日立、業務プロセスを迅速にシステム化できる統合システム構築基盤を発売
全体最適なシステムを実現する
統合システム構築基盤「Ｃｏｓｍｉｎｅｘｕｓ」を発売
ＳＯＡに基づくシステム化のガイダンス提供と基盤製品群の強化で、
企業戦略を実行する業務プロセスの迅速なシステム化を実現
日立製作所 情報・通信グループ（グループ長＆ＣＥＯ：篠本学、以下、日立）は、企業戦略を実行する業務プロセスを迅速にシステム化できる、統合システム構築基盤「Ｃｏｓｍｉｎｅｘｕｓ」を６月６日から発売開始します。今回発売する「Ｃｏｓｍｉｎｅｘｕｓ」では、全体最適なシステムの実現に向けて、ソフトウェアの機能をサービスとして扱うＳＯＡ（サービス指向アーキテクチャ）に基づき、システム化のガイダンスとなるリファレンスアーキテクチャやサイジングなどの適用ガイドを新たに提供します。また、ユーザインタフェースからデータまでの各階層を支える基盤製品群を強化し、「Ｃｏｓｍｉｎｅｘｕｓ」ブランドへ統合して提供します。
企業を取り巻くビジネス環境は日々変化し、多様化しています。変化への適応力を高め、経営スピードを更に高めるため、全体最適な資源配分となる企業戦略が重要となっており、この企業戦略を実行する業務プロセスを効率よく実現できる、全体最適なシステムへのニーズが高まっています。
日立はこれまで、商品開発や生産管理、カスタマーサポートなど、いわば企業の個別機能の戦略を支えるために、迅速なアプリケーション開発、サービスのワンストップ化やワークフローによる自動化、といったＳＯＡ対応機能を「Ｃｏｓｍｉｎｅｘｕｓ」で提供してきました。
今回、全体最適なシステムの実現に向けて、「Ｒａｐｉｄ（迅速）な開発」「Ｐｌｕｇｇａｂｌｅ（柔軟かつ着脱可能）な構築」「Ｃｏｌｌａｂｏｒａｔｉｖｅ（協調的）な運用」というコンセプトにもとづき、企業戦略を実行する業務プロセスを効率よくシステム化するためのリファレンスアーキテクチャと、サイジングなどの適用ガイドを提供します。
さらに、質の高いサービスを安定的かつ効率的に提供するため、基盤製品群の強化を図るとともに、オンライントランザクションモニタ製品ＯｐｅｎＴＰ１、ノンストップデータベースＨｉＲＤＢなどの主要製品も含めて体系化し、統合システム構築基盤「Ｃｏｓｍｉｎｅｘｕｓ」の統一ブランドで提供します。
■統合システム構築基盤「Ｃｏｓｍｉｎｅｘｕｓ」の主な特長
（１）リファレンスアーキテクチャと適用ガイドにより、システムの段階的な全体最適化を支援
企業戦略を実行する業務プロセスを効率よく実現するため、ＳＯＡに基づく全体最適なシステムに向けたガイダンスとして、「リファレンスアーキテクチャ」と「適用ガイド」を提供します。
企業の情報システムには、メインフレームやオープンサーバ、ＰＣといった環境に、オンライントランザクション、バッチ、ＥＲＰ、ＣＲＭなどの多様な業務システムがあります。ＳＯＡに基づくシステムの全体最適化では、インタフェース、プロセス、情報、の３つの階層で業務システムを統合します。
「リファレンスアーキテクチャ」では、全体最適なシステムの構成要素として、各種のシステムパターンを定義し、「適用ガイド」では、システムパターンの組み合せ方や基盤製品の使い方を規定し、サイジングや運用などのシステム設計、およびシステム構築について解説します。「リファレンスアーキテクチャ」と「適用ガイド」はシステム構築実績に基づいているため、検討での隘路や手戻りを最小化できるほか、企業戦略上で優先度の高い課題に応じてシステムパターンを選択できます。これにより、システムの段階的な全体最適化を可能にして業務プロセスをＲａｐｉｄ（迅速）に実現できます。
（２）メインフレームのノウハウを活かしたオープンバッチ基盤の提供
メインフレームでのノウハウを活用し、オープン環境でバッチ業務を効率よく構築できる「ｕＣｏｓｍｉｎｅｘｕｓ Ｂａｔｃｈ Ｊｏｂ Ｅｘｅｃｕｔｉｏｎ Ｓｅｒｖｅｒ」を新製品として提供します。「ｕＣｏｓｍｉｎｅｘｕｓ Ｂａｔｃｈ Ｊｏｂ Ｅｘｅｃｕｔｉｏｎ Ｓｅｒｖｅｒ」では、大規模かつ複雑なバッチプログラムのスケジュール実行やファイル操作を、簡単な定義だけで実現できるため、アプリケーションやシェルスクリプトでのプログラミング処理が不要となり、バッチ業務を効率よく開発できます。
さらに、統合システム運用管理「ＪＰ１」のジョブ管理製品「ＪＰ１／Ａｕｔｏｍａｔｉｃ Ｊｏｂ Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｓｙｓｔｅｍ ２」との連携により、日次・月次などの自動運転や実行履歴の確認・保存、他システムとの連携を行い、Ｃｏｌｌａｂｏｒａｔｉｖｅ（協調的）な運用を実現します。
