埼玉県とNTT-ME、廃棄物適正管理に向けた取り組みを開始
埼玉県とNTT-MEが連携し、廃棄物適正管理に向けた取り組みを開始
~廃棄物画像追跡サービス「産廃上手」を提供~
埼玉県と株式会社エヌ・ティ・ティ エムイー(以下NTT-ME)は、廃棄物を適正に管理する取り組みを開始します。産業廃棄物の発生から最終処分までの状況を適正に管理し、電子マニフェスト※1の信頼性を更に高める有効な手段として、デジタル画像とGPSを組み合わせた廃棄物画像追跡サービス「産廃上手※2」を埼玉県の協力のもとにNTT-MEが構築し、サービスを提供します。
1.背景
首都圏に位置し都市化の進む埼玉県では、年間約1,100万トンもの産業廃棄物が排出され、廃棄物の不法投棄等が大きな問題となっています。廃棄物の適正処理を推進するには、廃棄物の発生から最終処分までの状況を透明化することが必要です。
一方、NTT-MEでは、NTTグループ内の廃棄物の処理状況を画像とGPSにより、中間処理まで追跡するシステムを構築・運用していました。
そこで、埼玉県とNTT-MEは、「廃棄物処理透明化推進事業の連携・協力に関する協定書」を締結し、連携して廃棄物処理透明化を推進するシステムの構築・運用を実施することとしました。
2.システム概要
産業廃棄物の排出事業者と収集運搬業者及び中間処理業者が、次の手順の作業を行うことで、排出事業者が発生から最終処分までの処理工程をインターネット上で確認することができます。
※添付資料を参照
3.各事業者の役割(作業手順)
<排出事業者>
・廃棄物の種類、量など最終処分までのデータを入力(図a)
<収集運搬業者>
・GPS付き携帯電話を使い、運搬車両への廃棄物の積込み時の状況を写真撮影(図b)
・中間処理場到着後の荷降し時の状況を写真撮影(図c)
以上の写真をGPS(位置情報)と併せて、NTT-MEが管理するサーバーに転送。
<中間処理業者>
・中間処理状況(図d)
・運搬車両への積込み状況(図e)
・最終処分場等への荷降し状況(図f)
以上の写真をサーバーに転送。
※システムの詳細は、URL http://www.ntt-me.co.jp/sanpai-jaws/をご覧ください。
4.特徴
「産廃上手」は、埼玉県とNTT-MEの連携協力により実現しました。廃棄物処理に係わる各々の事業者が役割を遂行することで、廃棄物の発生から最終処分までの状況を確認できます。これは民間企業が行政の協力のもと構築した全国初のシステムです。
廃棄物処理法で課せられている「廃棄物の発生から最終処分までを適正に管理しなければならない」という排出事業者の処理責任を果たすには、このシステム導入は、きわめて有効な手段です。
5.効果
(1)廃棄物の発生から最終処分までの処理状況を確認できるので、廃棄物の適正処理が推進され、不法投棄の防止につながります。
(2)企業の社会的責任(CSR)への自主的取り組みとして、廃棄物の不適正処理の発生予防 につながり、経営リスクを低減することができます。
(3)「産廃上手」に併せて電子マニフェストを利用することで、従来、紙マニフェストで行っていた伝票照合や5年保存の保管場所確保などに比べて、事務処理の効率が図れます。
6.利用料金等(別紙参照)
加入料10,500円と月額の利用料金が必要です。
(例)排出事業者:マニフェスト数1ヶ月10枚以内の場合(月額10,500円)
中間処理業者及び収集運搬業者:(月額5,250円、年間一括の場合57,750円)
7.提供開始日
5月14日(月)
8.普及への具体的取り組み
(1)5月16日に埼玉県とNTT-MEの共催で、処理業者を対象にした「産廃マネジメントセミナー」(埼玉会館小ホール)を開催し、「産廃上手」の説明を実施します。
(2)5月22日~25日の「2007NEW環境展」(東京国際展示場)に出展します。
(3)排出事業者を対象にした説明会を開催するほか、各種事業者団体への個別説明を実施し、普及を図ります。
9.処理業者検索サイト
埼玉県では、「産廃上手」のサービス開始に併せて、収集運搬業者、中間処理業者や最終処分業者までを検索できる処理業者検索サイトを開設します。
(URL http://www.fuyo-hin.com/sanpai)
この検索サイトの運用により、産業廃棄物を排出する事業者は、「産廃上手」を導入している業者を検索することが可能になります。
※別紙は添付資料を参照