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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

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2024'11.24.Sun
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2007'05.10.Thu

森下仁丹、神戸大学農学部とシームレスカプセルを利用した根寄生雑草の防除法を開発

神戸大学農学部との共同研究で
シームレスカプセルを利用した根寄生雑草の防除法を開発


 森下仁丹株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:駒村純一)は、神戸大学農学部の杉本幸裕教授らのグループとの共同研究で、独自の遮光性かつ徐放性を有するシームレスカプセルの製造技術を応用した、根寄生雑草(ストライガやオロバンキ)防除法を開発。早期の実用化を目指します。
 根寄生雑草がイネやコムギなどの穀類や豆類などに寄生すると、イネなどの生育に障害を与え、農業生産性が著しく低下するという問題があります。日本では、現状大きな問題にはなっておりませんが、アフリカや、地中海沿岸では、根寄生雑草が広がり、アフリカ全土で平均して40%、特に被害の顕著なスーダンでは60%もの農業生産が失われている模様です。また、オーストラリアやアメリカ等にもこの根寄生雑草が伝播し、被害が拡大中にて効果的な防除方法の開発が国際レベルでの喫緊の課題となっています。
 根寄生雑草の種子は0.2mmと微小であり、種子自身は殆ど養分を有していないため、一旦発芽すると宿主の根に寄生しなければ数日しか生き延びられません。そのために、根寄生雑草の種子は、雨季の水分により膨潤して休眠から醒めた後、宿主植物の根から分泌される発芽刺激物質を感受してはじめて発芽し、該植物の根に寄生します。
 この性質を逆手に取り、これまでにも、宿主植物を植える前に、発芽刺激物質のみを土壌に散布して、根寄生雑草の種子を発芽させ餓死させるという試みがありました。しかし、発芽刺激物質はそのままでは不安定であり、雨季の前に畑に散布していたのでは、光(紫外線)により分解が加速されるため、効力を失い、実用化に至りませんでした。
 森下仁丹は、これまでの神戸大学との共同研究において、皮膜に遮光性を持たせ、崩壊時間をコントロールできる独自のシームレスカプセルに不安定な発芽刺激物質を包みました。このカプセル化された発芽刺激物質は、裸の発芽刺激物質よりも安定であり、根寄生雑草種子の発芽を効率的に促進するという結果が得られたことから、特許を出願し、海外での圃場試験を経た上で3年内をめどに実用化を目指します。
 森下仁丹では、既に公表している工業用の新皮膜バイオカプセルや経口ワクチンカプセルなどのシームレスカプセルの商品開発に積極的に取り組んでおり、中長期に亘る業績の向上と企業価値の拡大を目指してまいります。


以 上

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