大日本印刷、飲料用インモールド成型カップ「ビューベルカップ」の軽量タイプを開発
大日本印刷 飲料用インモールド成型カップ『ビューベルカップ』の薄肉・軽量タイプを開発
容器包装3Rの取組みの一環として、軽量タイプ容器への切り替えを推進
大日本印刷株式会社(本社:東京都新宿区 社長:北島義俊 以下:DNP)は、飲料用インモールド成型カップ『ビューベルカップ』の軽量タイプを開発しました。現在飲料メーカー向けに供給しているビューベルカップについて、軽量タイプへの切り替えを開始します。
【開発の背景】
DNPはさまざまな環境問題への対応のひとつとして省資源・省エネルギーに配慮した、リサイクルしやすい容器・包装の設計開発に取り組んでいます。これまでも大手飲料メーカーとPETボトルの軽量化に取り組むなど、容器包装リサイクル法の基本方針に示されている「事業者の自主的な取り組みとしての容器包装の3R(リデュース、リユース、リサイクル)の推進」の中でも、特にリデュース(軽量化・薄肉化)に力を入れてきました。
ビューベルカップは、印刷されたラベルを金型内にセットし射出成型加工をすることで、容器とラベルを一体化した飲料用プラスチックカップとして、乳飲料などで採用されています。今回、DNPの保有する容器設計と、成型の技術を活かし、薄肉化を図り軽量化を実現しました。
【軽量ビューベルカップの特徴】
1. カップ1個あたりで約17%軽量化
従来のビューベルカップ(200cc)の重量17.8gに対し、軽量カップは14.7gとなり、3.1gの軽量化をしました。これにより、たとえば年間3000万個のカップを使用する飲料メーカーでは約93tのプラスチックを削減できます。
2. 強度を維持したまま薄肉化に成功
カップのプラスチック材料をポリエチレン樹脂から強度の高く、流動性のよいポリプロピレン樹脂に変更し、薄肉化と強度維持を同時に実現しています。
3. 底部形状を工夫することで落下強度を確保
底部を曲面形状にすることで、落としてもカップ底部が割れにくい製品になっています。
4. スタックピッチ変更により積み重ね時の高さを約17%削減
保管時の省スペース化や搬送時の積載効率を考慮した低スタックタイプのカップになっています。250ccカップの場合、従来のカップでは600個しか入らない外装段ボール箱に、軽量化カップでは720個詰めることが可能です。
【今後の予定、売上目標】
DNPは、軽量ビューベルカップの販売促進に努め、2008年までにすべて軽量化ビューベルカップに切り替えるとともに、2008年度には飲料用インモールド成型カップのシェア60%の獲得と、20億円の売り上げを見込んでいます。
また、今後も容器包装3Rの推進として各種容器・包装の軽量化を積極的に進めていく予定です。
―以 上―