三菱ガス化学と三菱商事、ベネズエラにおけるメタノール合弁会社の設備を増強
ベネズエラにおけるメタノール合弁会社の設備増強について
三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小高英紀)および三菱商事株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小島順彦)は、ベネズエラにおけるPequiven(国営石油化学公社)とのメタノール製造販売合弁会社である「Metanol de Oriente, METOR S.A.」(以下「メトール社」という。)で年産85万トンの第2期プラントを建設することといたしました。建設地は、現在稼動している生産プラントの隣接地となります。
メトール社が約4億ドルの投資を行い、生産能力を現行の75万トンから160万トンに増強いたします。2009年後半に完工し、2010年第1四半期から商業運転を開始する予定です。本計画では、資金調達として国際協力銀行、国際金融公社、市中銀行との間でメト-ル社融資契約を締結いたしました。なお、ファイナンシャルアドバイザーとして株式会社三菱東京UFJ銀行を起用しております。また、プラントは三菱重工業株式会社とフルターンキーベースでの建設契約を締結いたします。
メタノールは多くの川下製品を持つ基礎化学品の一つで、主にホルマリン、酢酸、ポリアセタール、MMA、ガソリン添加剤などの原料として使用されています。また今後はバイオディーゼルやDME(ジメチルエーテル)の原料や燃料電池用の燃料など幅広い用途での利用拡大も見込まれております。現在の世界需要は年間約35 百万トンですが、高い経済成長を背景としてアジア地域、特に中国での需要拡大が見込まれており、今後も世界平均にして年率3%で伸びていくことが見込まれています。
メタノール事業では競争力ある原料天然ガスを確保することが成功の大きな鍵であることから、近年では北米や西欧における市場立地型の旧来設備が停止する一方、中東や南米の産ガス国で新規設備が稼動するという生産地のシフトが起きていますが、三菱ガス化学および三菱商事は、いち早く両地域での事業展開を行ない、ベネズエラにおいても競争力ある天然ガスをベースとして1994 年からメタノール生産を行なってまいりました。
三菱ガス化学および三菱商事は、本投資によって米国を中心とした世界市場での販売数量を拡大し、メタノール市場におけるプレゼンスをさらに高めてまいります。