東京電力、中国の水力発電CDMプロジェクトへ参加
中国の水力発電CDMプロジェクトへの参加について
~甘粛省(かんしゅくしょう)蘭州市(らんしゅうし)永登県(えいとうけん)の
水力発電CDMプロジェクトにより創出される炭素クレジットを購入~
当社は、本日、中国の水力発電事業会社「甘粛明珠水電開発有限公司」[注1]との間で、同社が甘粛省蘭州市永登県で実施する水力発電CDM[注2]プロジェクトにより、2007年11月(予定)から2012年12月までに創出される炭素クレジットを購入する売買契約を締結いたしました。
本プロジェクトは、甘粛明珠水電開発有限公司が、甘粛省蘭州市永登県に、総出力5.15万kW(0.8万kW×1基、1.45万kW×3基)の自流式水力発電所を建設し、地元の電力会社である「甘粛省電力公司」[注3]に売電するものです。本プロジェクトによって、当該地域の電力系統で利用される電力の一部が水力発電によって代替され、化石燃料の消費が抑制されます。当社は、2007年11月(予定)から2012年12月までに合計約92万トンを炭素クレジットとして購入する見込みです。
詳細は、別紙のとおりです。
なお、本プロジェクトは、既に中国政府よりCDMプロジェクトとして承認されており、今後、日本政府によるCDMプロジェクト承認取得等、炭素クレジットの創出に必要な手続きを進めてまいります。
当社は、地球温暖化防止への取り組みを経営の最重要課題の一つとして位置づけており、引き続き、国内における電気の供給面・使用面の対策や、海外プロジェクトを通じた炭素クレジットの取得など、国内外での地球温暖化対策を積極的に推進してまいります。
以 上
[注1]甘粛明珠水電開発有限公司
(かんしゅくみんしゅすいでんかいはつゆうげんこうし)
正式名称:甘粛明珠水電開発有限公司
Gansu Mingzhu Hydropower Development Co., Ltd.
本社所在地:中華人民共和国甘粛省蘭州市(らんしゅうし)
代表者:蔡中和(Cai Zhonghe)
設 立:2006年
資本金:3億5000万人民元
事業内容:水力発電事業の実施など
[注2]CDM(クリーン開発メカニズム:Clean Development Mechanism)
先進国あるいは市場経済移行国が、発展途上国で温室効果ガス削減事業を実施し、それにより生じた削減分(排出権)を先進国あるいは市場経済移行国が自国の目標達成に利用できる制度。共同実施(JI:Joint Implementation)、排出量取引(ET:Emission Trading)と並ぶ京都メカニズムの一つ。
「京都メカニズム」とは、1997年に「京都議定書」において定められた、温室効果ガス削減をより柔軟に行うための経済的メカニズムのこと。
[注3]甘粛省電力公司
甘粛省において、送電・配電を行う電力会社。
【添付資料】
・別紙:中国の水力発電CDMプロジェクトの概要
・参考:中国でのCDMプロジェクトの取り組み事例