NRA、インシデント発生時のレスキュー支援体制整備の可能性研究会を発足
情報セキュリティ上の事故発生にかけつけるインシデントレスキューを考える研究会を発足
~セキュリティ立国に向けて~
この度、特定非営利活動法人ネットワークリスクマネジメント協会(以下:NRA。事務局:東京都港区。理事長:早稲田大学総長白井克彦)では、インシデント発生時のレスキュー支援体制整備の可能性を検討するため、(株)ラック、インターネットセキュリティシステムズ(株)、トレンドマイクロ(株)、日本電気(株)、NECフィールディング(株)、(株)日立製作所、富士通(株)、(財)日本情報処理開発協会をメンバーとした、「セキュリティ立国」に向けたインシデント発生時のレスキュー支援体制整備の可能性研究会(レスキュー研究会)を発足いたしました。
国民生活、社会経済活動においてITへの依存度が高まっている中、2006年2月の第一次情報セキュリティ基本計画では、我が国の情報セキュリティ確保の取組みにおいて、世界最高の高度情報通信ネットワーク社会に見合った取組みを実施し、「セキュリティ立国」の思想に基づいた「情報セキュリティ先進国」になること(「セキュア・ジャパン」を実現すること)の必要性が掲げられました。
現状では、システムへの不正アクセス、原因不明のシステムの停止、ウイルス感染、情報漏えい等の事故が相次いでおり、「情報セキュリティ先進国」を実現するためには、平常時の情報セキュリティ対策とともに事故発生後の対処や復旧等のインシデントレスキュー支援体制が必要であると考えられます。
しかし、全国各地で起こるセキュリティインシデントに対し、対応できる要員は東京に一極集中しており、地方でセキュリティインシデントが発生した場合にすぐに対処のできる要員がいないのが現状です。そのため被害の拡大を食い止められない状況となり、復旧までの時間や費用に多大な影響を及ぼしています。
「セキュリティ立国」を実現させるためには、どの地域にもインシデント対応(緊急時のレスキュー対応)ができる体制が必要であり、“全国各地にインシデントの予防や緊急時の一次対応ができる要員が存在する”という状況をつくるため、そのモデルとなるプログラムを検討し、更に要員のトレーニングを提供する仕組みやユーザ組織のニーズの把握、具体的なSLA の内容を検討する必要があります。また、保守とインシデントのすみわけが出来ていないために運用保守事業者と利用者との間にしばしばトラブルが起きているという問題についても、保守とセキュリティインシデントを整理しガイドラインにまとめることでトラブルを軽減し、そこからインシデントレスキュー支援体制の可能性を検討するべく本研究会を発足いたしました。
以上
<本件に関するお問い合わせ先>
NPOネットワークリスクマネジメント協会事務局
〒105-0003 東京都港区西新橋2-16-1 全国たばこセンタービル7階
TEL:03-6403-4860 FAX:03-6403-4861
E-mail: info@nra-npo.jp URL: http://www.nra-npo.jp
○○特定非営利活動法人ネットワークリスクマネジメント協会とは○○
略称「NRA」。情報化社会の進展に伴う情報セキュリティ技術の重要性を広く普及し、情報通信ネットワークの安全性と利便性や、関連法制度の整備等などについて幅広く各方面へ提言し、情報化推進のためのより快適な環境整備を実現することを目的として設立された非営利団体です。活動をNPOとすることにより、中立・公平かつフットワークのよい活動を実現しています。