日本HP、グラフィクス向け大判カラーインクジェットプリンタ「HP Designjet Zシリーズ」6機種を発売
大判インクジェット初(*1)の分光測光器内蔵で安定した色再現を実現する
グラフィクス向け大判プリンタ
-8色および12色インクシステム搭載のプロフェッショナル仕様機-
日本ヒューレット・パッカード株式会社(略称:日本HP、本社:東京都品川区、社長:小田 晋吾)は、グラフィクス向け大判カラーインクジェットプリンタの新製品「HP Designjet Zシリーズ(エイチピー デザインジェット ゼットシリーズ)」6機種を発表します。8色インクシステムを搭載した「HP Designjet Z2100 Photoシリーズ(以下DJZ2100)」2機種は10月上旬から、12色インクシステムを搭載した「HP Designjet Z3100 Photoシリーズ(以下DJZ3100)」および「HP Designjet Z3100psシリーズ(以下DJZ3100ps)」は12月以降、日本HP販売代理店にて順次出荷を開始します。
HP Designjet Zシリーズは、日本HPがプロフェッショナルフォト、写真スタジオ、デジタルファインアート(デジタル形式での印刷が可能なファインアート)、グラフィクスアートなどの分野に向けて投入する多色インクシステム搭載の大判プリンタです。全機種に、インクジェット方式の大判カラープリンタとして初めて(*1)、印刷・デザインのカラーマネジメント分野では業界標準となっている、グレタグマクベス社の「Eye-One(アイワン)」テクノロジーを採用した、分光測光器(*2)を内蔵しました。これにより、プリンタなどデバイス間の色の整合作業を自動化するとともに、用紙により異なる色の再現性を数値化し補正することで、安定した色味の再現が可能になります。測光器の内蔵により、従来は単体の測光器を使用し手動で行ってきた、手間とコストのかかるカラーマネジメント(色の管理)作業を自動化し、常に安定した色再現性により、1枚目の出力から正確な色味で、期待どおりの印刷結果が得られます。さらに、高い耐光性、耐水性と、染料機を凌ぐ色域(カラー再現領域)をもつ新開発のHP Vivera顔料インクの採用により、プロ・フォトグラファーや写真スタジオ、ファインアート分野をはじめ、グラフィクスデザイナー、プリプレス分野から、社内ポスターや販促用ポスターの内製など、幅広い用途に対応します。
【製品名/希望小売価格/出荷開始日】
HP Designjet Z2100 Photo 24inch 375,900円(税抜358,000円) 10月上旬
HP Designjet Z2100 Photo 44inch 690,900円(税抜658,000円) 10月上旬
HP Designjet Z3100 Photo 24inch 価格未定 2006年12月頃
HP Designjet Z3100 Photo 44inch 価格未定 2006年12月頃
HP Designjet Z3100ps Photo 24inch 価格未定 2007年 3月頃
HP Designjet Z3100ps Photo 44inch 価格未定 2007年 3月頃
DJZ2100シリーズは8色インク、DJZ3100シリーズは12色インク対応で、最大出力幅24インチ(610mm)モデルと、44インチ(1,118mm)モデルと、お客様の用途や出力サイズに合わせ、合計6タイプを用意しました。ポストスクリプト・ソリューション(*3)に対応したDJZ3100psモデルも発売予定です。
日本HPは、インクジェットプリンタのリーディング企業として、グラフィクス向けの大判プリンタ部門においても、お客様のニーズに最適な製品の提供に努めていきます。
<分光測光器内蔵でつねに安定した思いどおりの色味を手軽に実現>
安定した色味で、モニタで見たとおりの最終出力結果を得るためには、ICCプロファイル(*4)の作成、キャリブレーションなど、一連のカラーマネジメント作業が不可欠です。こうした作業を行うためには、プリンタでカラーチャートを印刷し、単体の測光器を使用し、手動で慎重な測定作業を行う必要があり、多大なコストと作業時間を要していました。また、この作業は用紙を変更するたびに行う必要があります。HP Designjet Zシリーズでは、グレタグマクベス社の分光測光器「Eye-One」をプリンタ本体に内蔵し、自動プロセスでカラーチャートの出力から計測、補正までを行い、HP純正用紙だけでなく、他社製も含め用紙ごとのICCプロファイルの作成が可能です。計測したプロファイルは、プリンタからPCのアプリケーションに取り込み、再利用も可能なので、これまでは手間がかかった、正確で安定した色味でのカラー出力が手軽に可能です。さらに、モニタのキャリブレーション機能も、オプション製品の「HP アドバンスト・プルーフィング・ソリューション」で提供します。
<染料機を凌ぐ色域と200年以上の耐光性を実現した13種の新開発 HP Vivera顔料インク>
