沖電線、ギガビット高速伝送を実現したシールド構造FPCを発売
沖電線、ギガビット高速伝送を実現したシールド構造FPCを販売開始
~従来比2分の1の低ノイズ化により車載TV画像もクリアに~
沖電線株式会社(本社:神奈川県川崎市、社長:服部 隆)は、このたびシールド構造フレキシブルプリント配線板(以下 FPC)として業界で初めて3Gbpsという大容量・高速デジタル伝送を実現した新製品「高速(ギガビット伝送)対応FPC」を開発し、6月1日より販売を開始します。
「薄型・小型・軽量・高機能化」への進化を続けるデジタル電子機器は、大容量の情報を「速く・美しく」伝えるというニーズに応え続けています。このようなデジタル電子機器の動きは、医療・産業機器、車載機器市場など各種業界へ波及しています。この進化を支える高速伝送配線はデータ伝送容量の増大に伴い、ギガビット伝送時代への対応を迎えています。
従来は一般的に、200mm以上の高速線路には主に同軸ケーブルが使用されてきました。同軸ケーブルでは多芯化に伴うコネクタ接続性と厚み・軽量性に問題があり、最近はFPCが使用されるようになってきました。弊社では、このたび、3Gbpsというこれまでにない高速伝送を実現した「高速(ギガビット伝送)対応FPC」を開発しました。シールド構造を用いることにより、従来の2分の1の低ノイズ化を実現しています。またシールド機能の強化により、反射やクロストーク(注1)を低減して軽薄かつ多芯の構造を実現し、折畳み実装も可能なものとなっています。
お客様のニーズに応じた機能付加(部品実装・モジュール化)が可能であり、とくに車載TVなどの市場に適合する新製品です。弊社は、本製品をデジタル電子機器、医療・産業機器、車載機器市場に向けて積極的に販売していきます。
なお、本製品は5月30日(水)から6月1日(金)まで東京ビッグサイトにて開催される「FPC技術展 JPCA Show 2007」( http://www.jpcashow.com/show2007/index.html )に出展します。
【販売計画】
販売時期:2007年06月01日(試作対応開始)
販売目標:10,000本/月(量産時)
販売価格:仕様による
【主な特長】
1.ご希望の特性インピーダンス整合(注2)が可能です。
・シングルエンド伝送路、差動(ディファレンシャル)伝送路(注3)
2.用途に応じたシールド構造対応が可能です。
・多様なメッシュパターンシールド、各種シールド材料(新素材を含め)の活用
・反射、クロストーク、導体損失、誘電体損失を限界まで低減
3.環境特性(防湿、低アウトガス)などの要求には、新素材での対応が可能です。
・新素材は、薄板化および熱損失低減などの要求にも優位です。
・LCP(液晶ポリマー)、PEN(ポリエチレンナフタレート)他
<主な仕様>
※ 関連資料参照
【用語解説】
※1 クロストーク
近接した信号線の一方に信号を送ったとき、他方にその信号が漏れる現象。
※2 インピーダンス整合
伝送路内の入出力インピーダンス(特性インピーダンス)を合わせる事で、反射による損失を防ぐ。
※3 シングルエンド伝送路、差動伝送路
・シングルエンド伝送路:1本の信号線とグランドでデータ伝送を行う方式。短い伝送路に向く。
・差動(ディファレンシャル)伝送路:2本(1対)の信号線を使いデータ伝送を行う方式。
この方式は消費電力も少なく、ノイズにも強く、より長距離伝送に向く。
※ 本文に記載されている会社名、製品名は一般に各社の商標または登録商標です。
<本件に関するお客様からのお問い合わせ先>
営業本部 第二営業部 電話:044-754-0513
e-mail: oec-fpcsales@oki.com