中外製薬、転移性結腸・直腸がんに対する標準治療薬「アバスチン」を発売
抗悪性腫瘍剤「アバスチン(R)」の発売および適正使用の推進について
中外製薬株式会社[本社:東京都中央区/社長:永山治](以下、中外製薬)は、「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」を適応症として製造販売承認を取得(4月18日)した、抗VEGF(血管内皮増殖因子)ヒト化モノクローナル抗体ベバシズマブ(遺伝子組換え)-販売名『アバスチン(R)点滴静注用100mg/4mL、同400mg/16mL』(以下、「アバスチン(R)」)が本日、薬価基準に収載されたことを受け、6月11日より発売いたします。
「アバスチン(R)」は、ジェネンテック社(本社:米国カリフォルニア州)によって創製され、転移性結腸・直腸がんに対する標準治療薬として、米国および欧州など88カ国(2006年7月現在)で承認、米国ではジェネンテック社、その他の国々ではF.ホフマン・ラ・ロシュ社(スイスバーゼル市)により発売され、日本国内でも発売が待たれていた薬剤です。
「アバスチン(R)」は、国内での治験症例が極めて限られていることから、発売後一定期間はがん化学療法に精通し、副作用への緊急対応が可能で、全例調査にご協力いただける医療機関のみで処方されることになります。
中外製薬では、「アバスチン(R)」の発売にあたり、処方を希望する医療機関が上記の条件を満たしているかを確認した上で、医療機関への適正使用に関する説明を行うとともに、全例調査実施のための準備等を行っているところです。
発売以降、医療機関に対しては医薬情報担当者による適正使用に関する情報の収集・伝達に努めて参りますが、その他に、中外ウェブサイト中に「アバスチン(R)」専用のウェブサイトを開設し、以下の情報を掲載することにより、より広く、本剤の最新の安全性情報の提供を行っていきます。
(1)全例調査の概要
(2)全例調査の登録状況(発売開始翌週以降、集計結果を発表、随時更新の予定)
(3)全例調査の副作用発現状況(発売開始翌週以降、集計結果を発表、随時更新の予定)
中外製薬は「アバスチン(R)」が国内で発売されることにより、結腸・直腸がんの治療に一層の貢献ができるものと考えています。また、「アバスチン(R)」の発売にあたり、投与される患者さんの安全性の確保と適正使用の推進を最優先に取り組んでまいります。
以 上
*商品詳細は添付資料をご参照ください。