日本ファーネス工業、超高温加熱水蒸気装置による木質バイオマスのガス化に成功
超高温加熱水蒸気装置による木質バイオマスのガス化に成功
~このガス化プロセスを応用してアグリ事業に参入~
日本ファーネス工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:武田芳夫)では、当社の超高温加熱水蒸気発生装置を利用し、木質バイオマスならびに有機系廃棄物のガス化に成功しました。また、更にこのガス化プロセスを応用し、ガスの冷却時に発生する温水と、製造されたガスを燃料として利用した農業用ハウスシステムとして今秋から販売を開始、アグリ事業に本格参入し3年後に年間20億円の売上をめざします。
日本ファーネス工業はかねてより、高性能工業炉のコア技術であるセラミックハニカムを蓄熱体として使用した高温空気燃焼技術による超高温過熱水蒸気発生装置を開発しています。これはバイオマスエネルギーの先進国スウェーデンに技術移転され、2003年にはバイオマスのガス化装置の開発に成功しました。その後も改良を続けてきた結果、1,200℃の過熱水蒸気装置によって有機系廃棄物のガス化も実現しました。
一方、ハウス内の空気だけでなく土壌に温水を循環させて加温するシステムは、当社子会社である株式会社ラジアント(本社:東京都品川区、代表取締役:杉浦武雄)によって開発され、作物の良好な成長を促し、また土壌の殺虫・殺菌を実現するものとしてすでに農業関係者の間で注目されています。このシステムに、当社の燃焼技術によるガス化装置を組み合わせることで、
1) 灯油など化石燃料に頼らず、バイオマスや廃棄物を有効活用したエネルギーを利用できる
2) ガス化の過程で発生する熱を利用して温水を発生させることができる
3) 製造されたガスはハウス内の空気の暖房用燃料として利用できる
といった更なるメリットを提供することができます。
日本ファーネス工業は地球環境の保全に貢献する企業として、当社の強みである高い燃焼伝熱技術を、より幅広い分野に提供しようとしています。中でもアグリ事業は、将来的にグループの柱となる事業に育てるべく、積極的に取り組んでいく計画です。また、この超高温過熱水蒸気発生装置は、高機能活性炭製造にも活用が可能であり、こうした当社の最先端技術装置の拡販を、国内外問わず推進していく所存です。
以 上