日本BEA、Javaアプリケーションの仮想化に進出
BEA、画期的な戦略と製品ロードマップでJavaアプリケーションの仮想化に進出
~独自の手法で仮想環境におけるJavaソフトウェアを最適化し、OSを再定義するソリューションを発表。
より低いTCOでハードウェア利用効率の大幅な向上を実現~
BEA Systems,Inc.は12月13日、サービス指向アーキテクチャ(SOA)における主導的役割をさらに拡大するための取り組みとして、同社として初の仮想化市場への進出を発表しました。これには、独自の手法でJava環境に狙いを定めた画期的な戦略と製品ロードマップが含まれています。この動きは、システムの仮想化、すなわち最適化されたOS機能とソフトウェア・アプリケーションを組み合わせて、ハードウェアに依存しない仮想インフラストラクチャ上で稼働させ、その結果、仮想化によるハードウェアからのソフトウェアの切り離しを実現するという、拡大する業界トレンドを際立たせるものです。アナリストたちの予測では、2010年には新たなサーバ需要の40%ほどが仮想化される見込みです。
BEAの戦略は、仮想環境においてJavaソフトウェアの最適化に的を絞っている点に特徴があり、仮想化されたハードウェア上に配備されるJava仮想マシン(JVM)レイヤのリソース利用を最適化してパフォーマンス向上をはかるというボトムアップと、エンタープライズJavaアプリケーションを適応制御によってプロビジョニングとリソース管理の自動化を可能にするトップダウンの、両面的なアプローチに基づいています。
この仮想化のアプローチは、Java環境の利用効率、パフォーマンス、および柔軟性の大幅な向上の実現を図るものです。スタック内の重複したり使用されていない機能が消費するリソースを削減することで利用効率の向上が可能となり、またアプリケーションとサーバとの間にあるレイヤを取り除くことでパフォーマンスとシステム選定の柔軟性が強化されます。アプリケーション動作に必要なリソース要件をアプリケーション自体から切り離すことが可能になることで、大幅な柔軟性が得られ、その結果各アプリケーションは仮想インフラストラクチャ内で容易に展開や移行ができるようになります。
仮想化戦略の一環として、BEAは次のような製品ロードマップを発表しました。
Liquid VM:これはJavaアプリケーションが仮想化レイヤ上で直接稼働できるように、仮想化に最適化されたJava仮想マシンです。Liquid VMは現在、VMware ESX Serverハイパーバイザと連携してJavaアプリケーションを稼働させています。Liquid VMでは、これまでの基本的な仮想化の考えを一歩おし進めて、システムスタックで必要となるリソース、すなわちフットプリントを減らすことにより、更なる規模の整理統合が可能になります。またこのテクノロジによってアプリケーション配備や継続的な管理に掛かる時間も削減でき、アプリケーションあたりのライフサイクルコストも低減されます。Liquid VMはBEAが提供する仮想化対応製品群の基礎となるテクノロジであり、当面はVMwareのESX ServerおよびVMware Infrastructureの全製品ラインに対応し、順次その他の仮想化テクノロジをサポートする予定です。
WebLogic Server(R)Virtual Edition(WLS-VE):今回発表のロードマップ中、製品として投入される最初のもので、現在2007年上半期の発売を予定しています。WLS-VEはWebLogic Serverの堅固な基盤と、仮想化のために最適化されたJava仮想マシンであるBEAのLiquid VMを組み合わせた設計で、仮想化ハードウェア上でのJavaアプリケーションのより効率的な稼働を可能にします。この設計によってハードウェアの利用効率が向上することで、結果としてアプリケーションあたりのハードウェア・コストの削減が可能となります。またこのソフトウェアによって使用中のアプリケーションへのハードウェア・リソースの追加が容易になることから、進化するビジネスニーズに合わせてアプリケーション容量を拡張することが可能となります。
WebLogic Liquid Operations Control(WL LOC):現在のところ2007年夏の発売を予定しているWL LOCは、仮想インフラストラクチャ上で稼働するJavaアプリケーションの管理と制御を可能にするものです。これによってJavaアプリケーションを、進化するニーズに段階的に合わせて処理能力やメモリの迅速な供給や増強が可能なソフトウェア「アプライアンス」として扱うことが可能になるとともに、ポリシー駆動によるプロビジョニング・タスクの自動化、およびアプリケーションの実行時動作に対する可視性が図られます。WL LOCとLiquid VMの組み合わせで、仮想化ハードウェア上でのJavaアプリケーションのパフォーマンスと利用効率改善とともに、Javaおよび仮想システムレベルのインフラストラクチャのリソース管理とプロビジョニングを統合することができ、既存のシステムレベルの仮想化製品群を拡張し統合することが可能になります。また、WL LOCはLiquid VMやWebLogic Server上で稼働するものだけでなく、仮想環境におけるすべてのJavaアプリケーションに対して多大な管理上の利点をもたらします。
