ジーエヌアイ、ヒト免疫不全に関連する重要な調整因子及びシグナル伝達カスケードを究明
ジーエヌアイ、ヒト免疫不全に関連する重要な調整因子及びシグナル伝達カスケードを究明、米国科学アカデミー紀要が研究成果を掲載
- (JCN Newswire) - 日本を拠点にグローバルに展開するバイオ創薬グループの株式会社ジーエヌアイ(本社: 東京都港区、代表取締役社長・医学博士: 佐保井 久理須、以下、ジーエヌアイ)と関連会社の上海ジェノミクス(本社: 上海)は本日、ヒト免疫不全の一種である伴性劣性リンパ球増殖性疾患(XLP)に関連する重要な調整因子とシグナル伝達カスケードを究明したと発表しました。研究成果は、全世界の研究所における著名な科学研究を広範囲にわたってカバーしている「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に2006年9月11日の週に掲載されます。
XLPは別名ダンカン病と呼ばれ、先天性遺伝子欠損症で、ある数種のウイルス感染により免疫システムが機能不全に陥る疾病です。免疫システム不全により、正常なSAP蛋白質の生成が不能となり、その結果、様々な免疫システム異常が起こり、多くの場合、リンパ性腫瘍を発症、場合によっては死に至ることもあります。
XLPという疾病を引き起こす遺伝子は1999年に発見されていますが、機能不全に陥ったSAPがXLPを引き起こす理由とメカニズムはまだ解明されていませんでした。XLP患者の症状が深刻であることから、近年、癌に対抗した免疫監視機構を担う細胞においてSAPが関与するシグナル伝達機構について、集中的な解明が進められてきました。ジーエヌアイの研究者は、高度なゲノム工学および蛋白工学を応用し、XLPおよびその他の免疫疾患の病態生理学に潜在的に関連するとされるパスウェイを初めて究明しました。
ジーエヌアイの代表取締役社長(CEO)兼創設者である佐保井 久理須博士は次のように述べています。
「ヒト免疫不全の病態生理学を理解していく上で、我々は大きく前進しました。今回の究明により今後、様々な免疫不全に対する画期的な医薬品の開発につなげることができます。また、今回の研究成果が権威ある米国科学アカデミー紀要に掲載されたことで、ジーエヌアイの先駆的な研究力の高さが証明され、非常に喜ばしく思います。ジーエヌアイは日本において遺伝子制御ネットワークの解析能力と世界最先端のアルゴリズムやスーパーコンピューターを駆使した研究能力を備え、さらに英国や中国においても世界最高水準のバイオ研究開発能力を備えた企業です。今後も最先端の研究を推進し、医薬品開発につなげていく所存です」。
サーチ 株式会社ジーエヌアイ
会社設立は2001年。アジア発のバイオ創薬企業。遺伝子ネットワークに基づいたシステム薬理学で世界をリードしている。世界的な遺伝子ネットワーク並びにヒト血管内皮細胞の研究者が集結し、世界初のヒト遺伝子ネットワークの解析を成功させ、このプラットフォームを医薬品の開発に応用する世界唯一の企業。2005年に中国上海ジェノミクスを傘下に収めたことにより、研究開発の生産性を高め、中国市場へのアクセスを確実なものとした。
詳細は http://www.gene-networks.com をご覧ください。