CTC、米社製データウェアハウス・アプライアンスサーバー「NPSシリーズ」を発売
CTC、米Netezza社のデータウェアハウス・アプライアンスサーバを販売開始
従来システムと比べて10~100倍の分析処理能力を実現
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(略称:CTC、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:奥田陽一)は、米国Netezza Corporation.(ネティーザ・コーポレーション、本社:米国マサチューセッツ州フラミンガム、CEO&CO-founder:Jit Saxeena/日本ネティーザ株式会社、本社:東京都渋谷区、代表取締役:ダグラス・エッツェル)のデータウェアハウス(DWH)アプライアンスサーバ「Netezza Performance Serverシリーズ」(以下NPSシリーズ)の販売を1月12日より開始します。2007年度の販売目標は15億円です。
CTCでは、これまでにもDWHをはじめBIシステムの構築ビジネスで豊富な実績を有しています。今回、NPSシリーズの販売を開始することで、BIソリューションの強化を図ります。
ITやインターネットの普及により、企業には大量の情報やデータが日々蓄積され続けています。これらを経営資源として活用するためには、異なる形式の大量データを一元的に管理・分析し、意思決定へと導くためのビジネスインテリジェンス(BI)システムのニーズが高まっています。NPSシリーズは、BIシステムの中核となるDWHを低コストかつ容易に構築・運用するためのアプライアンスサーバです。
Netezza社のNPSシリーズの特長は以下の通りです。
(1)導入および運用コストの削減
DWHシステムを構築する場合、従来はサーバ、ソフトウェア、データベース、ストレージなどを組み合わせ、システムとして構築するインテグレーションノウハウが必要でした。NPSシリーズは、必要な機能を全て併せ持つアプライアンス製品です。このため、導入コスト及び運用・保守コストの削減と作業負荷の軽減を実現します。
(2)従来と比較して10~100倍のパフォーマンスを実現
従来のDWHシステムにおける分析プロセスは、まずサーバからの指示を受けたデータベースが必要な情報をストレージから検索・抽出し、そのデータをメモリ上で演算処理するというものでした。NPSシリーズは、ストレージ(HDD)、サーバ(CPU)、メモリ、分析ロジックを一つのユニットに集約した独自開発のデータ検索処理装置「スニペット・プロセッシング・ユニット(SPU)」(注1)により、HDDとCPU間のボトルネックを解消しています。さらに非対称超並列技術(注2)により、最大で896個のSPUを搭載することが可能です。これにより、従来システムと比較して10~100倍の速度でのデータ分析を実現します。
(3)導入期間の短縮
従来のDWHシステムで高速処理を実現するためには、データベースの物理設計やデータ検索・分析のためのインデックス設定といったチューニングが不可欠でした。NPSシリーズは、インテリジェント・クエリー・ストリーミング技術(注3)により、SPU内のHDDとCPUで高速分析処理をします。これにより、データベースのチューニングが不要なため、最短で1~2日での導入が可能です。
NPSシリーズの販売開始を機にCTCでは、BIビジネスにおいてパートナー企業との連携を強化するほか、将来的にはデータセンターを活用した各種データ分析の受託サービスなどのサービスビジネスへの展開も検討しています。
■NPSシリーズ製品ラインアップ
NPS5200 搭載可能SPU数:28個/ユーザデータ(最大):3TB
NPS10050 搭載可能SPU数:56個/ユーザデータ(最大):6.25TB
NPS10100 搭載可能SPU数:112個/ユーザデータ(最大):12.5TB
NPS10200 搭載可能SPU数:224個/ユーザデータ(最大):25TB
NPS10400 搭載可能SPU数:448個/ユーザデータ(最大):50TB
NPS10600 搭載可能SPU数:672個/ユーザデータ(最大):75TB
NPS10800 搭載可能SPU数:896個/ユーザデータ(最大):100TB
■Netezza Corporationについて
本社:米国マサチューセッツ州フラミンガム
CEO&Co-Founder:Jit Saxeena
従業員数:220名(2006年12月現在)
(注1)スニペット・プロセッシング・ユニット(SPU)
データ検索処理を行う装置。ボード上にCPUやメモリ、ハードディスク、ストリーミング・ロジックが搭載されている。複数のSPUが並列して動作することで高速検索を実現。
(注2)非対称超並列技術
複雑な検索・分析要求に対し、スニペット・プロセッシング・ユニット(SPU)を搭載した複数のストレージが大規模に並列処理を行う技術。
(注3)インテリジェント・クエリー・ストリーミング技術
ストレージに格納されているデータの流れを効率化し、複雑な検索・分析要求を高速で処理する技術。