富士通、垂直磁気記録方式を採用したモバイルパソコン向け2.5型HDDを発売
当社初!垂直磁気記録方式を採用した2.5型HDD新発売
当社は、垂直磁気記録方式(注1)を当社として初めて採用したモバイルパソコン向け2.5型ハードディスクドライブ(以下、HDD)「MHW2 BH」シリーズを新発売します。回転速度毎分5,400回転では業界最大容量となる160ギガバイト(以下、GB)の「MHW2160BH」と80GBの「MHW2080BH」を製品化し、2006年10月より、グローバルプロダクトとして販売開始します。
新シリーズ「MHW2 BH」は、垂直磁気記録方式の採用により業界最大の160GBの大容量を実現しているほか、業界最高水準の耐衝撃性、消費電力などの特徴があります。また、RoHS指令(注2)に準拠しています。
現在、HDDはAV対応パソコンの普及や、コンシューマーエレクトロニクス製品への採用拡大により、市場の成長が見込まれており、さらなる大容量化が求められています。垂直磁気記録方式は大容量化を支える新技術であり、当社では他社に先駆けて、研究・開発を進めてきました。特に、これまで多くのお客様からご好評を得ている品質面を重視し、このたび、従来と同等の高品質を継承した垂直磁気記録方式の製品開発に成功しました。今後も、垂直磁気記録方式を採用した高品質で大容量のHDDラインナップを順次、強化していく予定です。
また、「MHW2 BH」シリーズに加え、コンシューマーエレクトロニクス市場向けに「MHW2 AT」シリーズを同時に販売開始します。主に、急速な拡大が予測されるAV・情報家電などに向けた製品で、低消費電力で動作音もアイドル時1.5ベルズ(注3)と業界で最も静音性に優れた製品となっています。なお、本シリーズは従来の長手記録方式(注4)を採用しています。
◆販売価格、および出荷時期
シリーズ名:MHW2 BH
販売価格:個別見積り
出荷時期:2006年10月末より
シリーズ名:MHW2 AT
販売価格:個別見積り
出荷時期:2006年10月末より
◆販売目標
「MHW2 BHシリーズ」合計600万台
「MHW2 ATシリーズ」合計300万台
◆当社のポジション
モバイルパソコン向け2.5型HDDについては、ワールドワイドで業界3位、21%のシェアを占めています。また、サーバ向け3.5型HDDについては、ワールドワイドで業界2位、シェア21%を占めています。(出典:テクノシステムリサーチ(2006年8月)、2006年度第1四半期、出荷台数)
また、シリアルATAインターフェースによる2.5型HDDを他社に先駆けて開発、2004年より販売開始し、累積出荷では600万台を数えています。
◆商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
◆添付資料
PDF 「MHW2 BH」シリーズ「MHW2 AT」シリーズ装置仕様
以 上
<注 釈>
注1 垂直磁気記録方式:“Perpendicular Magnetic Recording”。次世代の大容量HDDを支える磁気記録方式。磁化の向きが媒体平面と垂直方向になる。
注2 RoHS指令:“Restriction of the use of certain Hazardous Substances in electrical and electronic equipment”(電気電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限指令)の略。2003年2月13日付で公布・施行されたEU指令。加盟国に、電気・電子機器における危険物質の法規定を整備し、環境や人の健康に及ぼす危険を最小化することが求められる。これに基づき、2006年7月1日以降、欧州向けの電気電子機器は、鉛・六価クロム・水銀・カドミウム・PBB(ポリ臭化ビフェニル)・PBDE(ポリ臭化ジフェニルエーテル)の含有が規制される。
注3 ベルズ:音響パワーレベルの単位。1ベルズは10デシベル(dB)。
注4 長手記録方式:現在大部分のHDDで使用されている磁気記録方式。磁気の向きが媒体平面内にある。面内磁気記録方式ともいう。
【 関連リンク 】
「磁気ディスク装置」紹介サイト
http://hdd.fujitsu.com/jp/