（３）ワンタッチ・ワンストップなインタフェースでビジネスユーザの生産性を向上
ユーザ業務の利便性を向上するため、「ｕＣｏｓｍｉｎｅｘｕｓ Ｐｏｒｔａｌ Ｆｒａｍｅｗｏｒｋ」にスマートナビゲーション機能を追加し、ＳａａＳ＊１のような外部サービスをポータルで統合します。
スマートナビゲーション機能では、ユーザが操作している業務と関連するサービスメニューをワンタッチで表示します。また、サービスへのデータ連動を自動で行いワンストップでサービスを利用できるため、ユーザの操作をガイドするとともに、ワンタッチ・ワンストップで各種サービスを利用できる快適なインタフェースを実現できます。さらに、各種サービス画面のクリッピングやＳａａＳのような外部サービスとの連携ができ、ユーザが操作する業務画面での統合をＰｌｕｇｇａｂｌｅ（柔軟かつ着脱可能）に実現します。
＊１ Ｓｏｆｔｗａｒｅ ａｓ ａ Ｓｅｒｖｉｃｅ：
ソフトウェアの機能のうち、ユーザが必要とするものだけをサービスとして 配布し利用できるようにしたソフトウェアの配布形態。
（４）ＥＲＰやメインフレームとのプロセス統合を容易にする各種アダプタの拡充
今回、２５０種類以上のアダプタ製品群を販売するアイウェイ・ソフトウェア日本支社との協業により、ＥＲＰパッケージＳＡＰ Ｒ／３やＯｒａｃｌｅ ＥＢＳとの連携を実現します。また、メインフレームとのプロセス統合パターンを拡張する「ｕＣｏｓｍｉｎｅｘｕｓ Ｓｅｒｖｉｃｅ Ａｄａｐｔｅｒ ｆｏｒ Ｏｂｊｅｃｔ Ａｃｃｅｓｓ」や、ＭＱシステムとの連携を実現する「ｕＣｏｓｍｉｎｅｘｕｓ ＴＰ１ Ｇａｔｅｗａｙ ｆｏｒ Ｍｅｓｓａｇｅ Ｑｕｅｕｅ」などの新製品をラインナップし、多様な基幹業務とのプロセス統合をＰｌｕｇｇａｂｌｅ（柔軟かつ着脱可能）に実現します。
これらのＳＯＡ関連の機能充実に加え、さらなる生産性の向上、運用コストの低減、拡張性の強化に向けた機能も、多数充実させています。
・生産性の向上：統合開発環境ＭｙＥｃｌｉｐｓｅの日本語版提供、上流設計ツール連携、他
・運用コストの削減：環境設定やバージョン切り替え容易化、他
・拡張性の強化：ＸＭＬ－ＤＢ対応、マスターデータ管理ソリューション、他
■関連情報
「Ｃｏｓｍｉｎｅｘｕｓ」製品ホームページ
http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/soft1/cosminexus/
Ｃｏｓｍｉｎｅｘｕｓ ポータルサイト「Ｃａｆｅ Ｃｏｓｍｉｎｅｘｕｓ」）
http://www.cosminexus.com/
■主な新製品の価格および出荷時期
※ 関連資料参照
■商品名称等に関する表示
・Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ、Ｗｉｎｄｏｗｓ、Ｗｉｎｄｏｗｓ Ｓｅｒｖｅｒは、米国 Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎの米国及びその他の国における登録商標又は商標です。
・Ｗｉｎｄｏｗｓ（Ｒ）の正式名称は、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ（Ｒ） Ｗｉｎｄｏｗｓ（Ｒ） Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍです。
・ＳＡＰ（Ｒ） Ｒ／３（Ｒ）は、ＳＡＰ ＡＧのドイツ及びその他の国における登録商標または商標です。
・ＧｅｎｕｉｔｅｃおよびＭｙＥｃｌｉｐｓｅは、Ｇｅｎｕｉｔｅｃ， ＬＬＣの商標です。
・ｉＷａｙおよびｉＷａｙ Ｓｏｆｔｗａｒｅは、Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ Ｂｕｉｌｄｅｒｓ， Ｉｎｃ．の米国及び他の国における登録商標です。
・ＯＲＡＣＬＥは、Ｏｒａｃｌｅ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎの登録商標です。
・その他記載の会社名及び製品名は、各社の商標もしくは登録商標です。
■お問い合わせ先
株式会社 日立製作所 情報・通信グループ ソフトウェア事業部 企画本部 計画部
〒２４４－８５５５ 横浜市戸塚区戸塚町５０３０番地
ＴＥＬ ： ０４５－８６２－７２７９（ダイヤルイン）
以上