NECとNECネッツエスアイなど3社、中・大規模ネットワーク向けPLC事業を強化
中・大規模ネットワーク向けPLC事業の強化について
~ 中・大規模用途向けPLCモデムの発売および構築ソリューションを提供 ~
NEC(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:矢野 薫)、NECネッツエスアイ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:山本 正彦、以下:NECネッツエスアイ)、東洋ネットワークシステムズ株式会社(本社:神奈川県川崎市幸区、代表取締役社長:鈴木 義教、以下、東洋ネットワークシステムズ:NECネッツエスアイ・グループ会社)は、2006年10月から開始しているPLC(高速電力線通信(※1))事業において、企業、法人での中・大規模ネットワーク向けPLCモデム新製品の発売、およびそれを用いた構築ソリューションの提供など、適用領域を拡大することにより、PLC事業を強化することにいたしました。
このたび発売するPLCモデム「TOYONETz 高機能PLCモデム ALシリーズ」は、親機/時分割中継機(HE/TDリピータ)、周波数分割中継機(FDリピータ)(※2)、子機(CPE) 2モデルの合計4機種からなり、東洋ネットワークシステムズが開発・製品化しております。親機とリピータを組み合わせることにより、構内の電力線に接続している数台~数百台の子機とネットワークを構築することが可能です。本年8月下旬に出荷開始の予定であり、オープン価格となっております。
またNECおよびNECネッツエスアイは、新製品を活用して小規模用途のみならず中・大規模用途まで、導入コンサルティングからネットワーク設計、機器提供、システム構築、運用保守に至るサービスを一貫して提供してまいります。
NECグループでは、このたびの強化により、本領域における中・大企業向けの売上規模を向こう3年間で100億円と見込んでいます。
昨年10月の省令改正以後、PLCは既存の電力線を利用した通信手段として注目を集めており、家庭内LANや企業向けに有線LAN・無線LANを利用できない環境での補完手段として普及が始まっております。昨今では小規模用途での活用に加え、モデムが数十台~数百台にもおよぶ規模のPLC導入ニーズも高まっていることから、NECグループとしては中・大規模ユーザ向けにも対応可能で、かつ機能的にも強化したPLCモデムを投入し、かつホテル、学校、店舗、工場、倉庫といった今後PLCの応用が期待できる分野に対し、積極的にアプローチしていく考えであります。
なお、2007年6月13日から15日まで幕張メッセで開催される『Network+Interop 2007』において、新製品を出展し、企業向けのPLCソリューションをご紹介いたします。
<TOYONETz 高機能PLCモデム ALシリーズ>
■特長
・ 最大通信速度:OFDM(※3)変調技術を用い、最大伝送速度200Mbps(※4)を実現
・ 接続数:PLC機器(親機、リピータ、子機)および接続するLAN端末を合わせて1,024のMACアドレス数以下
・ 分電盤越え対策の強化:リピータ専用機(時分割/周波数分割方式)をラインナップ
・ PLC子機間通信の遮断(OV-LAN)、ネットワーク分割/フィルタリング機能(VLAN)
・ QoS(※5)機能の強化:優先制御、帯域制御
・ 認証機能の強化:MACアドレス認証(※6)
・ SNMP(※7)ネットワーク管理対応(PLC機器側はSNMPエージェント機能)
・ DHCP(※8)+TFTP(※9)サーバによるオートコンフィギュレーション(自動設定)機能の提供
■ラインナップ
* 関連資料 参照
<適用システム例>
新製品の特長を活かして、学校、ホテル、店舗など、既存設備にあまり手を加えられない環境へ数百台規模までの端末をつなぐネットワークを構築するための中・大規模ネットワークソリューションの提供。および従来製品ではサポートされていないVLAN(※10)やO-VLAN(※11)により、ホテルなどへの適用では必須となる個室間通信の遮断機能などのセキュリティ機能の提供。
* 関連資料「参考図」 参照
(※1) PLC(Power Line Communications:高速電力線通信)
電力線を通信回線として利用する技術
(※2) リピータ
PLCの信号を中継し、伝送距離の延長や子機接続数の拡張を行う装置。時分割(TD)方式と周波数分割(FD)方式がある。
(※3) OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交波周波数分割多重)
地上波デジタル放送、IEEE 802.11aなどの無線LAN、電力線通信モデムなどに用いられる変調方式
(※4) 最大伝送速度200Mbps
上り・下りを合わせた通信速度で、理論上の最大通信速度。通信速度は、ネットワーク環境、電力線の状況(距離、分岐など)、その他の影響を受ける
(※5) QoS(Quality of Service)
ネットワーク上において、特定の通信のための帯域を確保し、一定の通信速度を保証する技術
(※6) MACアドレス認証
端末毎に持っているMAC アドレスの登録により、登録された端末のみ接続許可を行う認証方式
(※7) SNMP(Simple Network Management Protocol)
ネットワークで接続された機器の情報を取得・管理および監視するためのプロトコル
(※8) DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)
ネットワーク接続するコンピュータに、IPアドレスなど必要な情報を自動的に割り当てるプロトコル
(※9) TFTP(Trivial File Transfer Protocol)
コンピュータ間でファイルを転送するためのプロトコル
(※10) VLAN(Virtual LAN)
物理的な接続形態とは別に、端末の仮想的なグループを設定すること
(※11) O-VLAN(Optimized VLAN)
PLCモデムの子機間通信を遮断する機能
<本件に関するお客様からのお問い合わせ先>
東洋ネットワークシステムズ株式会社
パブリックシステム事業部 営業部
TEL:044-542-6711 / FAX:044-542-6755
E-mail: inquiry-since5ps@t-ns.co.jp
NECネッツエスアイ株式会社
SI&サービス事業本部 ICTソリューション推進本部マーケティング部
TEL:(03) 5463-3750 / FAX:(03) 5463-3820
E-mail: si-cafe@nesic.com
NEC PLC推進センター
TEL:(03) 3798-7217
E-mail: plc-info@esl.jp.nec.com