香川松下電工、住友大阪セメントと資源のリユース(再利用)事業で提携
木粉をセメント製造の燃料としてリユース(再利用)化
香川松下電工が住友大阪セメント(高知)と環境事業で提携
香川松下電工株式会社(綾歌郡綾川町、代表:中原国博 以下香川松下電工)は、社内の製造工程で発生する木粉をバイオマス燃料として有価物化し、住友大阪セメント株式会社(東京都千代田区、社長:渡邊穰氏 以下 住友大阪セメント)と資源のリユース(再利用)事業で提携、2007年1月から、同社の高知工場(高知県須崎市、執行役員高知工場長:中尾正文氏)に売却を開始します。
香川松下電工で発生する木粉は、汚泥処理の水分調整用材料として利用後、産業廃棄物処理業者にて焼却処分していますが、これを住友大阪セメントの高知工場に持ち込み、同工場で生産するセメントの製造工程の燃料として活用します。両社が環境への影響に配慮して木粉の再利用化で事業提携することで、資源の有効活用を実践して行きます。
■香川松下電工の「木粉」再利用化の背景と期待効果
(1)これまで香川松下電工では、一般戸建住宅用の下駄箱や窓枠といった内装・収納材を製造する際に発生する木粉(約100トン/月)を、汚泥処理の水分調整用材料として利用した後に、産業廃棄物業者の専用コンテナ運搬車(8m3、約4トンまで積載可能)に積載して運搬・処理していました。月平均で延べ約60台(1台あたりの積載重量:約1.75トン、m3あたり重量:0.22トン)の運搬車が必要でした。
(2)住友大阪セメントとの提携に際して、香川松下電工が専用運搬車(1台あたり26m3、約6トンまで積載可能)に新たに木粉専用の積込装置を導入。この粉体専用積込装置に木粉を積載し、有価物として住友大阪セメントの高知工場に搬送します。
(3)木粉専用の積込装置は、木粉内に異物や端材などの大きな物体が混入していると、搬送先である住友大阪セメントの高知工場の搬送配管で詰まる恐れがあるため、篩(ふるい)に掛ける装置により、木粉だけを積み込むようになっています。
(4)こうした事業提携による改善により、輸送は月平均で延べ約60台から約20台に低減。
木粉処理費用は月平均で約70%の削減が見込まれます。
(5)また産業廃棄物処理に必要なマニフェスト(※)の発行枚数も、現在の1/3に削減される見通しです。
(※)マニフェストとは産業廃棄物管理票のことで、廃棄物排出事業者が産業廃棄物の処理を委託する際に、産業廃棄物の種類、数量、運搬業者名、処理業者名などを記入し、業者から業者へ産業廃棄物に添付され、処理を確認する仕組みになっています。それぞれの処理後に、排出事業者が各業者から処理終了を記載したマニフェストを受け取ることで、委託内容通りに廃棄物が処理されたことを確認することをでき、これにより、不適正な処理による環境汚染や社会問題となっている不法投棄を、未然に防止することが可能となります。
【ご参考】
■香川松下電工の環境活動の経緯
※添付資料を参照