ルネサステクノロジ、インドでの設計力強化でKPIT社内に開発拠点を設置
ルネサス テクノロジが設計力を強化するためにインドKPIT社にODC(Dedicated Off-Shore Development Center)を設置
株式会社ルネサス テクノロジ(本社: 東京都千代田区、会長&CEO: 伊藤 達、以下、ルネサス)とKPIT Cummins Infosystems Limited(本社: インド バンガロール、CEO: Kishor Patil、以下KPIT社)はルネサスの設計力を強化するために、ルネサス専用の開発センターであるDedicated Off-Shore Development Center(以下、ODC*)をKPIT社内に設置する契約を締結しました。KPIT社はルネサス専任のエンジニアを今後3年間で500名以上に増やす計画です。
ルネサスは高度化する多機能システムLSIの設計・開発力を強化するために自社の設計能力拡大及びアウトソーシングを活用しています。アウトソーシング事業ではインドの成長が著しくなってきています。ルネサスは2004年11月より半導体ソフトウェアとハードウェアの設計アウトソーシング先として、KPIT社に設計の依頼を開始しました。それ以来、KPIT社はルネサスのデジタル家電向けSoC設計、高度な技術を要するアナログ回路設計、組込みソフトウェア等、多岐にわたる設計を受託し、成果を挙げてきました。過去2年間の関係を通じて両社はお互いを重要なパートナとして認識し、このたびKPIT社内にルネサス初の専用ODCを設置することにしました。
現在KPIT社には約100名のエンジニアがルネサスの設計業務に従事しています。KPIT社は今後3年間でルネサス向けのエンジニアを500人までに増やす計画です。これにより、ルネサスは顧客にいち早く高品質な技術や製品を提供することが可能となります。
ルネサス テクノロジ取締役の浅利 篤は次のように述べています。
「設計リソースをいかに効率的に活用するかが半導体業界ではとても重要になってきています。そのため、ODC設置により優秀なエンジニアの確保や設計環境の向上に加え、KPITが戦略的にセキュアな設計環境下でルネサスの高品質なハードウェア、ソフトウェアを設計できます。またこのODCで設計された技術がルネサスの事業拡大に貢献してくれることを確信しています。」
KPIT社CEO and Managing DirectorのKishor Patilは次のように述べています。
「当社15年の歴史においてルネサスとの関係強化は大変画期的な事であり、長期的に一緒に仕事をできることを嬉しく思います。当社は半導体と自動車を注力事業と位置づけ、この分野をリードするアウトソーシング会社を目指しています。日本は半導体と自動車において重要な市場です。このたび、当社のビジネスモデルと技術的優位性に基づきルネサスと長期的な提携関係を締結しました。半導体は当社の先端技術の中でも重要な分野であり、今回のルネサスとの提携は当社の自動車、SoCの技術力アップを可能にし、当社の今後の成長を促進すると確信しています。当社はルネサスODC向けにエンジニアを今後3年間で500人以上に増加する予定です。私たちはルネサスの開発ロードマップに基づいた組み込みソフトウェア、マイクロプロセッサー向けのクロス開発ツール、デジタルとアナログ回路向けSoCの設計と検証分野において共同で新しい技術を創造していきます。」
* ODC: アウトソーシングベンダー会社の施設にある顧客専用のセキュアな開発センター。開発要員は顧客の仕事のみに従事する。
■ KPIT社の概要
会社名 : KPIT Cummins Infosystems Limited
代表者 : CEO Kishor Patil
本社所在地 : インド バンガロール
設立 : 1990年
従業員 : 約2,800人
業務内容 : エレクトロニクスのR&Dアウトソーシング、ITコンサルタント
* 他記載の製品名、会社名、ブランドは、それぞれの所有者に帰属します。
以 上