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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

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2025'03.06.Thu
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2007'03.11.Sun

花王、唾液の浄化作用に着目した新しいオーラルケア素材を発見

唾液の浄化作用に着目した新しいオーラルケア素材を発見
特定の糖アルコールが細菌の集合体を分散しやすくする
この作用を生かした口内清浄化技術を開発


 花王株式会社(社長:尾崎元規)は、口中の不快感(ネバツキ、口臭など)の原因となる口内細菌の繁殖に対する唾液の作用と唾液中の関与成分を解明いたしました。さらに、この知見に基づき、唾液の浄化作用の一つである細菌の集合体を分散しやすくする作用と類似作用を持つ物質を探索し、糖アルコールであるエリスリトールが優れた素材であることを発見いたしました。
 エリスリトールは非う蝕*性の糖アルコールであることから、新しいオーラルヘルスケア素材として期待できます。
*う蝕(むし歯)
 今回の新しい口内清浄化技術は、現代人の口内環境に関する実態調査から、口中の不快感は唾液分泌量の低下が関与していることを発端として生まれたものです。
 これらの研究成果を第46回歯科基礎医学会(9月22、23日、横浜で開催)、第55回日本口腔衛生学会(10月6~8日、大阪で開催)にて発表いたします。


■研究背景
 毎日ケア*しているのに口中の不快感(ネバツキ感、口臭、舌苔(舌の汚れ)など)を感じている人の割合は約7割にのぼります(30~50歳代女性386名、2005年花王調べ)。
*10年前の口腔衛生習慣と比較して、歯磨き回数は2.2回/日から2.5回/日、夜の歯磨き時間は3.3分から4.3分/回(10~50歳代女性約500名、1996年と2006年花王調べ)と増加しており生活者の口腔衛生意識は高まっています。


■研究成果
1.口中の不快感の原因は、唾液分泌量の減少が関与
 口中の不快感と口内環境との関連性を調べるため、歯や歯ぐき、舌などの衛生状態観察(20~50歳代男女181名)、唾液*や口内細菌などの口内環境についての生化学的な検査を実施しました。その結果、ネバツキ成分や口臭成分は年齢に比例して増加し、その増加には唾液分泌量の減少が関与していることが示唆されました。

*唾液には、消化作用、むし歯を防ぐ再石灰化作用など人間が本来持っている口や体の健康に関わるさまざまな作用が知られています。また、唾液には口腔内に生息している細菌を洗い流したりする消化作用や殺菌作用があり、口内環境を清浄で健康に整える働きをしています。しかしながら、唾液の浄化、殺菌作用が低下すると、歯や舌などの口腔組織で細菌が繁殖し、むし歯や歯周病、口臭の原因となる歯垢や舌苔などの細菌の集合体(バイオフィルム)が形成してしまいます。つまり、口中のネバツキ感、口臭などの口中の不快感は、唾液の浄化作用の低下に伴う口内環境の悪化サインと考えられます。

2.唾液成分の低分子リン酸化蛋白質(スタセリンなど)が浄化作用に関与
 唾液の浄化作用が口内環境を清浄に保つキーであると考え、唾液の口内細菌に対する作用、また浄化作用に関与する唾液成分の解析を行いました。その結果、唾液中の低分子リン酸化蛋白質(スタセリンなど)が、歯の表面に細菌が付着するのを抑制したり、細菌同士が結合凝集した細菌の集合体を分散させやすくしたりする唾液の浄化作用に関与していることを見出しました。

3.唾液の浄化作用の一つである細菌の集合体を分散しやすくする作用と類似する作用がエリスリトールにあることを発見
 20種類以上の口腔適用可能な素材の中からスクリーニングを繰り返した結果、糖アルコールであるエリスリトールに唾液の浄化作用の一つである細菌の集合体を分散させやすくする作用があることを発見いたしました。
 また、エリスリトールは、ヒト使用試験*においてむし歯・歯肉炎・口臭の原因となる歯垢に対しても分散させやすくする作用があり、歯垢を分散させやすくする効果は、同一濃度のキシリトールやソルビトールと比べて高いことがわかりました(図3)。
 この結果から、エリスリトールは歯垢などのバイオフィルムに浸透しやすく、浸透したエリスリトールが歯垢などのバイオフィルムの構造強度に何らかの変化を与え、分散しやすくなったのではないかと考えています。

*20~40歳代の男女10名を被験者として、24時間の口腔清掃停止によって蓄積させた歯垢に対し、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール各10%水溶液および対照としてイオン交換水それぞれ10mlで60秒間口をすすぎ、その前後での歯垢付着面積(mm2)を無反射撮影による画像解析法にて歯垢付着面積を測定し、その歯垢付着面積から歯垢分散率(%)を算出した。

 エリスリトールは、果実やキノコ、ワイン・清酒・醤油・味噌などの発酵食品に含まれている天然の糖質です。カロリーがゼロで、吸熱作用が大きく、冷涼感が高いのも特徴です。また、オーラルケア製品などで汎用されているキシリトールやソルビトールと同じ非う蝕性の糖アルコールであることから、新しいオーラルヘルスケア素材として期待できます。

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