三井化学、環状オレフィンコポリマー「アペル」の生産能力を増強
アペル(R)(環状オレフィンコポリマー)の生産能力増強について
当社(社長:藤吉建二)は、非晶性で光学特性に優れたアペル(R)(環状オレフィンコポリマー)を製造販売しておりますが、このたび以下の通り、プラント新設により、生産能力を増強することといたしました。
<新設計画の概要>
1.製 品:環状オレフィンコポリマー
2.商 標:アペル(R)
3.製造設備:三井化学 大阪工場内(大阪府高石市)
4.生産能力:3,000トン/年
5.技 術:自社技術
6.総投資額:約60億円
7.スケジュール:営業運転開始 2008年5月
※ご参考:アペル(R)の既存プラント・・・三井化学 岩国大竹工場内、生産能力 3,400t/年
アペル(R)は屈折率が高く複屈折が小さいという特徴から、DVDのピックアップレンズやカメラ付携帯電話用レンズを中心に情報電子関連分野の光学材料として需要が急拡大しています。さらに、防湿特性を活かしたPTP(Press Through Package:錠剤の包装パッケージ)、収縮性を活かしたシュリンクフィルム等の機能性包装材料分野の市場における需要も大幅に増加しております。今後これらの市場は年率20%を越える伸長が見込まれるため、プラント新設による生産能力増強を決定したものです。また、アペル(R)は現在岩国大竹工場の既存プラントにて生産しておりますが、BCP(事業継続計画)に基づく顧客への製品供給安定化のため、大阪工場にプラントを新設することにいたしました。
さらに、アペル(R)の新設プラントには新規用途開発のための工業化研究設備を併設し、生産技術開発・市場開発の強化を図ります。本研究設備に関しては、大阪府の「先端研究所補助金」の対象事業として選定いただくこととなりました。
当社は今般策定したグランドデザイン(三井化学グループの経営の基本骨格)の中で、目指すべき企業グループ像(「化学」「革新」「夢」の三井化学~絶えず革新を追求し、化学のちからで夢をかたちにする企業グループ)と長期経営目標を新たに定め、その実現のために3つの事業ポートフォリオ(機能材料事業、先端化学品事業、基礎化学品事業)を構築しました。このたびの生産能力増強により、機能材料事業の重点領域である電子・情報材料の1つであるアペル(R)事業の更なる拡大・成長を図って参ります。
(※ 英文リリースは関連資料を参照してください。)