三井物産、ロシアのガスプロム社とサハリンエナジー社の一部株式譲渡契約を締結
サハリンエナジー社の株式譲渡実行についてのお知らせ
三井物産は、4月18日(モスクワ時間)、ロシア連邦モスクワ市内において、ロシアのガスプロム社との間でロイヤルダッチシェル、三菱商事との共同出資会社サハリンエナジー社(SE社)株式の一部に係わる譲渡契約を締結し、同日、株式譲渡を実行致しました。 同株式譲渡契約に従い、SE社株主構成は、ガスプロム50%+1株、シェル27.5%-1株、三井物産12.5%、三菱商事10%の4株主体制となります。当社は、本株式譲渡に係わる議定書(Protocol)を2006年12月21日に締結しており、今般同議定書に基づく正式な譲渡契約締結に到ったものです。株式譲渡額は、総額74億5000万ドル、当社分18億6250万ドルとなります。
今後、SE社新体制の下、ガスプロム社を含む4株主は、一丸となって、既にご購入を確約いただいている日本・韓国及び北米西海岸の顧客に対し、スケジュール通りLNGを供給すべく、サハリンIIプロジェクトの完工に向け全力を挙げて取り組みます。 また、ガスプロム社を含む4株主は、サハリンIIプロジェクトを中心とする将来的な発展に、今後共同で取り組む枠組みについても合意致しました。
更に、ロシア連邦天然資源省は、4月16日に改訂環境対策計画書を承認しました。同計画書はガスプロム社を含む株主4社の提言事項を全て反映し、SE社が準備したものであり、サハリン島の魚類、動植物の生態系保全の計画をも含んでおります。
当社は、ガスプロム社のSE社正式参入を歓迎すると共に、これら一連の合意によりLNG早期立ち上げに向けた体制が整ったものと考えております。
<サハリンIIプロジェクト概要>
ロシア・サハリン島沖は、約450億バレル相当(石油換算)の資源を有するといわれる新たな世界規模の石油・ガス開発地域です。サハリンIIは世界最大の石油・ガス複合プロジェクトであり、約40億バレル相当(石油換算)の資源を有します。
サハリンIIプロジェクトは現在、日量約8万バレルの原油(夏季半年間)を生産しています。現在、第二段階開発を行なっており、建設完了後、日量約17万バレル(通年生産)の原油及び年間960万トンの液化天然ガス(LNG)を生産する予定です。尚、原油通年生産開始は2007年冬、LNG出荷開始は2008年夏頃を予定しています。
この第二フェーズの工事進捗率は現時点で約8割となっています。建設には1万7千人以上を雇用しており、その約7割はロシア国籍です。生産を予定しているLNGは、アジア太平洋地区の顧客に販売する予定です。
サハリンIIプロジェクトの工事内容は、以下の通りです。
・ モリクパック・プラットフォーム(PA-A、1999年以来、夏季半年間原油生産中)、新たに建設・設置するPA-B及びLun-Aプラットフォームや総計約300キロメートルの海底パイプラインを含む洋上生産設備
・ ピルトン・アストフスコエ鉱区及びルンスコエ鉱区からの天然ガス及び原油を処理するための陸上処理設備
・ サハリン島南端まで約800キロメートルにわたる二本の陸上石油及びガス・パイプライン
・ 通年操業可能な原油輸出設備
・ ロシア初のLNGプラント及び付随する輸出設備
・ 道路、橋、鉄道、港、空港および病院等のサハリン島内インフラの改良
ご注意:
本発表資料には、将来に関する記述が含まれています。こうした記述はリスクや不確実性を内包するものであり、経営環境の変化などにより実際とは異なる可能性があることにご留意ください。また、本発表資料は、日本国内外を問わず一切の投資勧誘またはそれに類する行為を目的として作成されたものではありません。