アッカ・ネットワークスなど、NTTコムと資本構成の変更と経営体制刷新で合意
株式会社アッカ・ネットワークスの
資本構成変更ならびに経営体制刷新について
このたびイグナイト・グループおよび株式会社アッカ・ネットワークス(以下、アッカ・ネットワークス)は、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)と協議し、アッカ・ネットワークスの現在の資本構成を変更し、経営体制を刷新することで合意しました。
本合意によりイグナイト・グループが株式会社新生銀行(以下、新生銀行)を主要投資家として設立した「イグナイトBB投資事業有限責任組合(以下、イグナイトBB)」は、NTT Comが保有するアッカ・ネットワークス株式のうち5.0%を取得する契約を締結しました。また、アッカ・ネットワークスは本日、取締役会を開催し、木村正治氏を本日付で最高経営責任者(CEO)に任命することを決議しました。
今回の資本構成の変更にあたり、アッカ・ネットワークスは新しい経営体制を敷き、新規事業の推進により、企業価値を高めてまいります。イグナイト・グループ及び新生銀行は、経営戦略及び企業統治の面からアッカ・ネットワークスを支援していきます。
アッカ・ネットワークス新最高経営責任者の木村正治は、「経営にあたっては、迅速な判断と実行を旨とし、ADSL事業の安定化を図るとともに、WiMAX等の新規分野への積極的進出を目指します。さらに、通信業界内での中立的なポジションを最大限に活かし、機動的なアライアンスの推進を図っていきます。」と述べています。
イグナイト・グループ会長の三井信雄は、「木村氏を核とする新経営体制の下、アッカ・ネットワークスがWiMAX事業への参入を含め、積極的且つ迅速な経営施策を実行する事に協力を惜しみません。アッカ・ネットワークスの企業価値の増大に向けてこれまで以上に積極的な支援を行っていきます。」と述べています。
新生銀行代表執行役社長のティエリー・ポルテは、「従来のADSLから今後のWiMAXと通信市場が変化していく中で、アッカ・ネットワークスはユニークなポジションにあり、当行のプライベートエクイティ部はこのような成長の可能性のある企業に対して、積極的にファイナンスを提供してまいります。」と述べています。
1.資本構成変更ならびに経営体制刷新の理由について
アッカ・ネットワークスは、ブロードバンドサービスが急速に普及する過程において、DSLサービスを提供することでビジネスチャンスをとらえ、急速に事業基盤を拡大し、DSL提供事業者の中で最も早く黒字化を達成、2005年3月にジャスダック証券取引所への上場を果たしました。
ブロードバンドサービスの普及に伴い、伝送するコンテンツも映像、音声を含めた幅広い分野に拡大し、ビジネスからエンターテインメントも含めたサービス提供に向けた動きが急速に進み、アッカ・ネットワークスも新たな成長に向けたビジネスモデルへの戦略転換を図ろうとしております。
そのなかで、アッカ・ネットワークスは、資本関係にとらわれない様々なビジネスパートナーとのアライアンスの実現や新しいサービスの開発・投入により業務範囲の拡大を迅速に図るため、資本構成の変更を含む成長戦略について、主要株主と議論を重ねてきました。今般、その趣旨にNTT Com、イグナイト・グループ及び新生銀行が協力し、NTT Comは保有する株式の一部を、イグナイトBBに譲渡することといたしました。これによりアッカ・ネットワークスは、より中立的な立場で今後の事業展開を図ることが可能となります。
アッカ・ネットワークスは、これまでにNTT Comと約60万回線のOCNユーザ、および約2万回線の法人ユーザを共通顧客として保有するなど、非常に強固な関係を構築してきました。今後は、競争力のあるサービスの提供をベースとした協業関係を強化することが、両社にとってメリットがあるとの認識で一致しています。
2.株式譲渡の概要について
本日、既存株主であるNTT Comと、イグナイト・グループが新生銀行を主要投資家に迎え新たに設立したイグナイトBBが株式譲渡契約を締結し、NTT Comは保有するアッカ・ネットワークス株式のうち6,214株をイグナイトBBに譲渡する結果、NTT Comのアッカ・ネットワークス持分比率は、14.7%に減少します。
(1)本件によるNTT Com、イグナイトBBのアッカ・ネットワークス株式所有割合の変更(%)
(2)イグナイトBBの概要
(※ 関連資料を参照してください。)
3.経営陣の変更について
