松下、CESに42v型フルハイビジョンプラズマディスプレイパネルを出品
動画でも高解像度を維持
42v型フルハイビジョン プラズマディスプレイパネルを開発
2007 International CESに参考出展
松下電器産業株式会社は、42v型で従来のHDパネル(1,024×768)の2倍以上に相当する207万画素(1,920×1,080)を有した、高精細フルハイビジョン プラズマディスプレイパネル(以下PDP)を開発し、1月8日からアメリカ・ラスベガスで開催される「2007 International CES(*1)」に参考出展します。
PDPは、自発光型のデバイスであるため、ハイコントラストで動画解像度(*2)が高く、視野角フリーであるなど、大画面テレビに適したディスプレイですが、画素(*3)が微細になるほど発光面積が小さくなるため、40型級のフルハイビジョン化においては、輝度の確保や放電の安定性といった課題がありました。
このたび、リブ(*4)や蛍光体の新材料を独自に開発することでリブの細幅化を実現したことに加えて、開口率の向上により、42v型で207万画素の高密度化と、現行HD機種(TH-42PX600)と同等の高輝度を両立しました。さらに、昨年秋の発売以降、日本市場で高い評価を得ている、フルハイビジョンプラズマテレビPZシリーズで採用している「フルハイビジョン高速駆動技術」に加え、42型独自の「微細セル安定駆動技術」を採用、全画素における放電の安定性と輝度の確保を実現しました。これにより、大画面ゾーンの普及サイズである42型においても、動きの速い映像再現や斜めからの視聴環境でもコントラストや色再現性を落とすことなく、プラズマだからこそ実現できる高精細な映像を提供できます。
デジタルHD放送サービスやブルーレイディスクなどのHD録画再生機の進展に伴い、薄型テレビの大画面化、高精細化のニーズは高まっており、家庭用のメインテレビのサイズは、ブラウン管時代の20-30型ゾーンから40型以上ゾーンへと、より大画面へ移行しつつあります。一方、大画面テレビにおける「高画質化」には、画素数だけではなく、スポーツなどの動きの速い映像でもくっきりと映像再現できる動画解像度や、斜めからの視聴環境においてもコントラストや色再現性を維持できることなどが、さらに重要になります。
当社は、テレビの最大ボリュームゾーンとなる40型級でフルハイビジョンPDPの開発に成功したことで、今後も更なる技術開発に取り組み、PDPならではの、真の高精細・高画質映像を追求してまいります。
【用語説明】
*1:会期【1月8日(月)~1月11日(木)】/会場【ラスベガスコンベンションセンター】
*2:動画解像度とは、動画像において、人の目で識別できる表示の細かさを定量的に本数で表すものです。(次世代PDP開発センター(APDC)測定方式)
*3:画素とはPDPの最小発光単位であり、この画素からの発光強度をコントロールすることにより、階調表現を行います。画素は赤、緑、青の三つのセルに分かれており、それぞれの発光強度差により様々な色を表現します。さらに画素が複数個集まることで空間的に広がる映像を出力することができます。
*4:リブとは上記セルを区分する微小な仕切りのことです。このリブがあることにより、隣接するセルとの干渉を抑え、色にじみのない映像を提供することが可能となります。
【特許】
国内特許30件、海外特許10件(出願中を含む)
【主な仕様】
※添付資料を参照
以上