キリンとメルシャン、酒類事業での業務提携内容の概要を発表
キリンビール社とメルシャン社の酒類事業における業務提携内容を決定
~事業の相互移管と営業をはじめとした多面的な提携を実施し、国内最強の総合酒類グループを形成~
キリンビール株式会社(社長 加藤壹康)とメルシャン株式会社(社長 岡部有治)は、両社の強みを生かした酒類事業での業務提携内容を決定しました。2007年7月1日より純粋持株会社に移行し、キリンホールディングス社のもと新たなグループ経営体制をスタートするに先立ち、両社の本格的な業務提携を開始します。
7月から酒類カテゴリーの事業移管を相互に実施するほか、生産・物流・研究部門での提携をスタートします。それに先行して、キリンコミュニケーションステージ社のマーチャンダイジング機能の活用や人事交流を実施することで、国内最強の総合酒類グループ形成に向けた体制を整え、幅広い部門でのシナジー創出とお客様へのさらなる価値提案を目指します。
キリンビール社とメルシャン社は、2006年11月16日に業務提携契約を締結し、12月18日にはキリンビール社がメルシャン社株式の50.12%を取得したことで、業務提携をより強固にする体制が整い、今後の具体的な取り組みについて両社で検討を重ねてきました。
酒類カテゴリーの事業移管については、2007年7月1日よりキリンビール社のワイン事業をメルシャン社に移管し、メルシャン社の焼酎・RTD・梅酒・洋酒・合成清酒事業はキリンビール社に移管することで、キリンビール社はRTDや焼酎事業の拡大、その他酒類のポートフォリオ強化で一層の地位向上を目指すとともに、メルシャン社は国内唯一のワイン総合企業として存在感を発揮します。移管に伴い、既存ブランドのラインアップの整理を行い、焼酎は、乙類焼酎「白水」を主軸に「ピュアブルー」との棲み分けを明確にし、攻めの体制を構築します。RTDは、高果汁系に強みをもつメルシャン社の主力ブランド「本搾りチューハイ」「ギュギュッと搾った。」を強化し、「氷結」ブランドとともにRTD市場で圧倒的なNo.1の地位を強化します。洋酒は、世界第2位の本格リキュールメーカーであるデ・カイパー社の有力ブランドをキリンビール社に導入し、基盤強化を図ります。
営業部門では、7月の事業移管に先立ち、4月1日よりキリンコミュニケーションステージ社によるメルシャン社ワインのマーチャンダイジング活動を首都圏エリアで開始します。キリンビール社の価値営業をメルシャン社の商品でも展開することで、シナジー効果による販売増を目指します。7月1日には全国エリアに拡大展開するとともに、新たに全国の料飲業態での営業連携を開始します。
生産部門では、両社の現行設備を相互に活用することで効率を上げるとともに、研究部門についても、RTD・焼酎などの研究開発機能を4月1日よりキリンビール醸造研究所に集約します。物流部門では、メルシャン社から移管を受けるRTDはキリンビール社物流網に統合し、ワイン・焼酎・梅酒・洋酒・中国酒・合成清酒はメルシャン社物流網に統合します。
相互の人事交流も積極的に行い、7月1日の新経営体制に向けて今春より本社間でマーケティング・研究・営業企画部門の異動を実施し、7月には全国の販売拠点などにも拡大します。
両社は今回の業務提携を加味した上で、酒類事業の業績予想と中期経営計画の見直しを実施します。また、両社がグループシナジーの拡大と自主自律性・機動性を発揮した事業を展開することで、グループの飛躍的成長を支えていきます。キリングループは「おいしさを笑顔に」をグループスローガンに掲げ、いつもお客様の近くで様々な「絆」を育み、「食と健康」のよろこびを提案していきます。
■業務提携内容について(概要)
※ 関連資料参照