大日本スクリーン、産業用印刷などインクジェット印刷装置市場に本格参入
産業用インクジェット印刷装置市場に本格参入
~インクジェット技術の応用展開により、事業領域を拡大~
大日本スクリーン製造株式会社(本社:京都市上京区)のメディアテクノロジーカンパニー(社長:藤澤 恭平)はこのほど、特殊印刷用途のインクジェット印刷装置2機種を開発。産業用印刷などのインクジェット印刷装置市場へ本格的に参入し、事業領域の拡大を図ります。
近年、商業印刷業界では多品種少量印刷の需要が拡大し、必要なときに必要な部数だけを印刷するPOD(プリント・オン・デマンド)システムが急速に普及しています。そのため、PODを可能にするデジタル印刷市場も年々拡大し続けており、さまざまな分野に向けた新たな印刷市場が形成され始めています。中でも、多様な応用展開が期待されるインクジェット技術に注目が集まっています。
これらの動向を受け、このたび当社は、長年培ってきた画像技術や精密機器の生産技術を応用するとともに、当社のグループ会社である英国インカ・デジタル・プリンターズ社のインクジェットに関する経験を生かすことにより、特殊印刷市場に向けたインクジェット印刷装置「Truepress Jet650UV(トゥループレス ジェット650ユーブイ)」および「Truepress Jet2500 UV(トゥループレス ジェット2500ユーブイ)」を開発しました。
Truepress Jet650UVは、各種製品の製造工程の中にPODシステムを組み込むというビジネスモデルが注目されている産業用印刷市場に向けて開発された装置で、多くのユーザーの要求に対応できる精密で高精細な描画性能を持ち、カスタマイズ性にも富む製品仕様となっています。一方、Truepress Jet2500UVは、大サイズで高速印刷が要求される市場向けに開発された汎用性が高い大型インクジェット印刷装置で、最大2,500mmという印字幅をカバーでき、パネルや建装材など、さまざまなメディアへの印刷を可能にしています。
当社は昨年、帳票などを高速に印刷できるインクジェット印刷装置「Truepress Jet520」を開発し、商業印刷市場では既に多くの実績を残し、高い評価を得ています。そして今回、特殊印刷市場に向けて開発したこれらの新製品により、さらに広範な産業領域へインクジェット技術を拡大できると期待しています。
当社は、今後もインクジェット印刷装置のラインアップを充実させるとともに、本事業をメディアテクノロジー事業の成長戦略の新たな柱と位置付けて、事業領域の本格的な拡大を図ります。そして、世界の印刷・製版業界におけるリーディングカンパニーとして、今後も業界の発展に貢献していきます。
*「Truepress Jet2500UV」は、6月5日から9日までドイツ・ベルリンで開催される、世界最大規模のスクリーン印刷関連機材展「FESPA 2007」に参考出品します。