新日本石油、灯油仕様10kW級業務用燃料電池フィールド実証試験で1万時間を達成
灯油仕様10kW級業務用燃料電池フィールド実証試験で10,000時間を達成!
当社(社長:西尾 進路)は、広島ダイヤモンドホテル(広島市)に設置した灯油仕様10kW級業務用固体高分子形燃料電池システムのフィールド実証試験において、本日、世界で初めて累積運転時間10,000時間を達成しましたのでお知らせいたします。
この実証試験は、2005年度から共同開発者である三菱重工業株式会社と実施してきたもので、国内で初めてホテルに固体高分子形燃料電池を設置いたしました。
本実証試験システムは、総合エネルギー効率が83%(全期間平均/実績値)と極めて高く、火力発電と比べると30%のCO2排出量削減効果(CO2排出量相当では24,700kg)があることが確認されました※1。
また、本システムは、『福岡水素エネルギー戦略会議』※2の実証活動支援事業にも採択され、今回の実証試験で得られた貴重なノウハウや成果を反映させた改良型を、九州大学伊都キャンパス内学生食堂に設置し、本年10月から運転を行う予定です。
当社は、1kW級家庭用燃料電池についても、これまでに日本全国に446台設置しており、今後も将来の燃料電池の普及に向けて様々な施策に取り組んでまいります。
記
《本システムの概要》
(1)燃料電池種類 : 固体高分子形(PEFC)
(2)燃 料 : 灯油
(3)燃料処理装置仕様:灯油から水素を取り出すプロセスには、灯油中の硫黄分を吸着により除去し、その後灯油と水蒸気を触媒で反応させる水蒸気改質法を採用しています。
(4)送電端発電出力 :AC 8.5kW(定格)
(5)本体サイズ :本 機 幅1,900×高さ1,900×奥行690mm
貯湯槽 幅1,465×高さ1,900×奥行788mm(貯湯容量920L)
※1:財団法人新エネルギー財団の「定置用燃料電池大規模実証事業」での計算式を適用。
※2:水素エネルギーの推進に取り組む全国初の産学官連携組織(2004年8月発足、会員:393企業・機関(2007年5月1日現在))で、九州大学の水素利用技術研究を中心に、水素の生成、貯蔵から利用まで一貫した研究開発、実証活動、人材育成活動を実施しており、当社は、幹事会社として参加。
以 上
*参考画像あり。