東レ、中国に高機能ポリプロピレン長繊維不織布の生産・販売会社を設立
中国での高機能ポリプロピレン長繊維不織布新会社の設立について
東レ(株)はこの度、中国において、高機能ポリプロピレン長繊維不織布(PPスパンボンド)およびその高次加工品の生産・販売を行う新会社を設立することを決定しました。新会社名は「東麗高新聚化(南通)有限公司」(略称 TPN)(仮称)です。中国江蘇省南通市の経済技術開発区内で2006年10月に設立し、2008年2月から操業を開始する予定です。
東レグループのPPスパンボンド事業は、現在、韓国の子会社である東レセハン(Toray Saehan Inc.(略称TSI))で展開しています。年産49,000t規模の設備を有し、韓国国内はもちろん、日本、中国、ASEANなどアジア各国へ向けて幅広く販売していますが、今後の中国での急速な需要拡大を見込み、この度、中国での生産・販売を開始することとしました。本計画は、東レグループが事業基盤を確立している中国南通地区に生産拠点を持つことによって効率的な投資が可能となり、また輸入品対比で物流コストを削減できることから十分に競争力を発揮できると考えています。
導入する設備は、豊富な実績を持つドイツの不織布設備メーカーの最新鋭マシン(能力:年産18,000t)で、スパンボンドとメルトブローを組み合わせた多層不織布を生産します。展開用途は、紙おむつや生理用ナプキンなどの衛生材料用途、手術用のガウンや覆い布などのメディカル用途、その他工業資材、農業資材用途が中心になります。
このような用途に使用される高機能PPスパンボンドの中国需要は急速に拡大していますが、現状、国産品だけでは不足しており、輸入に頼っています。東レグループは、TSIで培った技術、ノウハウ、実績をベースに、高機能PPスパンボンドを中国国内で生産・販売することにより、中国へ進出するユーザーおよび中国国内のユーザーの需要拡大に対応します。
今回の新会社設立によって、東レグループの供給能力は年産67,000tに達し、アジアでトップクラスになります。また、東レグループは、今後の需要拡大対応としてさらなる増設も視野に入れており、アジアNo.1のPPスパンボンドメーカーを目指していきます。
< 新会社概要 >
1.社名(仮称):東麗高新聚化(南通)有限公司
Toray Polytech (Nantong) Co.,LTD. (TPN)
2.事業内容:ポリプロピレン長繊維不織布および高次加工品の生産・販売
3.所在地:中国江蘇省南通市
4.設 立:2006年10月予定
5.資本金:248百万元(約37億円)
6.株 主:東レセハン:50%、東レ:40%、東麗(中国)投資有限公司:10%
7.代表者:董事長(就任予定) 李 泳官(リー・ヨンガン)
総経理(就任予定) 金 鎭年(キム・ジンニョン)
< ご参考 >
1.東レセハン(Toray Saehan Inc.)について
(1)事業内容:ポリエステルフィルム、ポリエステル長繊維糸、ポリエステル長繊維不織布、ポリプロピレン長繊維不織布の製造・販売
(2)所在地:韓国ソウル市
(3)設 立:1999年10月
(4)資本金:3,569億ウォン(2006年6月末)
(5)株 主:東レ:90%、セハン:10%
(6)代表者:代表理事会長 森野 仁(もりの ひとし)
代表理事社長 李 泳官(リー・ヨンガン)
2.東麗(中国)投資有限公司について
(1)事業内容:東レグループの中国における事業の統括会社
(2)所在地:中国上海市
(3)設 立:2002年7月
(4)資本金:1億ドル(2005年12月末)
(5)株 主:東レ:100%
(6)代表者:董事長 下村 彬一(しもむら あきかず)
総経理 田中 英造(たなか えいぞう)
以上