エプソントヨコム、車載用キーレスエントリーシステム向けに最適なSAW共振子を発売
車載用キーレスエントリーシステム向けに最適 世界最小(*1)のSAW共振子(*2)「NS-21R」を商品化
エプソントヨコム株式会社(社長:加々美 健雄)は、この度、微弱無線等の通信用基準クロック用途に、世界最小(2.5×2.0×0.86mm)のSAW共振子「NS-21R」を商品化いたしました。サンプル価格は1800円/個で、2007年6月よりサンプル対応を開始します。
車載用キーレスエントリーシステムに代表される小型無線機器の小型化要求により、SAW共振子の更なる小型化が望まれています。
「NS-21R」は、優れた温度特性を有するSAW共振子を実現した弊社オリジナル技術を発展させ、CI値(*3)の低減に適した独自の水晶カット角を追求した結果、2.5×2.0×0.86mmという従来製品比1/3となる小型サイズを実現いたしました。
これにより、車載用キーレスエントリーシステムに代表される、小型無線機器の高密度化に寄与し、設計自由度を向上させ、機器の小型化、高機能化に貢献いたします。
本製品は5月23日(水)~25日(金)にパシフィコ横浜・展示ホールにて開催されます『人とくるまのテクノロジー展 2007』の、エプソングループブース(ブースNo.26)に展示いたします。
<主な仕様>
項目 標準仕様
公称周波数範囲 300MHz ~ 500MHz
周波数許容偏差 ±50×10-6,±100×10-6,±150×10-6
頂点温度 +20℃±20℃
二次温度係数 (-0.016±0.004)×10-6/℃2
直列抵抗 20Ω max.
動作温度範囲 -40℃~+85℃
外形寸法(mm) 2.5×2.0×0.86t
(*1)当社調べ。2007年5月22日現在。
(*2)SAW共振子
表面弾性波を用いた水晶振動子。搬送波と同一の周波数である高周波を基本波発振にて提供でき、かつ、直列抵抗が非常に小さいことから、車載用キーレスエントリーシステムや、特定小電力システムの基準クロックとして使われております。
エプソントヨコムでは、SAW共振子を1997年に商品化し、市場へ提供してきました。また、2002年より、弊社オリジナル技術によって、二次温度係数が一般的なSAW共振子の半分以下の優れた温度特性を実現した商品を提供しております。
(*3)CI値
Crystal Impedanceの略。水晶振動子内部の等価抵抗成分で振動損失に相当します。発振のしやすさの目安になります。直列抵抗ともいいます。