シチズン時計、2010年3月期までの中期経営方針を策定
新経営方針について
シチズン時計株式会社(代表取締役社長 梅原誠)は、2007年4月1日からの純粋持株会社「シチズンホールディングス株式会社」への移行を契機として、新たに2009年度(2010年3月期)を最終年度とする中期経営方針を策定しました。
新経営方針として、時計、産業用機械、電子機器製品の安定高収益事業と成長事業のバランスのとれた最適な事業ポートフォリオを志向しながら、営業利益率10%以上を恒常的に達成できる高収益企業体質を再構築していきます。
当社のコアコンピタンスである「超小型技術」、「超精密技術」、「低消費電力技術」といった要素技術、製造技術を基盤として、グループ会社の強みを生かしつつ、全体最適を目指したグループ戦略の実践と、経営資源の最適配分を進めます。そのためのコーポレートガバナンス強化の方策として、社外取締役の登用による透明性の確保、事業参入撤退ルールの厳格な運用、選択と集中などによる更なる事業再編等を計画しております。
また、事業投資の積極化のため、戦略投資枠500億円を設定すると同時に、資本構成の最適化に向けた純粋持株会社体制にふさわしい財務戦略の構築を進め、株主還元性向30%以上の方針は堅持いたします。
こうした施策を踏まえ、2009年度営業利益率10%を数値目標といたします。
今回策定した中期経営方針の概要は以下の通りです。
【目指す姿】
小型細精密技術を軸とした安定収益事業と成長事業のポートフォリオバランスのとれた「高収益」企業
【当面の目標】
営業利益率10%以上を恒常的に達成する
【当社のコアコンピタンス】
Micro HumanTech:時計製造で培われたDNAから発展した細精密先進技術による日本発ものづくり
⇒ 「超小型技術」、「超精密技術」、「低消費電力技術」
【主な中期経営施策】
・事業ポートフォリオ戦略の見直し
> 高収益事業(時計、産業用機械、電子機器)への積極投資
> 電子デバイス事業への選別投資、事業の選択と集中の実践
・ガバナンスの強化
> 社外取締役の登用
> 事業参入・撤退ルールの厳格な運用
> 事業責任体制の明確化とモニタリング強化
・財務戦略の再構築
> 資本効率の向上
【各事業の重点戦略】
(電子デバイス事業)
・中核である「チップLED」事業の高収益性維持・強化のための用途開発、低コスト化
・水晶デバイス事業、自動車部品領域への積極的な経営資源投入
・キーシートモジュールなど新製品の育成・強化
・CMOSカメラモジュール事業からの撤退
・小型液晶ディスプレイ事業(C-STN、TFT)からの撤退
・音響事業製品の選択と集中
・液晶バックライト事業の絞込み、携帯電話以外への用途開発
(時計事業)
・シチズンブランド事業におけるエコドライブ化の継続的な推進
・高付加価値キャリバーへの主軸転換
・電波時計の海外展開
・マルチブランド化
(産業用機械事業)
・業界内での包括的、部分的アライアンスの推進
・小型精密チャッカ等、新事業領域進出のための製品開発推進
・アジアでの生産拡大
・M&Aによる欧州販売体制の再編、アライアンスによる米国販売力の強化
(電子機器製品事業)
・情報機器、健康機器等による中国市場攻略
・フォトプリンタ事業の拡大
・業務用小型プリンタ事業の拡大
・健康機器の健康管理ネットワークへの発展
・FDD事業からの撤退
以上