NECエンジニアリング、A3サイズのノイズ位置検出装置「小型スキャナ4EM200」を発売
A3サイズに小型・軽量化し省スペース対応を実現した
ノイズ位置検出装置「小型スキャナ4EM200」を発売
~高密度実装プリント基板の電磁界を計測しノイズ位置の特定が可能~
NECエンジニアリング(社長:井上憲治住所:東京都港区)はこのたび、磁界プローブやスペクトラムアナライザ、PCと組み合わせることにより、高密度プリント基板に実装されているLSIやモジュールなどの高周波電流によるノイズ(磁界強度分布)を可視化する、省スペース型ノイズ位置検出装置「小型スキャナ4EM200」を開発し、本日より販売を開始しました。
近年、EMI(※1)(電磁妨害)による誤作動や通信障害など情報機器、携帯機器、ネットワーク機器をはじめとする電子機器間でのトラブルが増えており、企業や研究施設ではEMI対策の強化がますます求められています。
しかし、EMI対策を行うためには電子機器から漏えいするノイズの様子を可視化し、発生源を突き止める必要があります。
新製品の「小型スキャナ4EM200」は、磁界プローブ法(※2)を使用した「ノイズ可視化システム」におけるノイズ位置検出装置の新機種であり、A3サイズに省スペース化したことに加え、軽量化・低価格化を実現しました。
新製品は、コネクタや高密度プリント基板に実装されたLSI・モジュールなどの測定対象物の上に磁界プローブを自動走査させ高周波電流による磁界を測定します。また、スペクトラムアナライザのノイズ強度測定結果と共にPC上で解析を行い、ノイズを強度別にカラー表示で可視化し、ノイズの発生位置や問題箇所の特定が容易に行えます。
新製品は、省スペース・低価格機種を要望されるお客様の声にお応えし、A3サイズに省スペース化したことに加え、質量を従来機(高精度スキャナシステム4EM500/2005年1月発売)に比べ約1/7(約15kg)に軽量化しました。
また、価格や設置スペースの問題で導入していなかった企業や研究施設、2台目の購入を考えているお客様にもご購入いただけるよう、従来機に比べ約半額の低価格化を実現しました。
■ システム構成例
* 関連資料 参照
新製品の「小型スキャナ4EM200」の主な特長は以下の通りです。
1. 小型・軽量化により可搬を実現
従来機に比べ容積量は約1/10、質量は約1/7(約15kg)に小型・軽量化を図り、A3サイズのスペースに設置ができます。
また、PCカードスロットに対応したことにより、ノートPCにて本装置を制御することが可能となりました。
2. 低価格化を実現
モジュールや部品の計測などで需要の多い200mm×200mmに測定範囲を縮小し、標準価格を従来機の約半額に抑えました。
3. アジレント・テクノロジー社製のスペクトラムアナライザに標準対応
アジレント・テクノロジー社製のスペクトラムアナライザに標準対応しています。
また、当社製スペクトラムアナライザ「SpeCat2」については2007年度下期を目処に標準対応を予定しているほか、他社製についてもお客様のご要望により有償にて対応いたします。
新製品の標準価格は300万円(税込価格:315万円)となっており、年間100セットの販売を見込んでおります。
また今後、以下の展示会にて展示を予定しています。
・ TECHNO-FRONTIER 2007 第20回EMC・ノイズ対策技術展
期間:2007年4月18日(水)~20日(金)
会場:幕張メッセ
・ アジレント・メジャメント・フォーラム2007
期間:2007年6月5日(火)~6月8日(金)
会場:東京コンファレンスセンター(品川)
当社では「ユビキタス社会に向けたワイヤレス&センシング」を積極的に展開しており、センシングソリューションの一環としてEMI対策分野では、EMI抑制設計ツールDEMIATASNX(R)(デミタス・エヌ・エックス)をはじめ計測・解析・コンサルタント・保守業務まで一貫した製品・サービスの提供を行っています。
今後は電子機器メーカーや研究施設のみならず医療、自動車業界など積極的に提案活動を展開して参ります。
なお、新製品の仕様につきましては、別紙をご参照ください。
注1) 磁界プローブは別売です。対応可能機種および価格は以下の通りです。
CP-2S 標準価格19万円(税込価格:19万9500円)
MP-10L 標準価格20万円(税込価格:21万円)
注2) DEMIATASNXRは、株式会社NEC情報システムズの登録商標です。
※1 EMI(Electro-Magnetic Interference):電磁妨害
電気・電子回路の動作に伴って発生する電磁波または高周波電流または電圧が、他の電気・電子回路の動作に干渉し、妨害や影響を与えること。
※2 磁界プローブ法
IEC標準(*) 磁界プローブ法(Magnetic Probe Method;IEC61967-6)
NEC中央研究所が開発し日本提案としてIECに提案し、2002年6月に発行されたICパッケージの電源端子を流れる高周波電流の測定法。
*IEC:International Electrotechnical Commission(国際電気標準会議)
- 以上-
<商品に関するお客様からのお問い合わせ先>
NECエンジニアリング 営業本部 モジュール営業部
TEL:03-6414-5640
URL: http://www.nec-eng.co.jp/