アッカ・ネットワークスは今後の機動的な戦略実行を可能とする人材として、木村正治氏(元 日本アイ・ビー・エム株式会社 常務取締役)を招聘し、本日開催の取締役会において、同氏が2007年6月6日付で最高経営責任者に就任することを決議しました。木村正治氏は、取締役候補者として2007年8月開催予定の臨時株主総会で取締役に選任され、同総会後の取締役会で代表取締役社長に就任する予定です。なお、現代表取締役社長の坂田好男は本日付で代表取締役社長の職を辞任し、今後は取締役としてWiMAX事業に尽力する予定です。
木村正治氏は、日本アイ・ビー・エム株式会社で保険業、流通業、製造業を担当する営業部門を経験、IBMアジアパシフィックへの出向を含めた流通セクター、ソフトウェア部門、e-ビジネスソリューション部門の責任者、およびIBMビジネスコンサルティングサービス株式会社(IBCS)の初代社長を歴任し、IT業界において多くの実績を残しています。その知見と経験により、アッカ・ネットワークスの喫緊の課題である営業力の強化、法人・ソリューション支援事業の成長加速に大いに寄与する人材として期待されます。
また、日本を代表する企業の異業種交流の場として知られる「フォーラム21」での活動などを通じ、多様で幅広い人脈を有し、変化のスピードがますます加速する通信業界で、さまざまなアライアンスを機動的に構築することも期待されます。
4.アッカ・ネットワークスの今後の方向性
アッカ・ネットワークスは新経営体制の下、コンシューマー事業の利益水準を維持し、営業力強化ならびにNTT Comとの協業関係をこれまで以上に活用して、法人・ソリューション事業の更なる成長に努めて参ります。また、WiMAXを含めた多様なブロードバンドサービスを提供し、新規事業の拡大を推進します。
なお、アッカ・ネットワークスは、WiMAXの準備体制の拡充、無線免許の取得ならびにWiMAX事業の立上げに今後さらに注力するため、WiMAX事業企画会社設立の準備を進めております。
これらの自社成長努力に加え、通信業界内での中立的なポジションを最大限に生かし、他事業者との業務・技術提携を行うほか、業界構造の変革にも積極的に取り組むなど、あらゆる可能性を追求して企業価値の増大を図ります。
5.今後のスケジュール
2007年8月 臨時株主総会 木村正治氏を取締役に選任(予定)
取締役会 同氏を代表取締役社長に選任(予定)
以上
【アッカ・ネットワークスについて】
アッカ・ネットワークス(コード番号:3764 ジャスダック)は、コミュニケーションサービスカンパニーとして、個人および企業のお客様に、高品質なブロードバンドアクセスサービスを提供しています。特に企業向けサービスでは、24時間365日の保守・運用体制、ATM技術を活用した高いセキュリティ機能などを有し、高い評価をいただいています。
アッカ・ネットワークスは、M2M事業を含めたソリューション事業、免許取得に向けて事業戦略を立案し体制づくりを進めているWiMAX事業などで、今後も高水準のサービスを創造・提供し、個人や企業がより優れたコミュニケーション手段を利用して、課題の解決や夢の実現を図ることをお手伝いいたします。
当社についてのその他の情報は、 http://www.acca.ne.jp/ をご覧ください。
【イグナイト・グループについて】
イグナイト・グループは、米国シリコンバレーを拠点とし、IT分野にフォーカスしたプライベート・エクイティ・ファンド運営並びにコンサルティング業務を行っています。イグナイト・グループ全体の運用額は、日米合わせ現在約250億円です。これまで行ってきたベンチャー企業投資に加え、今後はバイアウト型投資並びに公開企業向け投資(PIPE)にも積極的に取り組む予定です。
詳しくは、 http://www.ignitegroup.com をご覧ください。
【新生銀行について】
新生銀行(コード番号:8303 東証第一部)は、健全な財務体質と、インスティテューショナルバンキング、コンシューマーアンドコマーシャルファイナンス、リテールバンキングを3つの戦略分野とするビジネスモデルをベースに、法人および個人のお客さまに、幅広い金融商品・サービスを提供しています。総資産は、10.8兆円(連結ベース、2007年3月末)、国内に30本支店・9出張所を展開しています。
新生銀行は、お客さま、株主の皆さまならびに従業員の信頼を得るために、全ての行動において、妥協を許さない誠実さと高い水準の透明性を追求し、長期的・安定的な収益の成長を図るとともに、すべてのステークホルダーのために企業価値を高めてまいります。
ニュースリリースや当行についてのその他の情報は、 http://www.shinseibank.com をご覧ください。
(※ 2.株式譲渡の概要についての詳細は関連資料を参照してください。)