古河電工、ケーブル貫通部防火措置キット「イチジカンR-PK25キット」を販売
ケーブル貫通部防火措置キット「イチジカンR-PK(ピーケー)25キット」を販売開始
古河電気工業株式会社と株式会社古河テクノマテリアル(本社:神奈川県平塚市、社長中村信之、資本金:3 億円古河電工出資100%)は、電線・ケーブルの区画貫通部防火措置製品「イチジカンR-PK25キット」を平成18年12月20日から販売を開始しました。
本製品は、建物内の防火区画を構成する石膏ボード中空壁に適用可能な国土交通大臣の認定(PS060WL-0274)を受けており、既に取得している床への認定(PS060FL-0223)と合わせて、壁・床の双方に使用できるキット品として販売します。これにより、材料・工事費は従来工法に比べ、約40%のコストダウンを実現しました。2007年度には年間約1 億円の売上を見込みます。
■製品化の背景
ケーブルや配管等を建築物の防火区画となる壁や床を貫通する場合、所定の性能の延焼防止措置工法を施工することが建築基準法で義務付けられています。(最大1時間耐火)従来の防火措置工法では、けい酸カルシウムなどの耐火板をケーブルの開口部に固定し、ケーブルとの隙間を耐熱シール材等で充填するものが一般的でしたが、下記のような問題点がありました。
1)近年、ほとんどの建物では、石膏ボードの壁(中空壁)が多用されているが、これに対応できる耐火板の工法が無かった。
2)施工業者は、耐火板などの必要材料を大板で購入し、施工現場の開口サイズに合わせて現場加工していたが、余剰の端材が無駄になるほか、廃材の処理などのコストも生じていた。
3)施工対象が壁の場合と床の場合、それぞれ使用する材料や施工が異なり、材料の発注や施工の間違いが生じやすかった。
そこで当社は上記の問題を解決するため、中空壁での試験方法を標準化し、必要な材料が必要量一式全て梱包された、中空壁、コンクリート壁、床の鋼製スリーブなどのいずれにも適用できる便利なキット製品を上市しました。本キット製品を使用することにより、端材や廃材などの処理コスト、材料や施工の間違いなどが改善でき、現場施工作業の簡略化と工期短縮、コスト削減、施工品質の向上を図ることができます。
図施工例(上:壁貫通部、下:床貫通部)(※参考図参照)
■製品の特長
特長1:石膏ボード中空壁にも使用可能
近年、多用されている石膏ボードの壁(中空壁)に新たに対応し、また従来のコンクリート壁を含め、国土交通大臣の認定を取得している耐火壁全般に適用できます。(PS060WL-0274)
特長2:必要な材料が全て梱包されたキット品
施工する開口部のサイズに合わせて10品番を取り揃え、それぞれには1箇所分の材料がすべて含まれています。端材などの材料の無駄と廃材(ゴミ)の発生を低減させることができ、環境にやさしい製品です。
特長3:壁・床施工を兼用できるキット品
壁と鋼製スリーブが設置された床のいずれにも同じキット品を使用することができ、ユーザーの材料・工法選定の煩わしさを解消します。
特長4:片側施工が可能
中空壁対応の耐火板工法としては初めて、壁の片側から耐火板を取り付けることで施工が完了できます。
特長5:従来品よりもコストダウン
新たに壁工法の認定を取得し、従来工法に比べ、使用材料の低減化、施工の簡略化を図り、材料工事費で約40%コストダウンすることが可能となります。
【商品名】「イチジカンR-PK(ピーケー)25キット」
【製品概要】(※添付資料参照)
【売上目標】2007年度で約1億円
■備考
2007年5月23日から5月25日まで東京ビックサイトで開催される「2007年電設工業展」に出展する予定です。