アナログ・デバイセズ、最新ダイレクト・デジタル・シンセサイザーを開発
システムのダイナミック・レンジを改善するスプリアス・リダクション・チャンネル付き
1GSPSダイレクト・デジタル・シンセサイザ
■「AD9912」について
アナログ・デバイセズの最新DDS(ダイレクト・デジタル・シンセサイザ)「AD9912」は、試験・計測機器、ワイヤレス基地局、およびセキュア通信機器向けに開発されています。卓越したスプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ(SFDR)性能を提供し、1000mW以下という消費電力で最高400MHzの信号を出力します。この大幅な性能の向上は、ADIの独自開発技術である「スプリアス・リダクション」チャンネルを用いて、2つの最大高調波スプリアスを最高10dB抑圧することによって達成しました。さらにこの性能向上は、特に、軍用受信機など、大切なシステム機能を確保するために最後のdBまでもが重要となるアプリケーションにおいて、その設計負荷を軽減し、技術者は周波数プランニングに費やす時間を短縮できます。スプリアス・リダクション機能により、これまではワイドバンドのSFDR性能が限界となっていた設計にまで、DDSのメリットを拡大します。
AD9912は、14ビットD/Aコンバータ(DAC)、3.6マイクロヘルツ(μHz)のチューニング分解能および最高400MHzの出力が特長の1GSPS(10億サンプル/秒)のDDSデバイスです。AD9912はまた、クロック生成のための差動HSTL(高速トランシーバ・ロジック)コンパレータも特長としています。さらに、AD9912は柔軟なシステム・クロック入力が可能で、水晶振動子および、外部クロック入力にも対応できます。オンチップ低ノイズPLL(フェイズ・ロック・ループ)基準クロック乗算器の搭載により、25MHzという低い基準クロックで動作させることができます。
AD9912は、ADIの従来のDDS製品とは異なり、その出力スペクトルで問題となる高調波スプリアスの大きさを低減するようにプログラミングすることができる、補助DDSチャンネルを備えています。
最新のAD9912はADIのDDS製品「AD9910」と「AD9858」を補完し、サンプリング周波数1GSPSにおいて、さまざまなDDS機能セットの選択肢を設計者に提供します。
■供給と価格について
AD9912は現在サンプル出荷中で、量産出荷は2007年7月の予定です。
価格は、1,000個受注時で単価が37.25ドル(米国における参考価格です)、64ピンLFCSP(リード・フレーム・チップ・スケール・パッケージ)パッケージで供給します。詳細情報については、ウェブサイトhttp://www.analog.com/pr/AD9912をご覧下さい。
【 製品に関する読者からのお問い合わせ先 】
アナログ・デバイセズ株式会社
ホリゾンタル・セグメント・マーケティング・グループ
電話 03-5402-8128