STマイクロ、高集積ARM7マイクロコントローラ「STR750Fファミリ」を発表
STマイクロエレクトロニクスは、3.3Vおよび5Vのフルスペック動作を
サポートする高集積ARM7マイクロコントローラの新製品を発表
CEATEC JAPAN 2006会場でデモンストレーションを実施
千葉幕張メッセ/2006年10月3日~7日
STマイクロエレクトロニクス ブース No.8C53
STマイクロエレクトロニクス(NYSE: STM以下ST)は、ARM7TDMI-S(TM)コアを搭載した32bitマイクロコントローラSTR7ファミリを拡張し、高集積STR750Fファミリを発表しました。このSTR750Fファミリは、汎用向けARM7 Flashマイクロコントローラ製品として初の3.3Vおよび5Vの両方でフルスペック動作をサポートする製品です。この新しいファミリは60MHzの時に54MIPSの性能を発揮すると同時に、ストップ・モードで12μA、スタンバイ・モードで10μAとバッテリ駆動のアプリケーションには理想的な極めて低い消費電力モードを実現します。3.3Vまたは5Vのいずれでも動作可能なため、電気的ノイズの多い環境でも追加の費用をかけることなく非常に柔軟に対応できます。STでは、2006年10月3日から7日まで幕張メッセで開催されるCEATEC JAPAN 2006において、このマイクロコントローラを使ったデモンストレーションを、初めて一般公開する予定です。
STR750ファミリでは、その革新的な新機能によりSTR7の豊富な周辺機器がさらに高度に進化しています。新機能とは、メイン・クロックが故障した場合に起動するバックアップ・クロック、水晶振動子を使っているデバイスでは通常1ms要する実効コードの開始をたった55μsで実行できる高速立上げ機能、低電力のストップ・モードまたはスタンバイ・モードから起動させるための外部信号や外付け部品を必要としない自動起動(AWU)機能、そして3つのフレキシブルでパワフルな16bitタイマおよびベクトル制御系アプリケーションを含む複雑なモータ制御を簡易化する3相モータ制御機能付きPWMタイマなどです。シリアル通信には、LINプロトコルをサポートする最大3つの高速(2Mb/s)UART、および外部シリアルFlashメモリに対してグルーレスなシリアル・メモリ・インタフェースが含まれます。さらにSTR750ファミリには、ビット操作が可能な新しいメカニズムとI/O端子を保護するマスクが含まれます。
STのマイクロコントローラ部門ジェネラル・マネージャであるJim Nicholasは次のように述べています。「新ファミリSTR750Fには、豊富なIP製品群だけでなくシステム・オン・チップおよび標準的なマイクロコントローラの両方に、ARMコアを統合してきたSTの高い専門技術が反映されています。その結果、STR750Fファミリには32bit組込みMCU市場において前例のない統合性、性能および低消費電力の実現を可能にしました」
ファミリ第一号はおよそ30の様々な関連製品で構成され、64Kから256KBのFlashに加えEEPROMエミュレーション用の16KバンクのRWW機能付きFlashも搭載されています。組込みFlashメモリは、業界最高レベルの保持特性を持ち、85℃で最大20年間のデータ保持を保証しています。デバイスは、CPUの負荷を著しく低減する4チャネルDMAコントローラおよび高速10bit AD変換器と共に、USBおよびCANなど最大8つの通信ペリフェラルを備えています。新しいファミリには、-40℃~+105℃の広い温度範囲で使用可能な製品も用意しています。
統合性、性能、低消費電力、イノベーションおよびパワー・レールの柔軟性をすべて兼ね備えているSTR750Fファミリは、汎用マイクロコントローラとして非常に魅力的です。
さらに、バックアップ・クロックなどの高度なセキュリティ機能により、新しいデバイスは警報システム制御パネル、モータ制御、データ・ロガー、モデム、プリンタ/スキャナ、自動販売機、その他幅広い組込みアプリケーションに特に適しています。
STR750Fファミリは、全てのペリフェラルに対して利用可能なローレベルの標準ライブラリおよびUSBライブラリやUSB、SMI、タイマ、ADC、JTAGコネクタ、モーターコントロール・コネクタおよび電源に対するデモンストレーションを供給する評価用ボードで完全にサポートされています。AR、Raisonance、HitexおよびKeilにてサード・パーティ・スタータ・キットも入手可能です。キットにはJTAGエミュレータ、対象となるボードおよびCコンパイラが含まれます。
このデバイスは2006年10月初旬よりサンプル供給開始予定で、量産も間近です。
TQFP64 /BGA64およびTQFP100/BGA100パッケージにて出荷されます。10Kユニット単位での価格は、STR755FR0T6(64K Flash、64ピン・パッケージ)で3.6USドル、STR750FV2T6(256K Flash、100ピン、USB、CAN)で6.5USドルです。
STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに半導体製品やソリューションを開発・提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、他社の追随を許さない高度なシリコン技術とシステムノウハウを擁しており、幅広いIP(Intellectual Property)ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力との組合わせにより、SoC(システム-オン-チップ)技術に関し世界的リーダーとしての地位を確立しています。
またSTの半導体製品は、市場における技術やシステムのコンバージェンス化を促進するために重要な役目を果たしています。STは、ニューヨーク証券取引所(NYSE:STM)、パリ証券取引所(Euronext Paris)とミラノ証券取引所に上場されています。2005年の売上は88.8億ドルで、純利益は2億6600万ドルでした。
さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。
ST日本法人: http://www.st-japan.co.jp
STグループ(英語): http://www.st.com
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