オーエムエムジー、新成人対象の「生活・恋愛・結婚・社会参加意識調査」結果を発表
2007年新成人(全国587人)の生活・恋愛・結婚・社会参加意識
2007年新成人 親を信頼している82.9%と親子関係は良好ながら
親に何でも相談できるとは思わない 60.1%
いじめを誰かに相談するとは思わない 51.1%
2007年新成人は日本がバブル期に入った1986年4月2日から1987年4月1日に生まれ、長期景気停滞期に10代を過ごし、景気回復期のこの時期、20歳を迎える。
「新成人」は、現在および今後の生活、恋愛や結婚、出産、家族、さらに「いじめ」についてどのように考えているか。07年に成人となる未婚男女合計587名を対象に調査をおこなったところ、ご両親について「自分に対してやさしく、あたたかいほうだ」84.1%、「信頼している」82.9%、「自分を理解してくれている」70.6%、さらに「自分にいろいろなことを話すほうだ」70.3%と回答。家庭内離婚がとりざされた1986年に生まれた彼らであるが、好調な親子関係であることが窺えた。しかしながら、「自分は親に何でも相談するとはいえない」は60.1%と、子から親へのコミュニケーションについては希薄感が漂う。
彼らは、異性に対しては「やさしく」(48.7%)、「安心感がある」(41.9%)自分に見られたいと思っている。自分の性格は「人に気を遣う」86.1%、「人前に出るとあがりやすい」76.5%、「親密な付き合いは苦手」51.8%と分析。対人関係には非常に繊細な面を見せている。さらに、気持ちは滅入りやすく(73.9%)、自殺を考えたことはある新成人は約4割(39.5%)にも達している。
07年新成人は、彼らの誕生の年には中学生がいじめを苦に自殺する事件が起こるなど、最近問題視されてきた「いじめ」を子どものときから意識してきた世代でもある。
「これまでにいじめを受けたことがある」46.5%、「いじめをしたことがある」37.8%、「周囲でいじめが行われていたことがある」73.8%と彼らは答え、さらに、13.3%は「いじめで自殺を考えた」ことがあり、35.8%が「いじめの仲間に誘われたら断れないのではないか」と考えている。「いじめを受けるには当人に非があるからだ」も28.3%が回答するなど被害者意識と加害者意識が複雑に絡まるなか、「職場や学校はいじめを助長する環境である」63.5%、「いじめがあっても周囲のおとなは何もしてくれないと思う」76.0%、「いじめを受けたら誰かに相談するとは思わない」51.1%、「いじめ問題は今後も改善されるとは思わない」83.7%と、解決策が見出せず、ひとりで対処しようとしている新成人の姿が浮かびあがった。
「20歳の自分を大人だと思っていない」は78.9%。2年ぶりに上昇し、その最大理由に「精神的な自立の欠如」を3割があげている07年新成人。大人意識のみならず、恋愛、結婚意、出産のすべての意識に停滞を見せた。彼らは、両親のやさしさに包まれ、また、人との関わりもやさしくありたいという思いを強くしているがために、人間関係を遠ざけ、精神的弱さをも抱えているようだ。
"連携は広く、濃度は薄い"人間関係が特徴であった団塊ジュニアとは顕かに異なる2007年新成人の姿が窺えた。
※「調査概要」などは添付資料を参照