島津製作所、小型卓上試験機「新EZシリーズ」2機種を発売
920mmの長ストローク・省スペースタイプを追加しラインナップ一新!
小型卓上試験機 新EZシリーズ2機種を発売
島津製作所は、樹脂・ゴム・フィルムなど伸びの大きな材料の強度試験に最適な最大容量5kN・920mmストロークのEZ Test EZ-Lと、小物部品の精密万能試験に適した最大容量500N・500mmストロークのEZ Test EZ-S 2機種(一本柱タイプ。商品名:島津小型卓上試験機 EZ Test EZ-S/EZ-Lシリーズ)を発売します。(発売日:8月25日)
新製品発売の背景
国内フィルム・樹脂・電気/電子メーカーは、FPD液晶偏向板用の位相差フィルム、軽量化/薄型化/高密度実装などを行っていく上で必要不可欠なフレキシブル基板用フィルム、そして今後急速な普及が期待されている燃料電池材料など、海外製品との差別化を目的として、高付加価値商品開発を活発に実施しています。また、自動車業界では軽量化、乗り心地や静粛性を向上するため、新素材の研究開発、新材料の採用評価を活発に行っています。このような業界の動きに対応して、材料強度評価を実施する精密万能試験機の需要も拡大しています。
特に樹脂、フィルム、ゴムなどの素材は、ともに延性に富んだ材料であるため、高容量で長いストロークを持つ試験機が必要とされます。また、評価期間短縮のために複数台を設置してもスペースを取らないコンパクトさ、安全性、そして保守性のよさも合わせて要求されています。
当社はこれらの要求に応えるために、延性の大きい材料にも対応するストローク長920mm、高機能・高性能材料などを引張・曲げ試験するために必要な最大試験力5kNの性能を有し、かつコンパクトな大きさ(W371×D538×H1333mm)のEZ Test EZ-Lを開発いたしました。このクラスでは、最高水準の性能を有しています。
また、EZ Test EZ-Sは現行品のモデルチェンジ製品で、最大容量500N・500mmストロークの性能を有しており、電気・電子部品などの小物試験、食品試験(レオロジー試験)、薬品・化粧品の試験など、短いストロークの試験に適しています。
本製品は基本性能の他、以下の特長を有しています。
● 高精度・高信頼性の試験システムを実現
・ 使用ロードセル定格容量の1/1~1/250の広範囲を、指示値の±1%以内の精度で計測可能。 (JIS B7721 1級、ISO 7500-1 クラス1、EN10002-2 グレード1、ASTM E4に適合)
● 多様な試験に対応、かつ試験効率もUP
・ 試験速度は0.05mm/min~1000mm/minと広範囲。
・ 高速原点リターン機能により、伸びが大きいゴムやフィルムの試験などで、次の試験に移る際の時間が短縮。
● コンパクトなボディにクローズドフロントデザインを採用
・ 駆動部に異物が入り込まない構造で安全性・保守性が向上。
● 下部冶具取付面をオープンテーブルにすることにより操作性が向上
● 試験環境に調和する外観デザインを採用
当社は、現行の製品(EZ Test)をモデルチェンジし、長ストロークタイプを追加してラインナップを強化することにより、一本柱の小型卓上試験機の国内シェア20%からシェア40%を目指します。
【本体寸法】 EZ-S W371xD538xH927mm 約38kg、EZ-L W371xD538xH1333mm 約60kg
【定価】 EZ-S 130万円、 EZ-L 165万円 (本体価格・税抜)
【販売計画】 EZ Test EZ-S/EZ-Lシリーズあわせて140台/年