J.D.パワー、「2006年タイ自動車顧客満足度調査」結果を発表
フォード、タイのアフターサービス顧客満足度で第1位
2006年タイ自動車顧客満足度(CSI)調査
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワーアジア・パシフィック(本社:東京都港区、代表取締役社長:蓮見南海男、略称:J.D. パワー)は、2006年タイ自動車顧客満足度(Customer Satisfaction Index、略称CSI)調査の結果を発表した。
当調査は新車購入時から12~18ヶ月経過した車の個人ユーザーを対象に、販売店のアフターサービス(整備・修理等)に対する顧客満足度を調べるもので、年1回の割合で実施している。7回目となった今年は、2004年8月から2005年4月までに新車を購入した消費者を対象に2006年2月から4月に面接調査を実施し、2,983人から回答を得た。
タイのアフターサービスの総合的な満足度は、35の詳細項目をグループ分けした7つのファクターに対する顧客の評価をもとに算出される。7つのファクターは総合満足度に対する重要度順に「サービスの質」、「不具合経験」、「サービス・デリバリー(サービスにかかる時間とサービス後の車両返却)」、「ユーザーに親切なサービス」、「サービス・アドバイザー」、「入庫時対応」、「サービス実施中の経験」となっている。スコアが高いほど満足度が高いことを示す。
◆入庫時対応とサービス・デリバリーで時間短縮が実現◆
今年の業界平均スコアは1,000ポイント満点中837ポイントで、昨年から31ポイント増え、調査開始以来最も高い満足度レベルとなった。
タイでは、高い顧客満足度が業績に影響を与えるということが非常に明確になっている。その結果、顧客の満足度を高めロイヤルティを得るための競争が販売店間で激化している。販売店はアフターサービスによって顧客と頻繁に接触する機会が生まれる。その機会を利用して販売店は顧客を大切にしていることを示し、繰り返し利用してもらうようにすることができる。実際、昨年までの調査同様、高い顧客満足度が販売店に対する顧客のロイヤルティやブランド推奨意向につながることが明らかとなっている。業界平均より高いスコアをつけた顧客の60%近くが知人にその販売店を「必ず推奨する」と回答したのに対し、業界平均より低いスコアの顧客で同様の回答をしたのは30%以下だった。
顧客満足度ランキングでは、調査対象となった10社のうちフォードが第1位となった。スコアは849ポイントで、当調査開始以来全ブランドを通じて最も高い。また「サービスの質」、「入庫時対応」、「サービス実施中の経験」の3つのファクターで業界トップの評価を得た。
第2位は846ポイントで日産とトヨタが並んだ。日産は特に「サービス・デリバリー」と「サービス・アドバイザー」で、トヨタは「不具合経験」と「ユーザーに親切なサービス」で評価が高かった。
また、顧客が車を販売店に預けてから受け取るまでにかかる時間が短縮していることがわかった。サービス・アドバイザーがすぐに対応した顧客の割合は5パーセント・ポイント上昇している(2005年78% 対2006年83%)。
このような顧客はサービス・アドバイザーの対応まで待たされた顧客と比較して、スコアが平均して70ポイント高かった(849ポイント対779ポイント)。
料金を支払って9分以内に車を受け取ることができた顧客の割合は昨年から4パーセント・ポイント増加して64%となった。このような顧客の平均スコアが848ポイントだったのに対し、支払いから車の受け取りに10分以上かかった顧客の平均スコアは817ポイントだった。また、アフターサービスにかかる時間が期待したより短かった顧客の割合が高いことがわかった。
販売店の多くは顧客がサービスセンターで過ごす時間を短縮できている。時間短縮により業務の費用効率が上がりアフターサービスの処理能力が大幅に伸びることは当然だが、迅速なアフターサービスが顧客満足度に影響することも調査結果から明らかになっている。
<株式会社J.D. パワーアジア・パシフィックについて>
当社は米国J.D. パワー・アンド・アソシエイツの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として1990年に設立された。自動車業界を始めコンピューター、通信関連、OA機器、サービス産業、金融など様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを実施している。ISO9001およびプライバシーマーク取得。会社概要や提供サービスなどの詳細は当社ウェブサイト http://www.jdpower.co.jp まで。
<J.D. パワー・アンド・アソシエイツについて>
ザ・マグロウヒル・カンパニーズの一部門であるJ.D. パワー・アンド・アソシエイツ(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、マーケティング・リサーチ、生産・販売予測、コンサルティング、教育・トレーニングおよび顧客満足度調査を実施している国際的な情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。ISO9001取得。
<ザ・マグロウヒル・カンパニーズについて>
1888年に設立されたザ・マグロウヒル・カンパニーズは、スタンダード&プアーズ、マグロウヒル・エデュケーション、ビジネスウィーク、J.D. パワー・アンド・アソシエイツなどを通じて金融サービス、教育、ビジネスに関する情報を提供している国際的な情報サービス企業である。世界38カ国に290カ所以上の拠点を有し、2005年の売上高は60億ドルにのぼる。詳細はウェブサイト http://www.mcgraw-hill.com まで。
<当調査に関するお問合わせ先>
(株)J.D. パワーアジア・パシフィック
コーポレート・コミュニケーション・グループ
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FAX: 03-4550-8151
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※参考図表あり