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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

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2025'03.05.Wed
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2007'03.12.Mon

ルネサステクノロジ、欧州・アジア地域のTVシステム向け音声多重デコーダLSIを製品化

欧州・アジア地域のTVシステム向け音声多重デコーダLSIを製品化

― NICAM/A2の音声多重方式に対応した、24ピン小型パッケージ製品 ―


 株式会社ルネサス テクノロジ (本社:東京都千代田区、会長&CEO 伊藤達)は、このたび、欧州・アジア地域のTV放送で採用されている音声多重方式のNICAM(注1)/A2(注2)に対応した音声多重デコーダLSI「R2S15500SP」を製品化しました。2006年12月よりサンプル出荷を開始します。
 「R2S15500SP」は、音声多重されたチューナからのSIF(Sound Intermediate Frequency:音声中間周波数)信号を、A/Dコンバータでデジタルデータに変換して処理を行い、復調した音声信号を出力します。

 主な特長は以下の通りです。

(1) 欧州やアジアにおける音声多重方式に対応
 本製品は、NICAM/A2/FMモノラル/AMモノラルの各方式の音声多重信号に対応し、欧州やアジアの各地域のTV放送におけるステレオや二ヶ国語放送等の音声多重放送を復調可能です。

(2) 少ピン小型パッケージ
 4ピンSSOPの小型パッケージであり、基板面積の削減が可能です。また、小面積実装を必要とするチューナパックなどにも適しています。

(3) アナログ/デジタルの両インタフェース対応
 本製品は、デジタルインタフェースとΔΣ型D/Aコンバータを内蔵しており、デジタル復調した音声信号をデジタル信号ならびにアナログ信号のいずれでも出力可能です。また、このデジタルインタフェースは、出力だけでなく、I 2S/MSBファースト前詰め/MSBファースト後詰めのフォーマットのデジタル信号を入力することで、内蔵ΔΣ型D/Aコンバータによるアナログ出力も可能です。

 これにより、入力および出力のいずれもアナログ信号とデジタル信号に対応できるため、システムの仕様に合わせて柔軟に対応できます。

<製品化の背景>
 アナログTV放送では、音声を多重化することで、モノラル放送だけでなくステレオや二ヶ国語放送を行っています。そして、W/Wにおける音声多重方式としては、主にNICAM/A2/BTSC/EIAJの4種類がありますが、国や地域により採用している音声多重方式は異なります。
 また、現在はアナログTV放送からデジタルTV放送への移行期であり、デジタル放送対応のTVシステムにおいてもアナログ放送を受信できることが必須です。このため、音声多重デコーダは、従来のアナログ放送対応TVシステムだけでなく、デジタル放送対応のLCDやPDP等のFPD TVシステムにも必要な機能であり、強いニーズがあります。
 一方、日本や米国のNTSC放送形式ではEIAJやBTSC方式が採用されており、安価なアナログICで実現でき、チューナへの内蔵化等が進んでいます。しかしながら、欧州やアジアでのNICAMやA2方式は、デジタル処理が必要で、復調後の音声信号処理LSIなど別のLSIに組み込まれることが主流でした。しかしこの方法は、音声多重の方式が変わると、音声信号処理部の回路を設計し直す必要があり、開発コストを増加させる要因になります。
 そこで、当社は、この市場ニーズに対応するため、後段の音声信号処理の共通化が図れ、欧州やアジアの各地域向けTVシステム展開を低コストで容易に実現できるよう、デコード機能のみにした使い易い単体製品として、NICAM/A2対応音声多重デコーダLSI「R2S15500SP」を製品化しました。

<製品の補足>
 本製品は、チューナから入力されるSIF信号を、内蔵の自動ゲインコントローラ(AGC)により自動的に内蔵A/Dコンバータの入力に最適化します。これにより、ユーザは、SIF信号の入力の調整を意識する必要がなく、回路を簡素化できます。
 A/Dコンバータにより、24ビットのデジタルデータに変換された信号は、音声多重の各方式に応じた検出と復調が行なわれます。NICAM方式では、NICAMキャリアの検出とデコード、アナログ(FMまたはAM)キャリアの検出と復調を行います。A2方式では、2分割FMキャリア(FM1とFM2)の検出と復調、FM2キャリアのID信号の復調と判定を行います。また、FMステレオ方式では、オーラルキャリアの検出とFM復調、パイロットキャリアの検出と判定、(L-R)キャリアのAM変調を行います。この様にして復調された音声信号は、デジタルインタフェースによるデジタル信号や内蔵ΔΣ型D/Aコンバータによるアナログ信号として出力されます。
 さらに、本「R2S15500SP」は、復調後の音声信号処理をDSP(Digital Signal Processor)で行う場合に有効な機能を備えています。システムクロックを36.864/33.8688MHzから選択し、48or32/44.1KHzのサンプリング周波数で処理することでDSPとのスムーズな接続を実現できます。その他、I 2Cバス(注3)を備えており、各種機能の切替えや内部の判定状態の読み出しを実現できます。
 今後、本機能を音声処理用のDSPや映像信号処理LSIへ搭載した製品など、TVシステムの集積化と低価格化に貢献する製品を開発していきます。

■ 注記
(注1) NICAM: Near Instantaneous Companded Audio Multiplexの略で、英国BBCによって開発された音声多重方式で、欧州・アジアでのPAL/SECAM方式のTV放送で採用されています。
(注2) A2: 2つのFMキャリアによる音声多重方式で、ドイツや韓国のTV放送で採用されています。
(注3) I2Cバスは、Inter IC Busの略で、オランダRoyal Philips Electronicsが提唱しているインタフェース仕様です。
* 記載の製品名、会社名、ブランドは、それぞれの所有者に帰属します。

■ 応用機器例
 NICAM/A2方式TV放送対応機種

■ 価格
製品名               R2S15500SP
パッケージ            24ピンSSOP
サンプル価格(円)<税込> 900

■ 仕様
 【 項目 / 「R2S15500SP」仕様 】
プロセス   0.15um CMOS
電源電圧   1.5V(内部)、3.3V(I/O、アナログ)
クロック    36.864 / 33.8688 / 27.0MHzから選択
消費電力   140mW (typ.)
音声出力   アナログ、 I2S
制御方式   I2Cバスインタフェース (*)
パッケージ  24ピンSSOP

* I2Cバスは、Inter IC Busの略で、オランダRoyal Philips Electronicsが提唱しているインタフェース仕様です。


■ お客様からの問い合わせ先
株式会社ルネサスソリューションズ 第一応用技術本部 MSIG応用技術部
システムソリューション第一事業部 S1ソリューション技術部
〒100-0004 東京都千代田区大手町二丁目6番2号(日本ビル)
電話 03(5201)5391 (ダイヤルイン)

以 上

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