STマイクロ、フラット・パネルTV受像器向けTVサウンド・プロセッサー・チップを発表
STマイクロエレクトロニクスはフラット・パネルTVのサウンドを強化する汎用シングル・チップTVオーディオ・プロセッサを発表
最高品質のオーディオ・アルゴリズムによって米国、欧州、およびアジアのアナログ放送規格をサポートする新しいデジタル・サウンド・プロセッサ・ファミリ
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、新しいTVサウンド・プロセッサ・チップであるSTV83xyファミリを発表しました。この新しいプロセッサは、すでに定評のあるSTV82xyシリーズをフラット・パネルTV受像器向けに進化させた製品です。STV82xyデバイスと同様に、マルチチャネル・コンテンツを含んだアナログ・オーディオ放送の検波、デジタル・ソースを含めたデコード、信号処理、および拡張ステレオから5.1フル・サラウンド・サウンドまでのオーディオ・チャネルの駆動に必要なすべてのリソースを提供するシングル・チップ・ソリューションです。STの実証済みステレオ・デモジュレータは、世界中のほぼすべての放送規格にわたってアナログTVに優れた性能を提供します。
STV83xyは、フラット・パネルTVのビデオ処理遅延を補償する最大100msの組込みオーディオ・ディレイを備えており、外付けメモリが必要ありません。また、100msを超えるディレイが必要な場合のために外付けディレイの使用にも対応しています。さらに、最高品質のDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)により、薄型化が進むフラット・スクリーンTVによく見られる小型スピーカや、決して理想的とは言えないシャーシの音響特性に関して、従来にない補正が可能になります。
STはまた、TVメーカーにサウンド・プロセッサとデジタル・アンプのパッケージを初めて供給した企業です。STV83xyのデジタル出力をSTの新しいSTA333デジタルD級アンプなどのデジタル・オーディオ・アンプに接続することにより、フル・デジタル・オーディオ処理チェーンの構築が可能になり、サウンド体験をさらに高めることができます。最大5系統のアナログ入力と、アナログAB級またはD級オーディオ・アンプに接続可能な最大5.1チャネルのアナログ出力をサポートする広範な接続性により、アナログ/デジタル両方のフラット・パネルTV用サウンド・プロセッサとして最適です。
STV83xyは、DolbyおよびSRS Labsのサードパーティ処理/拡張テクノロジーに加え、STのロイヤリティ・フリーのアルゴリズムとして、ST Widesurround、ST Omnisurround(Virtual Dolby(R) SurroundおよびVirtual Dolby(R) Digital準拠)、ST Dynamic Bass、ST Voiceを搭載しています。組込みのサンプル・レート・コンバータ(SRC)により、ソースを問わずすべてのデータを48kHzで処理することができます。Dolby Pro Logic I(R)、Dolby Pro Logic II(R)、SRS WOWO、SRS TruSurround XT(R)、さらに明瞭な高域再生を可能にするSRS TruSurround HD(TM)の完全マルチチャネル環境を含む広範なオーディオ・プロセッシング・オプションも完備しており、ヘッドフォンとスピーカを独立したチャネルで処理します。
拡張テクノロジーとして、スピーカ信号用のSmart Volume Control(SVC)、5バンド・グラフィック・イコライザ、設定が容易な3バンド・パラメトリック・イコライザ、ラウドネス・コントロールを備えています。独立したヘッドフォン用プロセッサは、SVC、バス、トレブル、ラウドネス、ST Dynamic Bass、SRS TruBass(R)、およびSRS Dialog Clarity(TM)を備えています。2つのI2S(Inter IC Sound)インタフェースはそれぞれ3系統の入力を備えており、STのST-D2000シングル・チップ世界対応iDTVプロセッサのようなMPEG-2 HDデコーダからDolby(R) Digitalデータを受け取って処理できるので、TV受像器のレベルでVirtual Dolby Digital機能の認定を取得可能です。
さらに、マルチ・チャネル入力によってTV製造メーカーはSRS TruSurround XT(R)の認定をアップデートできるため、SRS TruSurround XT 5.1 DigitalとSRS TruSurround HD 5.1 Digitalのロゴ使用が可能になります。
スピーカとヘッドフォンの処理チャネルが独立しているため、エンド・ユーザは2種類のサウンド(PIP:ピクチャー・イン・ピクチャー)の選択が可能です。つまり、スピーカはVirtualizer(DolbyおよびSRS Labs)などの最高品質のサウンド処理で楽しみ、ヘッドフォンは専用の設定で楽しむことができます。
STのホーム・ディスプレイ・ペリフェラル製品部門のジェネラル・マネージャであるGabriel Guglielmiは次のようにコメントしています。「アナログ放送規格の自動認識により、特に当社のオーディオ補正アルゴリズムを使えば、フラットTVで優れた音質を実現することが従来よりもはるかに容易になります。この新しいサウンド・プロセッサ・ファミリは、STV82プロセッサの成功を基に、STとSRS Labsの関係を活かして最先端のサウンド・テクノロジーを開発したものであり、あらゆるレベルにおいて最高品質のオーディオ性能をアナログ/デジタル両方のフラット・パネルTV受像器に提供します。」
STV83xyはTQFP100パッケージで提供されます。STV82xyファミリから移行するユーザにはTQFP80パッケージでの供給も可能です。
このプレスリリースは以下のURLでもご覧いただけます。
http://www.st-japan.co.jp/data/press/p2098h.html
STV83xyに関する詳しい情報へのリンクも含まれています。
[関連資料]
STV83x7 - データ・ブリーフはこちら
http://www.st.com/stonline/products/literature/bd/12909/stv83x7.htm
STV83x8 - データ・ブリーフはこちら
http://www.st.com/stonline/products/literature/bd/12908/stv83x8.htm
STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに半導体製品やソリューションを開発・提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、他社の追随を許さない高度なシリコン技術とシステムノウハウを擁しており、幅広いIP(Intellectual Property)ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力との組合わせにより、SoC(システム-オン-チップ)技術に関し世界的リーダーとしての地位を確立しています。またSTの半導体製品は、市場における技術やシステムのコンバージェンス化を促進するために重要な役目を果たしています。STは、ニューヨーク証券取引所(NYSE:STM)、パリ証券取引所(Euronext Paris)とミラノ証券取引所に上場されています。2005年の売上は88.8億ドルで、純利益は2億6600万ドルでした。
さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。
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