アジレント、最高な測定スピードを実現したシグナルアナライザーを発表
Agilent MXAシリーズ シグナルアナライザ
アジレント・テクノロジーが、製造におけるスループット向上、開発時の迅速なトラブルシューティングに貢献するシグナルアナライザを発表
ミドルレンジ機ながら最上位機種に迫るパフォーマンスと、既存製品比最大300%高速の業界最速の測定スピード
アジレント・テクノロジー株式会社(社長:海老原 稔、本社:東京都八王子市高倉町9番1号)は、ミドルレンジ機ながら最上位機種に迫るパフォーマンスと、既存製品比最大300%高速の業界最高の測定スピードを実現したシグナルアナライザ「Agilent MXAシリーズ シグナルアナライザ」を発表、10月1日より販売を開始します。出荷開始は2006年度中を予定しています。
「Agilent MXAシリーズ」は、ミドルレンジ機の中では最高の測定確度を持つ、業界最速のシグナルアナライザです。既存機種と比べ30~300%高速という、業界最速の測定スピードにより、製造現場におけるスループットと歩留まりを劇的に向上するだけでなく、開発・設計時におけるトラブルシューティングも迅速に行なうことができます。また、多彩な変調解析機能を有しており、W-CDMA(3GPP)や今後、大きな市場規模が見込まれるモバイルWiMAX(IEEE 802.16e)などはワンボタンで測定することができます。さらに、内蔵のWindows(R) XP Professional上で動作するソフトウェアにより、ほとんどの既存の無線規格測定に対応します。
今回発表の「Agilent MXAシリーズ シグナルアナライザ」は以下の4機種です。必要な周波数レンジに応じて、最適な機種を選択することが可能です。
*Agilent N9020A-503 (周波数レンジ:20 Hz~3.6GHz)
*Agilent N9020A-508 (周波数レンジ:20 Hz~8.4GHz)
*Agilent N9020A-513 (周波数レンジ:20 Hz~13.6GHz)
*Agilent N9020A-526 (周波数レンジ:20 Hz~26.5GHz)
【 市場状況 】
モバイルデータ通信に対する需要の急増により、無線通信機器市場は、商用無線市場を中心に、堅調に伸び続けています。特に、まもなくWiMAX市場が立ち上がり、量産需要が見込まれています。
これらの機器の量産においては、スループット改善、歩留まり向上、稼働率向上が至上課題となっています。また、通信機器市場ではその伝送効率を向上させるために、さまざまな変調方式が採用されて、より複雑な方式になっています。これらの複雑化した無線変調を測定するためには、それに対応した機器が不可欠となっています。
アジレントでは、量産および研究開発における、これらの課題に対応するため、業界最高の測定速度を実現しながら、さまざまな無線方式に対応できる信号解析器を開発しました。
【 主な特長 】
*世界で最も高速なスペクトラムアナライザ。既存製品比最大300%の高速化:
現在市場にあるアナライザと比べて30~300%以上高速に測定することが可能です。たとえば、W-CDMAのACP測定は、従来、業界最速モデルであった「Agilent PSAシリーズ」と比べて約3.4倍高速です。製造現場におけるスループットと歩留まりを劇的に向上するだけでなく、開発・設計時におけるトラブルシューティングも迅速に行なうことができます。
*ミドルレンジながら、最上位機種に迫るパフォーマンスを実現:
ミドルレンジ(本体価格300万円~500万円)のスペクトラムアナライザの中で最も優れたパフォーマンスを実現しています。最上位機種「Agilent PSAシリーズ」と同じディジタルIF(中間周波数)技術を採用し、レベル測定確度を0.3dB (「Agilent PSAシリーズ」では0.26dB)とほぼ最上位機種レベルの性能をこの価格帯で実現しました。また、感度に関しても「Agilent PSAシリーズ」の-154dBm/Hz (1GHz、プリアンプなし)に対して、MXAシリーズ-151dBm/Hzとほぼ遜色のない性能を実現しています。
*3GやWiMAXの開発から製造までを視野に入れた多彩な変調解析機能:
標準で14ビット、10MHzまでの変調帯域幅のディジタル変調解析能力を持ち、オプションで14ビット、25MHzまでの変調解析が可能です。25MHzはW-CDMAの4キャリア測定、802.11a/b/gおよび今後普及が見込まれるモバイルWiMAXの測定に十分な帯域幅です。
また、W-CDMA、HSDPA/HSUPA、モバイルWiMAXなどの変調解析機能を提供します。これらの解析機能を使えば、開発、製造のどちらのお客様でもワンボタンで規格に基づいた必要な測定結果が簡単に得られます。
*Windows XP Professional環境で動作する変調解析ソフトウェア:
Windows XP Professionalを採用しているため、測定ソフトウェアを測定器にインストールして使用できます。アジレントがこれまで提供している「Agilent 89601A ベクトル信号解析ソフトウェア」を使用することで、IEEE 802.11 WLAN、IEEE 802.16-2004 Fixed WiMAX、IEEE 802.16e モバイルWiMAX、1xEV-DO、TD-SCDMA、cdma2000、さらにカスタムの変調解析など、さまざまな変調解析に対応できます。
また、「Agilent 89601A」を使用することにより、時間的にシームレスなリアルタイム信号解析も可能です。これにより、広い周波数範囲をスペクトラムアナライザモードで測定し、特定の周波数範囲をリアルタイムモードでシームレスに測定するといった使用方法が可能になりました。
*先進的なユーザインタフェースを搭載:
MXAシリーズは先進的なユーザインタフェースを有しています。たとえばAutotune機能を使うことで、最も信号強度の高い信号をワンボタンで検索して表示することが可能になります。これは、ユーザが最も頻繁に使う機能の一つです。
また、6つのトレースディスプレイ、12個のマーカー、トレースマス機能など、新しい機能を搭載させています。また、Windows XP Professionalの採用により、その他アプリケーションへのデータ転送も簡単に行なうことができるため、直観的な操作が可能です。
■販売方針
*目標市場:携帯電話や無線LANなどの無線通信機器の研究開発部門および製造部門向け
*販売価格(発表日時点での参考価格です):
Agilent N9020A-503 (周波数レンジ:20 Hz~3.6GHz) 303万円から
Agilent N9020A-508 (周波数レンジ:20 Hz~8.4GHz) 395万円から
Agilent N9020A-513 (周波数レンジ:20 Hz~13.6GHz) 441万円から
Agilent N9020A-526 (周波数レンジ:20 Hz~26.5GHz) 498万円から
*販売開始日: 10月1日
*出荷開始日: 2006年中
文中に記載されている商品名は、各社の商標または登録商標です。
■お客様からのお問い合わせ先:
計測お客様窓口 電話:0120-421-345
■アジレント・テクノロジーについて
アジレント・テクノロジー(NYSE:A)は、コミュニケーション、エレクトロニクス、ライフサイエンス、化学分析市場における世界のプレミア・メジャメント・カンパニーであり、またテクノロジー・リーダーでもあります。20000名の従業員を擁し、110カ国以上でビジネスを展開しています。アジレントは、2005年度、51億ドルの売上高を達成しました。アジレント・テクノロジーの情報は、以下のウェブサイトでご覧ください。
http://www.agilent.co.jp