションをベースとしたいすゞ独自のイージードライブシステムです。自動変速とシーケンシャルマニュアル変速を実現し、今後ますます増加すると予測されるAT限定免許で運転可能なトランスミッションです。
(2)国産トラックとしては初めて、盗難防止のための電子施錠システム「イモビライザ-」を標準装備しました。
(3)コンピューター解析技術を駆使して、キャブの強度向上と軽量化を両立しました。
(4)助手席乗員の安全性に配慮し、助手席にエアバッグとロードリミッター付プリテンショナーシートベルトをセットでSEカスタムに標準装備、SG・STグレードにオプション設定しました。
<目標販売台数>
エルフシリーズ全体で 40,000台/年(国内)
<エルフ 東京地区希望小売価格>
(※ 関連資料を参照してください。)
<新型エルフ 商品概要>
(※ 関連資料を参照してください。)
* ハイブリッド車を除くディーゼル1.5トン、2~3トンクラス
※1.国内2-3トンクラス キャブオーバー型トラック市場
※2.平成19年6月施行予定の新免許制度導入で、普通免許の運転上限がGVW(車両総重量)5トン未満、積載量3トン未満に設定される。
※3.これからの時代のディーゼルエンジンのコアとなる、いすゞ独自の思想・技術・性能を備えた、次世代高効率ディーゼルエンジンシリーズ。
※4.T1~T3カテゴリー
省エネ法の運輸部門の追加対象化により、自動車メーカーは2015年度以降の各年度に国内出荷するディーゼル重量車について、各区分毎に出荷した車両の加重調和平均燃費が目標基準値を達成する必要がある。
※5.一部車型を除く。