日立、新世代プロセッサPOWER6搭載のエンタープライズサーバー「EP8000 570」を発売
エンタープライズサーバ「EP8000シリーズ」に
新世代プロセッサPOWER6を搭載したミッドレンジモデルを追加し、
従来比でトランザクション処理性能を最大約1.6倍に大幅強化
日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:篠本 学、以下、日立)は、このたび、高性能・高信頼のミッションクリティカルなエンタープライズサーバ「EP8000シリーズ」において、新世代プロセッサPOWER6を搭載し、処理性能を大幅に強化したミッドレンジモデルの「EP8000 570」POWER6搭載モデルをラインアップに追加し、5月25日から販売を開始します。
今回新たに採用したPOWER6プロセッサは、現行のPOWER5+プロセッサの2倍以上(最大4.7GHz)に動作周波数を高めたのをはじめ、命令の並列処理効率の向上、キャッシュメモリ系アーキテクチャーの大幅改善などを図っています。これにより、現行モデルに比べ最大約1.6倍のトランザクション処理性能向上を実現しています。
「EP8000シリーズ」は、日立が長年メインフレームで培った高信頼設計技術や、冗長構成に対応した電源および冷却ファン、ホットスワップ(*1)可能な内蔵ディスクやPCI(*2)スロットなどにより、オープンプラットフォーム環境でのミッションクリティカルシステムとして十分に対応できる高信頼性、高可用性を備えたUNIXサーバです。これまでに、金融機関をはじめ、電力、交通といった社会基盤や企業の基幹業務において採用実績があります。
*1
ホットスワップ:コンピュータの電源を入れたまま、パーツやケーブルを交換すること。
*2
PCI(Peripheral Component Interconnect):パソコン内部の各パーツ間を結ぶバス(データ伝送路)の規格。
■新モデルの特徴
1.トランザクション処理性能を最大約1.6倍向上
POWER6(4.7/4.2/3.5GHz)を最大16way構成まで可能なモデルで、POWER5+を搭載した従来の「EP8000 570」に比べトランザクション処理性能を最大約1.6倍向上し、上位モデルに迫る高い処理性能を実現しています。また、メモリ容量は最大768GBまで、拡張PCIスロット数は最大212スロットまで増強でき、拡張性にも優れているため、中/大規模のデータベースやオンライントランザクション処理システムに適しています。
2.ハードウェア資源仮想化機能によるハードウェアリソース有効活用
新モデルは、現行POWER5+搭載モデル同様、高度なハードウェア資源仮想化機能をサポートしています。1台の「EP8000 570」を論理的に分割し、最大160台のサーバとして利用する事が可能です。これにより、ハードウェアリソースのより有効な活用によるTCO削減や、ビジネス規模の変化に合わせた迅速かつ柔軟なシステム構成変更・増強を行うことができます。
3.メインフレームクラスの信頼性と可用性
「EP8000シリーズ」は、高速系切替え機能などの日立独自の高信頼化機能を備えています。また、国内外で実績のある日立ディスクアレイサブシステムならびに統合システム運用管理ソフトウェア「JP1」などの日立ミドルウェアとの組合せにより、基幹システムとして十分に対応できる高信頼性、高可用性を実現します。
また、現行POWER5+搭載モデル同様、システム導入支援や性能設計支援など各種テクニカルサービスを提供するとともに、ハードウェア、OSの一体化したサポートを、ユーザーのニーズに合わせた3つのレベル(シルバー、ゴールド、プラチナ)で提供します。これによりハードウェア、ソフトウェア、サポートサービスを含めたトータルなシステムとしてユーザーのミッションクリティカルな業務を支えます。
■新製品の概要
<モデル>
EP8000 570
<形状>
ラックマウント
<プロセッサ(周波数)>
POWER6(4.7/4.2/3.5GHz)
<最大プロセッサ数(way)>
16
<メモリ容量>
4GB~768GB
<拡張PCIスロット数>
最大212
■新製品の価格と出荷時期
モデル EP8000 570
価格 19,426,785円~(税抜 18,501,700円~)
出荷時期 2007年6月29日
今回の発表にあたり、以下のコメントをいただいています。
■IBMコーポレーション システムズ・アンド・テクノロジー・グループ
アライアンス・アンド・ビジネス・デベロップメント担当バイス・プレジデント
マリー・コーチャー氏
私たちは、IBMと日立との戦略的アライアンスのもとで、新世代プロセッサPOWER6を搭載した「EP8000 570」を市場に提供できることをうれしく思います。POWER6は、ミッションクリティカルシステムに必要な高性能かつ高信頼性を備えた次世代プロセッサであり、それを採用した「EP8000シリーズ」がお客様のシステムに採用され高い価値をもたらすことを期待します。
■他社商標注記
・AIX、IBMは、米国における米国International Business Machines Corp.の登録商標です。
・POWER5+、POWER6は、米国における米国International Business Machines Corp.の商標です。
・UNIXは、X/Open Company Limitedが独占的にライセンスしている米国ならびに他の国における登録商標です。
・その他、記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
■関連情報
エンタープライズサーバ「EP8000シリーズ」ホームページ
http://www.hitachi.co.jp/EP8000/
以上