アンジェスMG、米Vical社による遺伝子治療薬の第III相臨床試験を開始
米国Vical社がAllovectin-7(R)の第III相臨床試験を開始
- 進行期メラノーマに対する第一選択薬を目指して -
米国Vical社は、遺伝子治療薬Allovectin-7(R)の第III相臨床試験(以下、本試験)を準備していましたが、この度、第1例目の症例に対して治験薬が投与され、同試験が開始されました。本試験は、ステージIIIもしくはIVの再発進行期メラノーマで化学療法を受けていない患者を対象としており、Allovectin-7(R)が同領域の第一選択薬になることが期待されております。
当社は、Allovectin-7(R)の欧米等での売上高に応じたロイヤリティを受取る権利を保有しており、同プロジェクトから得られる収入が、当社の将来の収益の柱になることを期待しております。
Vical社の事業統括担当上級副社長Robin M.Jackman氏は、次の通りコメントしています。「我々は、従来の第一選択薬との比較試験を開始できることを大変嬉しく思います。Allovectin-7(R)が対象とする進行期メラノーマについては、この約15年間で、第一選択薬として承認された新薬はなく、新しい治療法が切望されています。本試験は、主要評価項目が「持続性奏功率(durable responserate)」であり、長期間に渡って収集する必要がある「生存期間」のデータを待つことなく、症例登録後の一定期間さえ経れば、試験を終了することができます。我々は、アンジェスMGの協力の下で、早期に症例登録を進め、この画期的な遺伝子治療薬を上市できるよう、全力を尽くしてまいります。」
進行期メラノーマは、他に有効な治療法がない領域であり、Allovectin-7(R)は、FDA(Food and Drug Administration)からオーファンドラッグに指定されました。オーファンドラッグに指定されたことで、Allovectin-7(R)は、販売承認後7年間に渡って市場独占権が得られます。
本試験は、進行期メラノーマで化学療法の経験がない患者を対象とします。目標症例数は375症例で、米国内の約50施設で試験を実施する予定です。被験者は、2:1の割合で、Allovectin-7(R)投与群(250症例)、対照薬投与群(125症例、担当医師の選択によりdacarbazineもしくはtemozolomideを投与)に無作為に割付けられます。主要評価項目は、持続性奏功率(割付後24週後以上における奏功率)です。なお、本試験では、安全性と忍容性についても確認する予定です。