カネカ、6月1日納入分から塩化ビニール樹脂の価格を値上げ
塩化ビニール樹脂の価格修正について
― 6月1日納入分より、キログラム当たり15円~20円の値上げ ―
株式会社カネカ(本社:大阪市北区。社長:大西正躬)は、原料高騰を受け塩化ビニール樹脂(以下、PVC)の販売価格を修正する。具体的には、現行価格に対しキログラム当たり15~20円(12%以上)の値上げとし、6月1日納入分より実施する。対象は汎用PVCの他塩ビペースト樹脂、架橋塩ビ、酢ビコポリマー、塩素化塩ビ等全ての品種で実施する。
当社は、平成18年6月末にキログラム当たり15円の値上げを実施した。当時、4~6月期のナフサ価格は、キロリットル当たり48,800円であったが、その後7~9月には54,100円まで高騰した。しかし、10月以降は沈静化し48,000円前後で推移するに至った。一時弱含みに推移したナフサ動向を受け年明けには、PVCの価格も若干の下方修正を実施した。年初から緩やかに反転を始めたナフサ価格は4月から再び急騰し、現在は60,000円近いレベルで推移している。
この間当社は、継続的にコスト吸収に努力してきたが、今般の原料高騰分については限界を大幅に超えるものである。
PVCの輸出価格は、既に昨年末以来トン当たり100ドル以上の上昇となっている。引き続き、中東情勢は緊迫の状況下にあり、短期間で解決が図られる可能性は低く、投機的な要因も絡みながら、この基調はしばらく続くものと考えられる。かかる情勢を踏まえながら、国内における原料動向を見極めるべく今日に至った。
今回の値上げは、足元の国内需要が停滞する状況下で、原料高騰分の転嫁のお願いになるが、先行き不透明な情勢下、いつまでも不採算の状況を許容するわけにはいかないと判断した。
以 上