日本テクトロニクス、組込み機器向けミックスド・シグナル・オシロスコープを発表
テクトロニクス、組込み機器に最適なオールインワン・デバッグ・ツールとなる
新製品、ミックスド・シグナル・オシロスコープを発表
日本テクトロニクス株式会社(取締役社長 鈴木 有國 TEL 03-6714-3111)は、新製品ミックスド・シグナル・オシロスコープ「MSO4000」を発表します。
同新製品は、軽量で小型のポータブルなボディに、最先端のリアルタイム・オシロスコープ、ロジック・アナライザと、革新的な波形検索エンジン「Wave Inspector(ウエーブ・インスペクタ)」という3つの強力な機能を搭載し、組込みシステムの設計、デバッグに最適な計測器です。MSO4000シリーズは、従来から親しまれているオシロスコープに類似したフロント・パネルと革新的なディスプレイを備え、小型軽量にもかかわらず直感的な操作性を実現しました。
MSO4000シリーズは、妥協のないデバッグ機能により、ミックスド・シグナル・オシロスコープの性能と操作性を新たなレベルにまで高め、次世代の標準として業界をリードします。
組込みシステムは、携帯電話、車載システム、航空電子機器、ネットワーク機器、工業用制御装置、家電機器など、文字通りあらゆる分野で使用されています。
組込み機器設計のデバッグでは多くの場合、アナログ信号の波形状態およびデジタル制御信号の相互作用の双方を観測する必要が生じます。こうしたミックスド・シグナルの環境下において、エンジニアが開発工程で発見する問題の種類を的確に予測することは困難です。そのため、アナログ信号とデジタル信号の両方を取り込み、単一のディスプレイに時間相関表示できる計測器が求められています。テクトロニクスの新製品MSO4000は、業界先進のオシロスコープとロジック・アナライザの基本機能を統合しており、単一の計測器で容易にアナログ信号とデジタル信号の両方を可視化して相関させることができます。
■ クラス最高の性能
MSO4000シリーズは、周波数帯域が350MHzから1GHzまで、以下の4モデルを揃えています。アナログ2または4チャンネルと、デジタル16チャンネルを備え、最大20チャンネルを時間相関表示します。
MSO4104
周波数帯域:1GHz
チャンネル数:4 + 16
アナログ・サンプル・レート:5 GS/s
レコード長(アナログ、デジタル・メイン):10M
MagniVuレコード長:10K
デジタル・クロック・パルス幅:1.5ns
MagniVuタイミング分解能:60.6ps
メイン・タイミング分解能:2ns
MSO4054
周波数帯域:500MHz
チャンネル数:4 + 16
アナログ・サンプル・レート:2.5 GS/s
レコード長(アナログ、デジタル・メイン):10M
MagniVuレコード長:10K
デジタル・クロック・パルス幅:1.5ns
MagniVuタイミング分解能:60.6ps
メイン・タイミング分解能:2ns
MSO4034
周波数帯域:350MHz
チャンネル数:4 + 16
アナログ・サンプル・レート:2.5 GS/s
レコード長(アナログ、デジタル・メイン):10M
MagniVuレコード長:10K
デジタル・クロック・パルス幅:1.5ns
MagniVuタイミング分解能:60.6ps
メイン・タイミング分解能:2ns
MSO4032
周波数帯域:350MHz
チャンネル数:2 + 16
アナログ・サンプル・レート:2.5 GS/s
レコード長(アナログ、デジタル・メイン):10M
MagniVuレコード長:10K
デジタル・クロック・パルス幅:1.5ns
MagniVuタイミング分解能:60.6ps
メイン・タイミング分解能:2ns
MSO4000は、デジタル波形データの取込みに2つの方法を採用しています。
メイン・デジタル・アクイジション・モードは、10M ポイントのデータを500MS/sのサンプル・レートで取り込みます(2nsの分解能)。また、MSO4000は超高分解能のシグナル・アクイジション技術であるMagniVu(r)を搭載し、10Kポイントのデータを最高16.5GS/sのサンプル・レートで取り込むことができます(60.6psの分解能)。メイン・モード、MagniVuのどちらの場合でも、すべてのトリガ条件で波形を取り込み、実行中あるいは停止中を問わず、どの時点でも観測を行えます。MagniVuは市場のミックスド・シグナル・オシロスコープ競合製品と比べて8倍以上高速のタイミング分解能を実現し、デジタル・チャンネルでの厳密なタイミング測定を確実に行うことができます。
■ 先進の操作性
MSO4000シリーズは、革新的なWave Inspector機能をすべてのアナログおよびデジタル・チャンネルに搭載しました。これは、波形データの検出、観測、解析を効率的に実現する非常に使いやすいツールセットです。波形表示のパン/ズームは自動化され、ユーザは任意にマーカを定義でき、さらにインテリジェント検索/検出モードなどの機能を備えたことにより、最大20チャンネル(1チャンネルのレコード長は10Mポイント)分のトレース管理を飛躍的に簡素化することができました。MSO4000シリーズは、全機種にクラス最大かつ最高解像度となる10.4型XGAカラー・ディスプレイを搭載しています。MSO4000は、対象となる市場セグメントにおいて最も高性能なオシロスコープというだけでなく、奥行きわずか14cmと業界最薄のボディを実現したため、競合製品と比べ広い作業スペースを確保することができます。さらに、わずか5kgと軽量で持ち運びしやすくなりました。
MSO4000シリーズは、業界先進のスペック、定評ある操作性、革新的な問題解決能力を備え、パラレル・バスおよびI2C、SPI、CAN、RS-232など組込み設計で最も一般的なシリアル・バスの両方の観測、トリガ設定、解析能力を全面的にサポートします。
■ デジタル・プローブの新製品P6516型
テクトロニクスは、新製品のMSO4000 シリーズとともに、P6516型デジタル・プローブを発表します。同製品は、テクトロニクス独自の設計により8チャンネルごとに独立した2グループで構成され、各プローブ間のケーブル長が約244cmあります。このため、ボード上の離れた位置に複数のポートがある場合でも1本のプローブで接続することができます。また、計測対象機器に接続するリードと同じ色で信号トレースが表示されます。P6516のプローブ・リードは滑らかで絡みにくく、計測対象機器への接続が簡単です。
■ 価格
MSO4104型 210万円(税抜)
MSO4054型 170万円(税抜)
MSO4034型 133万円(税抜)
MSO4032型 106万円(税抜)
P6516型 11万6千円(税抜)
■ 出荷時期 2007年4月(予定)
テクトロニクスについて
テクトロニクスは、計測およびモニタリング機器メーカとして、世界の通信、コンピュータ、半導体、デジタル家電、放送、自動車業界向けに計測ソリューションを提供しています。60年にわたる信頼と実績に基づき、お客様が、世界規模の次世代通信技術や先端技術の開発、設計、構築、並びに管理をより良く行えるよう支援しています。米国オレゴン州ビーバートンに本社を置くテクトロニクスは、現在世界19か国で事業を展開しています。詳しくは、 www.tektronix.com をご覧ください。日本テクトロニクスは、米テクトロニクスの100%出資の日本法人です。詳しくは、 www.tektronix.co.jp をご覧ください。
お客さまからのお問合せ先
日本テクトロニクス株式会社 お客様コールセンター
TEL 03-6714-3010 FAX 0120-046-011
URL http://www.tektronix.co.jp/
TektronixおよびテクトロニクスはTektronix, Inc.の登録商標です。
本プレスリリースに記載されているその他すべての商標名および会社名は、各社のサービスマーク、商標、登録商標です。