BEAの製品部門エグゼクティブ・バイスプレジデントのウェイ・ウォンは次のように述べています。「今後リリースされる予定のWebLogic Server Virtual EditionおよびWebLogic Liquid Operations Controlにより、アプリケーション・インフラストラクチャとその下の各レイヤとの関係で核となる部分が、根本的に定義しなおされることになります。WLS-VEは、パフォーマンス・オーバーヘッドの解消、設定における複雑性の低減、そしてより高度なシステムの最適化を効果的に実現する製品です。これらの新機能により、市場におけるWebLogicの主導的役割が拡大するとともに、SOA基盤としての当社の製品ファミリの位置づけがより確固としたものとなります」
仮想化は、その戦略全体が基本的にソフトウェアとハードウェアの関係をより流動的にすることであるという意味において、BEAの「リキッド」ビジョンにおける重要な役割を担っています。それによってスタックの最下部からSOAのコンポーネントやサービスまで、データセンターのあらゆるレベルでのアプリケーションの展開や移行の方法に、より大きな柔軟性をもたらすことができます。BEAの仮想化に最適化された各ソリューションにより、企業はソフトウェア資産を迅速かつ低コストに配備、拡張および移行が可能になり、柔軟性や適応性の向上を図ることができます。これらのソリューションは、業界で最も統合されたSOAプラットフォームであるBEA SOA 360°の主要コンポーネントです。今年発表されたBEA SOA 360°には、BEAの3種類の製品ファミリであるBEA AquaLogic(TM)、BEA WebLogic(R)、およびBEA Tuxedo(R)が束ねられており、コスト構造の改善と新たな収益源の拡大のためのビジネスの変革と最適化を可能するものです。
VMwareのダイアン・グリーン社長は次のように述べています。「BEAの仮想化を統合する技術は、アプリケーションやミドルウェアをバーチャル・アプライアンスとして、サーバやストレージ、ネットワークのリソースを分散しながら仮想化された集合体上で配備することの重要性を示すものです。これはVMwareが2006年にwww.vmtn.netおよびVMware Virtual Appliance Marketplaceを通じて発表したビジョンの模範となるものです。当社はBEAと協力して、BEAのLiquid VMとLiquid Operation Centerを、当社のVMware ESX Serverハイパーバイザ上でVMware Infrastructure3の全機能とともに利用可能とするべく取り組んでいます。当社のお客様は、Javaアプリケーションの利用率やパフォーマンスの向上に加え、VMwareの仮想化製品上でエンタープライズJavaアプリケーションが統合された可視性と管理による恩恵を受けることになります。現在多くのお客様が当社の仮想化製品をもとにして標準化を進めています」
発売時期
BEA WebLogic Server Virtual Editionは2007年上半期、BEA Liquid OperationControlは2007年夏の発売を予定しています。
以上
BEAシステムズ株式会社について
BEA Systems(Nasdaq:BEAS)は、エンタープライズ・インフラストラクチャ・ソフトウェアの世界的なリーダです。BEAのSOA 360°プラットフォームは、コスト構造の改善と新たな収益源の拡大を目的とした、ビジネスの変革と最適化のための業界で最も統合されたSOAプラットフォームです。BEAがどのように顧客企業におけるBusinessLiquidITy(TM)の実現を可能にしているかについてhttp://www.bea.comをご覧ください。
Copyright(c)2006 BEA Systems,Inc.All rights reserved.BEA,Built on BEA,Jolt, Joltbeans,Steelthread,Top End,Tuxedo,BEA WebLogic Server,BEA JRockit,BEA Liquid Data for WebLogic,および、WebLogicは、BEA Systems,Incの登録商標です。BEA AquaLogic,BEA AquaLogic Data Services Platform,BEA AquaLogic Enterprise Security,BEA AquaLogic Service Bus,BEA dev2dev Subscriptions,BEA eLink,BEA MessageQ,BEA WebLogic Communications Platform,BEA WebLogic Enterprise,BEA WebLogic Enterprise Platform,BEA WebLogic Enterprise Security,BEA WebLogic Express,BEA WebLogic Integration,BEA WebLogic Java Adapter for Mainframe,BEA WebLogic JDriver,BEA WebLogic Log Central,BEA WebLogic Network Gatekeeper,BEA WebLogic Platform,および、BEA WebLogic Portal,BEA WebLogic SIP Server,BEA WebLogic WorkGroup Edition,and BEA WebLogic Workshopは、BEA Systems,Incの商標です。BEA Mission Critical Supportは、BEA Systems,Inc.のサービス登録商標です。製品名はそれぞれ関係する企業の商標または登録商標の可能性があります。