DJZ2100はHP Vivera顔料8色インク、より高画質を実現するDJZ3100はHP Vivera顔料インク12色インクを採用しています。8種のカラーインク、4種のブラックインク、1種のグロスエンハンサと、合計13種類のインクを新開発しています。
DJZ3100はRGB(レッド、グリーン、ブルー)インクの採用で、さらなる高画質の再現が可能です。従来の染料機を凌ぐ広い色域を実現しており、SWOP、ISO coated、EUROSCALE、TOYOといった主要なカラースペース(*5)や、染料ベースのHP Viveraインクの色域を完全にカバーしています。また、200年以上の耐光性を複数の用紙で実現するとともに、顔料組成により優れた耐水性も確保しています。写真からファインアート、グラフィクスなど、高い色再現性を求めるニーズに最適です。
<HP Designjet Zシリーズその他の機能>
・HP大判プリンタ初の「ふち無し」印刷に対応
HP Designjetシリーズでは初めて、完全ふち無し印刷に対応しました。用紙サイズを選び、「ふち無しボタン」を選択するだけと、操作も簡単です。光沢・半光沢ロール紙に完全対応します。
・印刷プレビュー機能の搭載で大判プリンタ初心者でもミスの無い出力が可能
HPプリンタドライバでは、印刷方向、給紙方法、用紙の種類、文章サイズなどが印刷前に確認可能な、印刷プレビュー機能を搭載しました。印刷のミスを事前に防ぐとともに、直感的な操作が可能で、大判プリンタの初心者でも安心して操作ができます。
・見やすいアニメーションで操作を説明する大型フロントパネル搭載
ロール紙の取り付けなどの操作を、すべてアニメーションで説明する大型のフロントパネルを搭載しました。インクやロール紙の残量表示ができるダイレクト・アクセスキーも装備しています。
・光源により色味が変わるメタメリズム現象を低減(DJZ3100)
DJZ3100では、HPクオードブラック(ブラックインク)およびレッド、グリーン、ブルーの搭載により、ニュートラルなカラーバランスの表現が可能で、光源が異なると色味が違って見えるメタメリズム現象の低減を実現しました。
・白部分とカラー部分の光沢感の違いを解決するグロスエンハンサを採用(DJZ3100)
DJZ3100では、用紙上の無印刷部分である白い領域と、印刷部分の光沢感の違いが解決可能な、クリアインクによる「HP70グロスエンハンサ」を搭載しました。
均一で安定した色合いを実現します。
<「HP Designjet グラフィクスプリンティングフェア 2006」を開催>
今回の発表に伴い、日本HPでは、HP Designjet Zシリーズを含んだ大判プリンタ展示会「HP Designjet グラフィクスプリンティングフェア 2006」を10月3日より全国6都市で開催します。東京と大阪では「フォト・ファインアート デジタルプリンティングセミナー」を併催し、デジタルファインアート・ビジネスの先進事例を紹介します。詳細はURL: http://www.hp.com/jp/dj-event を参照ください。
*1:2006年9月20日時点、HP調べ
*2:人間の目が感じられる380nm~730nmの可視光の反射光を、波長ごとに細かく区切り、その反射率を測定する計器です。各波長を読むことによりカラーの差を測定し、正確なカラープロファイルを作成します。
*3:アドビシステムズ社が開発したページ記述言語で、グラフィクス用ソフトウェアの多くに採用されています。
*4:ICC(International Color Consortium:国際カラーコンソーシアム)によって策定されたカラーマネジメントに関する規格です。
*5:各種のデバイスの再現可能な色の範囲を2次元、または3次元の空間で表したもので、色空間ともいいます。
■添付資料
「HP Designjet Zシリーズ」スペック一覧表
http://h50146.www5.hp.com/info/newsroom/pr/fy2006/pdfs/fy06-176.pdf
■「HP Designjet」に関する製品情報は以下のURLを参照してください。
(「HP Designjet Zシリーズ」に関する製品情報は9月26日に公開予定です)
http://www.hp.com/jp/designjet/
文中の社名、商品名は、各社の商標または登録商標です。
■お客様からのお問い合わせ先:
カスタマー・インフォメーションセンター
TEL: 03-6416-6660
ホームページ: http://www.hp.com/jp/
(C)2006 Hewlett-Packard Development Company, L.P.
HP製品およびサービスに関する保証条件は製品およびサービスに付属する保証書に明示された保証条件のみによるものとし、本ニュースリリースの記載内容はいかなる追加保証をも行なうものではありません。HPは本レターの記載内容に技術上の誤り、欠落または本ニュースリリース作成にあたっての誤り、記載漏れがあった場合でも何ら責任を負わないものとします。
2006年9月